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聖火リレースタート、福島のプロサーファーが復興への想いつなぐ

3月25日、東京五輪の聖火リレーがスタートした。聖火は、東日本大震災で原発事故の対応拠点だった福島県楢葉町の「Jヴィレッジ」を出発。第1走者は、東日本大震災直後のサッカー女子ワールドカップで優勝した当時の「なでしこジャパン」16名が務めた。

南相馬市区間では、JPSAロングボードの佐藤広プロが、震災からの復興や、地元のスポーツ振興に貢献したいとの思いを込めて聖火をつないだ。

佐藤広プロ Photo by Tokyo 2020

佐藤氏は2009年にJPSAロングのプロ資格を取得。その2年後に起きた東日本大震災で、ホームの南相馬・北泉地区が津波で被災した。実家の飯舘村は原発被害で全村避難となった。

震災後は、千葉・鴨川に避難してプロサーファーとしての活動を続け、2017年に地元の南相馬に戻った。千葉では多くのプロアスリートが地元の小学生にそれぞれの競技を教えており、自身も福島に戻ってから「南相馬市のサーフツーリズム、震災からの復興、地元のスポーツ振興に貢献したい」との思いで、県内の小中学生を対象に無料のサーフィンスクールを始めた。

震災前から北泉海水浴場のライフセーバーとしても活動しており、2019年夏から再開された海水浴場で「海の楽しさだけでなく怖さも同時に伝えていこう」と努めている。

2019年「北泉プロ」にて Photo: JPSA

2018年にはJPSAロングの年間ランキングで9位。2019年7月には、JPSAが県内で震災後初めて開催したロングボードの大会『北泉プロ』で5位を記録し、地元の声援に応えた佐藤氏。

聖火リレーへの参加にあたり、「海のない飯舘村からでも国内トップ10に入るプロサーファーになれるという夢を子供たちに伝え、北泉からサーフィンのオリンピック選手を出したい」と語った。

グランドスタートセレモニーではアンバサダーの石原さとみとパラリンピアンの田口亜希が聖火皿に点火を行った Photo by Tokyo 2020

大会が約4カ月後に迫るなか、新型コロナウイルスの感染対策を徹底して始まった聖火リレー。初日は一部で聖火が消えるなどのアクシデントがあったが、大きなトラブルにはならず2日目を迎えている。

全国約1万人が121日間をかけてトーチをつなぎ、最終ランナーは7月23日に新国立競技場に到着予定。その2日後の7月25日には、いよいよ史上初の五輪サーフィン競技が開幕する。

Jヴィレッジをスタートするなでしこジャパン Photo by Tokyo 2020

(THE SURF NEWS編集部)

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