ISAが医療委員会を創設、五輪最終選考会のコロナ対策を検討

国際サーフィン連盟(ISA)は、アスリートの健康促進のための医療委員会(Medical Commission)を創設することを発表した。

医療委員会は、今後数週間のうちに最初の会議を予定しており、最優先事項のひとつとして、5月29日から6月6日にかけてエルサルバドルで開催される「ISAワールドサーフィンゲームス」を挙げている。
東京オリンピックの最終予選を兼ねたこの大会(男子残り5席、女性残り7席)における新型コロナ対策とプロトコルを改めて見直すとのことで、より一層アスリートたちの健康と安全が確保された中で開催されることが期待される。

ISAによると、この委員会の使命は「アスリート・関係者の健康と身体活動の促進、そしてクリーンなアスリートの保護について助言をすること」であり、ISAイベントでの優れた医療サービスやドーピング管理の確保など、次の5つの主要な目的を達成したいという。

・ISAイベントで、アスリートと職員に対する優れたヘルスケア、医療サービス、ドーピング管理を確実にする
・アスリートやその近くの関係者に情報を提供し教育することで、怪我や病気の効果的な予防、より良いヘルスケア、より迅速な回復につなげる
・アスリートの健康に責任を持つ個人や組織の医療行為を、最高の倫理基準まで強化する
・ヘルスケアとアンチドーピングに対して新しいテクノロジーを効果的に実装する
・一般の人々の身体活動を増やし、健康を促進する

なお、委員会メンバーは、スポーツ医学での30年以上の経験とプロスポーツおよびオリンピック選手との豊富な経験があるアメリカの医師、リー・ライスを議長に選出。

その他、アメリカプロのライフガードであるチャック・デイビー、フランスナショナルサーフチーム​​ドクターのティエリー・デュランテル、ポルトガルの理学療法士ゴンサロ・サルダニャ、オーストラリアの看護師リンダ・ハートといった各国の専門家が集結した。

リー・ライス議長は次のように述べている。

「サーファーおよび医師として、サーフィンが健康的なライフスタイルや患者の幸福にとっていかに効果があるのかを実感しています。それと同時に、アスリートのために最適な医療サービスと最新のヘルスケアトレンドを確保することが不可欠です。この目的のために素晴らしい専門家グループを結集し、ISAと幅広いサーフコミュニティにサービスを提供できることを光栄に思います。」

また、ISA会長フェルナンド・アギーレ氏もメッセージを寄せた。

「現在の世界的な健康危機を考え、私たちはアスリート、スタッフ、および利害関係者の健康と安全に取り組んでいます。この医療委員会は私たちの戦略を前進させる上で重要なステップです。サーファーやより多くの人々の健康と身体活動を促進することによって、世界をより良い場所にしたいと思っています。サーフィンは幸せと癒しに貢献することが証明されています。そのセラピー効果のあるサーフィンに世界中の人がより安全な方法で行えるようにしたいのです。」

(THE SURF NEWS編集部)

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