Photo: WSL / KIRSTIN SCHOLTZ

パイプラインでドローン同士がクラッシュ:危険性や規制など

値段的に見ても手軽な価格に落ち着いているので、今では所有していてもさほど珍しくないと言えるドローン。

所有者が増えれば空の渋滞に繋がり、ドローンはまだ新しい機材ということで法の整備が追い付いていないのが現状でしょう。

だからこそ発生してしまったと言える、サーフスポットでのドローン同士の衝突による墜落。

動画の舞台となっているのはサーフィンの聖地とも呼ばれるオアフ島ノースショアのパイプラインで、動画を公開したのはパイプラインがホームブレイクのジェイミー・オブライエン。

サーファーがバレルを抜けてくると、接触したドローンの一つがサーファーの近くに墜落するという内容で、なんとライダーは脇田貴之プロとのこと。

本人談は以下となります。

あの波はジェイミーの奥、沖から乗った波でした。バレルがラウンドになって開いていたので、バレルの中からの景色に集中しちゃってて、ドローンは「飛んでるなぁ」くらいで、クラッシュしてたのは分かっていなかったです。

脇田貴之

動画はドローン同士のクラッシュがハイライトのように見えますが、一番のリスクは墜落したドローンが人に大怪我を負わせる恐れがある点でしょう。

ドローンパイロットがこれだけ増えたので、事故を未然に防ぐためには少なくともドローンパイロットが集まりやすなどといった主要エリアでの規制はもはや欠かせないと言えるでしょう。

動画のコメント欄を見ると、現場では8台のドローンが飛んでいたとの記述もあり、パイプラインのようなメジャーブレイクならばドローンの混雑もまた避けては通れないようなので。

ちなみに、日本であれば航空法で「目視外飛行」という規制があります。

目視外飛行は、専門の訓練を受けた上でフライトの許可申請が必要となります。

目視外と言うと、空を見上げて自分のドローンが目視できるか否かだけがポイントだと思われがちですが、撮影でモニターを注視している場合も目視外に該当するそうです。

つまり、サーフィン撮影する方ならば間違いなく目視外撮影に該当しますが、そのような規制を知らない方も多いのではないかと思います(私も知りませんでした…)。

比較的すぐに規制で縛る日本でさえもこの程度ということで、規制が緩く裁量に委ねがちな海外では簡単には改善しない問題なのかもしれません。

(World Surf Movies)

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