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『Vans US Open of Surfing』 五十嵐カノア&コートニー・コンローグが制覇!

“このイベントは自分の全てだ!”と言い切った五十嵐カノアが自身を育てたハンティントンビーチでの『Vans US Open of Surfing』でもう一人のローカルヒーロー、ブレット・シンプソンに並ぶ2連覇を約10年振りに成し遂げた。

予報通りサイズアップしたファイナルデイ。
ビーチからピアの上までぎっしりと詰まった大観衆の前で冷静さを保ちながらひたむきに自分の仕事に取り組んだカノア。
QFでは、前日のR5でロデオ気味のフルローテーションエアーをメイクし、9.87のハイエストスコアを出して主役の座を独り占めしたセス・モニーツと対戦。
SFでは昨年ツアーを脱落したジャドソン・アンドレを相手にハンティントンビーチでのお手本的なライディングで勝利。

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ファイナルの相手はジェイク・パターソン率いる「Snaketales」のチームメイト、グリフィン・コラピント。
同じカリフォルニアでもグリフィンはサンクレメンテがホーム。カノアがブレットを見て育ったとすれば、グリフィンはコロヘ・アンディーノを見て育った環境の違いがある。
サンクレメンテローカルのアプローチはプログレッシブ、カノアよりも前衛的なライディングで積極的にエアーを入れてハードルを上げていた。
抜きつ抜かれつのゲームでカノアは最後に追い込まれたが、グリフィンよりも更に難易度が高いエアーをメイク。
この一本が勝負の決め手となり、家族、親友、そして彼が愛するハンティントンビーチの大観衆の前で再び頂点に立った。


「昨年の優勝は家族や友人の手厚いサポートによるものだけど、今年はハンティントンビーチ全体のサポートが自分を奮い立たせた。最後のライディングは無心でどんなことでも可能な感覚だったし、スコアも十分だと確信したよ。ずっとファイナルのことを考えてマイペースでコンテストを進め、最後にピークを持ってきたのさ。ファイナルは難しかった。でも、ハンティントンが波を与えてくれると信じていた」

五十嵐カノア

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「back to back!」
「HB(ハンティントンビーチ)」

大声で叫び、遂には声まで枯らしながらインタビューに答えていたカノア。
内に秘めた情熱が爆発した瞬間だった。

ちなみに確認出来る範囲でCT第6戦『Corona Open J-Bay』からサーフボードをサンクレメンテをベースにしたブラジリアンシェイパーの「Sharpeye Surfboards」に変更。
J-Bayでの3位に今回の優勝と相性は最高のようだ。

その「Sharpeye Surfboards」を代表するライダー、フィリッペ・トレドは今年の『Vans US Open of Surfing』をスキップして次のCTの舞台であるタヒチに早々と移動、初のワールドタイトル獲得のチャンスをものにするため、全力を注いでいる。


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ステファニー・ギルモア、レイキー・ピーターソンによる激しいタイトルレースが繰り広げられているウィメンズCT第7戦はレイキーがQFで敗れた一方、ステファニーがファイナル進出。
怪我から復帰後、不調が続いていたコートニー・コンローグと対戦してコートニーがローカルナレッジを活かして優勝。
初の『Vans US Open of Surfing』のタイトルを手に入れた。

「復活の道のりは険しかった。全てを克服してこの表彰台で一番になった気持ちは最高よ。周囲からの素晴らしいサポートのおかげでここにいる。気分爽快、だからサーフィンは大好きなのよ。イベント中のステフのサーフィンを見て恐れていたけど、最高のファイナルになった。ホームでのパフォーマンス、家族や友人のサポートに勝るものはないわ。とても楽しく挑戦出来た。最高の一週間だったわ」

コートニー・コンローグ

PHOTO: © WSL/Sherman

最後にメインスポンサーのVansのボス、Steve Van Dorenから一言。

「誰でも来れて楽しい時間を過ごせる、そしてハッピーになれるイベント。それが私達の目標だった」

この日、ハンティントンビーチに観戦に訪れた観客の多くは自然を相手にしたチャレンジングでエンターテイメント性が高いサーフィンというスポーツの虜になったはず。
その頂点に立った五十嵐カノアが日本人であることを誇りに思う。

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『Vans US Open of Surfing』結果

1位 五十嵐カノア(JPN)
2位 グリフィン・コラピント(USA)
3位 ジョーガン・クージネ(FRA)、ジャドソン・アンドレ(BRA)
5位 コロヘ・アンディーノ(USA)、ディオン・アトキンソン(AUS)、イタロ・フェレイラ(BRA)、セス・モニーツ(HAW)

1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 ステファニー・ギルモア(AUS)
3位 カリッサ・ムーア(HAW)、キャロライン・マークス(USA)
5位 ジョアン・ディファイ(FRA)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、レイキー・ピーターソン(USA)

(空海)

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