(キッズに囲まれるオッキー) PHOTO:© WSL/Ed Sloane

カレン vs オッキー、ウィメンズベスト8が決定!『Rip Curl Pro Bells Beach』3日目

2023年シーズン前半の大詰めとなるオーストラリアレッグの初戦、CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』
現地時間4月10日に3日目を迎え、2つのヒートを同時進行するオーバーラッピングヒートを利用してウィメンズのRound of 16が終了。
QFを戦うベスト8が決定した。

その後、イースターマンデーで集まった大観衆のために「カレン vs オッキー」のヘリステージヒートが行われ、メンズのRound of 16に移ったが、コンディション悪化によってマシュー・マクギリヴレイ(ZAF)がジョアオ・チアンカ(BRA)を倒したH1終了後に夕方までオンホールドとなり、結局H2からは翌日以降に持ち越しになった。

ベルズのタイトルホルダーが勝ち上がる

(カットライン下のステフは次に繋げる)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

この日のコンディションは前日よりサイズダウンした公式3-4ftレンジ。相変わらず風が悪く、本来のベルズの波はまだ姿を現さず…。
ダウンジャケットにニット帽が必要なほどの厳しい冷え込みと過酷な条件の中、ボウルズで強さを発揮したのはカリッサ・ムーア(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)、タイラー・ライト(AUS)などのベルズのタイトルホルダーだった。

ハイエストヒートスコアはカリッサの14.06。トライアルを勝ち上がったコビー・エンライト(AUS)を抑えてQF進出と共にミッドシーズンカットを免れてシーズン後半の席を確定。
QFでは昨年ベルズでファイナルを戦ったタイラーと対戦する。

(ディフェンディングチャンピオンのタイラー)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

今シーズン、開幕戦の17位から始まり、5位、9位と昨年のワールドチャンピオンらしからぬ結果を重ねてミッドシーズンカットのライン下にいるステファニーはレイキー・ピーターソン(USA)を土壇場で逆転して次に繋げることに成功した。

「自分のリズムを見つけることができなかったわ。ピーターソンはここのローカルみたいな感じだから、厳しいヒートになると思っていた。それにランキングも近いしね。ヒートを通過してQFに進むことができて本当に嬉しい。私にとって大きな結果よ」

ベルズでは4度の優勝経験があるステファニー。次のQFではタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)と対戦する。

ミッドシーズンカットのライン下の選手でこの日敗退したのは、レイキー、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、ソフィ・マックロック(AUS)の4名。
シーズン後半に進むためには、次のマーガレットリバーで大きな結果が必要になる。

(カットライン下で追い込まれたコートニー)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

イザベラがケイトリンを倒す

(ケイトリンを倒したイザベラ)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

この日最大の番狂わせはポルトガル戦で優勝してランキング3位のケイトリン・シマーズ(USA)とカットライン下15位のイザベラ・ニコルス(AUS)のカード。
難しいオープニングヒートでリズムに乗れなかったケイトリンとは対照的にイザベラは7.50と6.17をまとめ、この日2番目のトータルスコアで昨年のブラジル戦以来のQF進出を決めた。

「このラウンドを通過できてほっとしたわ。大好きなこの場所で結果が出ることを望んでいたの。今日は適切な波を選ぶことがすべてだった。このような海で適切な波を見つけるのは本当に難しい。自分のラウンドをまとめられたことが本当に嬉しいわ。ポルトガルで負けた時にもう開き直って楽しもうと決めたのよ。今は自分のゾーンにいると感じているからオーストラリアの2イベントの結果が楽しみ」

(今シーズン初のQF進出を決めたイザベラ)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

その他、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)がカリッサと並ぶ7.33のハイエストスコアを出して2011年、2012年にベルを鳴らしているサリーを倒した。
カレントリーダーのモリー・ピックラム(AUS)も順調に勝ち上がり、イエロージャージの保持を固めている。

(イエロージャージのモリー)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

カレン vs オッキー

(ヘリステージヒートのジャージ)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane

ある意味、今日のメインイベントになったトム・カレン vs マーク・オクルーポのヘリステージヒート。

「剛と柔」

ブラックビューティーを駆るカレンのスムースさに目を奪われたと思えば、オッキーの深いボトムターンとトップターンのスプレーの量に唸る。そんな夢のようなヒートを制したのは、オッキーだった。

(ベルズの階段を降りるオッキー)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane
(レイジングブル健在)
PHOTO:© WSL/Ed Sloane
(ブラックビューティー)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder
(カレンの芸術的なレールワーク)
PHOTO:© WSL/Beatriz Ryder

「今朝一緒にサーフィンをした時は、トム向きのコンディションだと思ったよ。彼はいつもこのようなコンディションを良く見せるからね。そして、彼は最初に7.60を出したんだ。やはり、トムはトムだったね。自分はボードがちょっと合わなかったけど、最後のターンは気持ちよかった。厄介なコンディションだったけど、トムと一緒にヘリテージヒートを共有してビーチで私たちを応援してくれる人たちがいることは嬉しいよ」

過去に「J-bay」でも行われた夢のようなヘリステージヒート。
今回、勝利したオッキーにはこれまたレジェンドのサイモン・アンダーソンのボードが本人から贈呈された。

ネクストコールは現地時間4月11日の朝7時15分(日本時間同日朝6時15分)で20分後にスタート予定。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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