(50周年を迎え、15人のワールドチャンピオンが記念撮影) PHOTO: © WSL/Cait Miers

50周年を迎えるワールドツアー『Rip Curl Pro Bells Beach』がいよいよ4月1日に開幕!

7ヶ月間という過去に例がない長いオフシーズンを終え、2026年のCTが現地時間4月1日に開幕する。
第1戦は25年ぶりに開幕戦を務めることになったベルズビーチでの『Rip Curl Pro Bells Beach』
昨年、五十嵐カノアが親友のロボことジャック・ロビンソン(AUS)とファイナルを争った場所でもある。

すでにローカルトライアルは終了してザビエル・ハクスタブル(AUS)とエリー・ハリソン(AUS)がOpening Roundにクレジット。

今シーズンは多くのフォーマット変更があり、Opening Roundはローシードの選手のみで行われ、敗者復活戦が撤廃される。
また、昨年から導入されたベルズビーチ、ゴールドコースト、マーガレットリバーの全3戦のシリーズ戦「GWMオージートリプル」が今年も行われる。

なお、波予報では週末と週明けに良いウネリが入る見込み。

(恒例の儀式が厳かに行われた)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
(ケイトリン・シマーズ)
PHOTO: © WSL/Cait Miers

現ワールドチャンピオンの意気込み

PHOTO: © WSL/Cait Miers

2025年はモリー・ピックラム(AUS)、ヤゴ・ドラ(AUS)と二人の新しいワールドチャンピオンが誕生したシーズンでもあった。

両者共にオーストラリアのCTでの優勝経験はなく、モリーが2023年のベルズ戦で2位になったのが最高位。
ヤゴは2021年のロットネスト島戦と2025年のゴールドコースト戦でのQF進出が最高位だ。

大会前のプレスカンファレンスに招かれた二人がそれぞれ意気込みを語っていた。

「ベルズがいかに象徴的であるかは誰もが知っていることだと思うし、当然リップカールのライダーとして、本社の皆のためにも勝ちたい最大の大会の一つよ。自分自身にとっても、WSLにとっても、50周年というこれほど象徴的な大会でシーズンを始められたら最高よね。私にとってワールドタイトルは、手が届かないかもしれない『ぶら下がったニンジン』みたいなものだったけど、多くのことを教えてくれた。昨年は本当に魔法のような旅だったわ。でも、いざ、達成してみると『わあ、信じられない』って感じで。いまだに実感が湧かなくて苦労しているくらい。状況は変わるけど、結局のところ、自分のサーフィンや一人の競技者として、個人的なゴールはたくさんある。人生は続いていくし、挑むべき試合は外にいくらでもあるから」
モリー・ピックラム

「オーストラリアに戻れて最高の気分だよ。本当にホッとしているし、肩の荷が下りた感じさ。凄い自信がある。道筋はわかっているし、どうすればそこに到達できるかを知っているというのは良い感覚だよ。昨シーズン、そしてポストシーズンやオフシーズンの間でも、新しい経験を通じて多くのことを学んだ。とにかく、成熟できた。今は新鮮な状態。シーズンの開幕に向けて気分は最高だ。道具も完璧に調整されているし、精神状態も良い。早くゼッケンを着たくてたまらないよ」
ヤゴ・ドラ

モリーは23歳でツアー5年目。
ヤゴは29歳でツアー8年目。

今年はゴールデンルーキーに加え、元ワールドチャンピオンが復帰する熾烈なシーズンでもある。

ベルズ戦で最も成功した二人が戻る

(母親としてツアーに参戦するカリッサ・ムーア)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane

モリーにとってベルズ戦で最も脅威となる存在であるステファニー・ギルモア(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)もプレスカンファレンスに参加。

ステファニーは15回の出場でQF以下は一度もなく、半数以上でファイナルに進出して4度の優勝。
カリッサは5度のファイナル進出、2013年から2015年にかけて3連勝している。

ステファニーは最年長の38歳、33歳のカリッサは夫と1歳の娘を伴い、母親として初めてのベルズ入りとなった。

「ベルズに戻り、ワクワクしているわ。私にとって本当に特別な大会だし、ここでは長年の素晴らしい思い出が沢山あるの。数年離れていた後にツアーに戻ってくるのは不思議な感じね。ある意味では家に帰ってきたような感覚だけど、少し時間が空いたから、確かに緊張感もあるわ。お馴染みの顔ぶれはもちろん、若い世代や新しい名前の選手たちと対戦するのを楽しみにしている。ゼッケンを着て、このレベルで競技することに伴うすべてを感じるのが待ちきれないわ」
ステファニー・ギルモア

「母親業はとても大変だけど、それ以上にやりがいがあるわ。毎日すごくワクワクして目が覚めるし、何気ない瞬間が今はとても魔法のように感じられるの。この2年間、ツアーを離れていた時間に本当に感謝しているわ。そのおかげで、目的意識や喜び、そしてこのスポーツへの感謝の気持ちを新たにすることができたと思う。今年、ワイルドカードを受け入れる機会をいただけたことに心から感謝しているわ。トーキーやジャンジャック(近隣の地名)へ車を走らせていると、全ての思い出が溢れ出してきた。ここで過ごした多くの美しい年月や、優勝して階段を上ったことなどを振り返って、またゼッケンを着られることにすごく興奮したわ。昨日も海に入って、黄金色の断崖を振り返りながら『わあ、これは特別、本当に特別』って感じていたの」
カリッサ・ムーア

怪我を克服したギャビーとロボ

(4度目のタイトルを狙うガブリエル)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane

メンズサイドでは2025年シーズン前に大胸筋の怪我でシーズンを棒に振ったガブリエル・メディナ(BRA)が復帰。
元ワールドチャンピオンのエイドリアーノ・デ・スーザをコーチに迎え、背番号も1に変更して心機一転、4度目のワールドタイトルを目指す。

「去年はサーフィンから離れた厳しい1年だったけど、今は気分が良いよ。人生で起こる全てのことには理由がある。それを受け入れなきゃいけない。とにかく、回復に努めて、開幕戦に100%の状態で臨めるようにしてきたんだ。医師から最初に『6ヶ月はサーフィンができない』と言われたとき、頭にあったのはベルズのことだった。自分のための時間を作れたのは良かったよ。家族や友人と過ごしたり、怪我の後にプレッシャーなくサーフィンをしたりね。それは最高なことだった。今は100%の状態だし、準備はできている」

PHOTO: © WSL/Ed Sloane

競技は続けていたものの、2023年のベルズ戦で痛めた膝の怪我がタイトル争いに影響していたジャック・ロビンソン(AUS)は、この長いオフシーズンに手術を受けて復帰。
カノアと同じ、JSサーフボードの移籍も決まり、ベルズ戦でのタイトル防衛に挑む。

「ここに戻れて本当に最高だよ。オフに手術も受けたから、自分を再構築したような気分さ。キャリアの中ではそういうことが必要だしね。ちょっとした立て直しは、物事に対して新しい視点を与えてくれるんだ。みんな本当に興奮しているみたいだし、気合が入っているのが分かる。全員が素晴らしいサーフィンをしているね。ここに戻り、故郷でみんなに再会して、楽しめるのがただただ嬉しい。とてもシンプルなことさ。ベルズのラインナップは挑戦的で、全員が試される。どの波を選ぶか、どうポジショニングするかが重要なんだ。間違いなく特別な場所だし、そのリズムに合わせる必要がある。何年もかけて時間を費やし、子供の頃からここに来てこの場所を見てきたことが、すべて鮮明に蘇ってくるよ」

Rising Tidesが男子にも拡大

PHOTO: © WSL/Katey Shearer

次世代の女性サーファーたちを鼓舞し、力を与え、繋げるために設計された女子中心のプログラム「Rising Tides」が今年は男子プログラムを伴い拡大する。

世界最高の選手たちとの個別のサーフセッションや、CTアスリートとのQ&Aを特徴とした拡大で、単なるスクールではなく、世界最高峰の舞台で戦うプロが「自分の経験を後輩に引き継ぐ」という、より深い教育的な関わりを持つことになる。

ツアーに参戦しているすべてのシーズンでこのプログラムに参加してきたモリーとツアー返り咲きを果たしたモーガン・シビリック(AUS)がこのプログラム拡大について語った。

PHOTO: © WSL/Katey Shearer

「2026年からライジング・タイズが女子と男子の両方を対象にすることは、本当にエキサイティングだと思うわ。スポーツの大きな役割は進化であり、男女問わず、ある世代が次の世代をインスパイアすることだと明らかに思っている。サーファーにとっても子供たちにとっても、一緒に海に入ってラインナップを共有し、アドバイスを送って絆を深めることがどれほど特別か知っている。男子の分も楽しみね。男子選手たちもみんな同じ経験ができるのが待ちきれないし、その日に女子も男子も全員が一緒にいるのを見るのはクールだと思うわ」
モリー・ピックラム

「ライジング・タイズでキッズたちが攻めてるのを見るのは最高だったよ。ベルズのラインナップを共有して、彼らにいくつかコツを教えるんだけど、彼らがどれだけ興奮しているか肌で感じられるんだ。それは正直、大会に向かう自分にとってもかなり刺激になる。女子のプログラムはこの数年すごく盛り上がっていたから、今度は男たちもその一部になれるっていうのは、かなりクールだね」
モーガン・シビリック

モーガン・シビリック
PHOTO: © WSL/Ed Sloane

ワールドチャンピオンが表彰され、ルーキーが歓迎される

(ワールドチャンピオンが集結)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane

プレスカンファレンスの前には、 「RACV Torquay Resort」に選手が集まり、2025年シーズンを祝福し、2026年CTシーズンの幕開けを歓迎する『WSL Awards World Champions Gala』が開催された。

『WSL Awards World Champions Gala』には、CT選手だけではなく、ロングボードとワールドジュニアのチャンピオン、CSのチャンピオン、ルーキー・オブ・ザ・イヤー、CTシェイパー・オブ・ザ・イヤーの表彰式が行われ、2026年のルーキーをツアーに歓迎するなど、華やかな式典となった。

また、私たちの海を守るために世界のサーフコミュニティを鼓舞し、教育し、力を与えるための最大のインパクトと卓越した努力を示した個々のサーファーを称える「WSL Impact Award」は、2025年ルーキー・オブ・ザ・イヤーのエリン・ブルックス(CAN)と2019年ワールドチャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)に授与された。

CT開幕戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は4月1日から開幕。
ファーストコールは現地時間4月1日の朝7時45分(日本時間同日朝5時45分)で、15分後に開始する可能性がある。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(2025年CTルールー・オブ・ザ・イヤー・マルコ・ミニョ&エリン・ブルックス)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
(2025年ロングボード チャンピオン・カイ・エリース-フリント&レイチェル・ティリー)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
(ワールドジュニアチャンピオン・デイン・ヘンリー&アイラ・ハッパッツ)
PHOTO: © WSL/Ed Sloane

(黒本人志)

この記事に 関連するタグ

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。