(五十嵐カノア ) Photo: ISA/Pablo Franco

波乗りジャパンは4名がトップ通過!『2024 ISA World Surfing Games』初日

現地時間2月24日、2024パリ五輪の選手選考を兼ねた『2024 ISA World Surfing Games』がコンテスト初日を迎え、メンズ、ウィメンズ共にR1の30ヒートが進行。

メンズはライト、レフト共にあるマルガラ。ウィメンズはレフトのエルピコが会場となり、公式4-6fレンジのサイズで朝はクリーンなグッドコンディション。
特にマルガラはバレルもある最高の波となり、直前までハワイで戦っていたオリンピッククオリファイに関係するCT選手を中心に初日から素晴らしいライディングが連発していた。

(ライト、レフト共にあるマルガラ)
Photo: ISA/Sean Evans

波乗りジャパンは4名がトップ通過

(前田マヒナ)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

初日の日本代表「波乗りジャパン」はH36の稲葉玲王以外出番があり、五十嵐カノア、都筑有夢路、松田詩野、前田マヒナがトップ通過。
コナー・オレアリーはアイルランド、エクアドル代表の壮絶な争いに負けてしまい、敗者復活戦のリパチャージR1行きとなった。

朝方のクリーンなグッドコンディションで進行したヒートで素晴らしいカービングを披露したカノアは序盤から主導権を握り、終了間際には短いバレルをメイク。スコアを伸ばしてまずは最初のヒートを快勝した。

「マルガラは特別だけど難しい波でもある。幸運にもこの数ヶ月で良い波に当たったんだ。ハヴァナ(カノアの彼女)と多くの時間を過ごしたよ。ここは島でもベストの波だよね。今日は少人数でサーフィンしていくつかの良い波にも乗れて楽しかったさ。CTと違う4人ヒートは少し戦略が違うけど、子供の頃から慣れている。4人ヒートはリズムが違う感じ。あとCTの35分ヒートからここでは20分ヒートなのも難しいよね。オリンピックの今年、沢山の人が応援してくれるのは本当に素晴らしいことさ。異国で馴染みある顔を見るのは凄い嬉しいし、世界中からサポートを感じることができて感激しているよ。日本代表としてできる限り多くのポイントを獲得するために全力を尽くす。それが幸せでもあるし、感謝の気持ちで一杯なんだ」

すでにカノア、松田詩野はパリ五輪の出場が確定。
稲葉玲王は翌日のR1に出場した時点で確定する。
コナー・オレアリーは内定。
都筑有夢路、前田マヒナは今大会で8位以内に与えられる1枠、女子国別優勝の1枠を目指している。

(五十嵐カノア )
Photo: ISA/Jersson Barboza
Photo: ISA/Jersson Barboza
(敗者復活戦に回ったコナー・オレアリー)
Photo: ISA/Jersson Barboza

ウィメンズは東京五輪のオリンピアンが好調なスタート

(東京五輪金メダリストのカリッサ・ムーア)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

ウィンメンズR1では記念すべきサーフィン競技最初となった東京五輪に出場してパリ五輪にも出場、もしくは出場を目指している選手が全てラウンドアップ。

8.00をマークしたアナト・ルロアール(ISR)を始め、ドミニク・バロナ(ECU)、ヨランダ・ホプキンス(PRT)、レイラニ・マクゴナグル(CRC)、テレッサ・ボンバロ(PRT)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、カリッサ・ムーア(USA)、ブリッサ・ヘネシー(CRI)、キャロライン・マークス(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)、ダニエラ・ローザス(PER)、日本の都筑有夢路、前田マヒナもR2に進んでいる。

今イベントで2大会連続の五輪出場を目指す22歳のダニエラは8.17と7.17、トータル15.34で圧勝していた。

「プエルトリコに来て、良いスタートを切れて嬉しいわ。ペルーでのQS勝利の直後、このような素晴らしいコンディションでサーフィンできることが幸せよ。最初のヒートに勝てて本当に嬉しいわ。オリンピッククオリファイについては、かなりナーバスになっている。多くの優れた選手が競い合っているからね。ペルーは非常に強い国であり、レベルも高い。だから、あまり考えすぎないように、目の前のヒートに集中し、一日一日を過ごしていくことが重要だと思っている。今はとにかく落ち着いて、良いサーフィンを見せることに集中するわ」

(ダニエラ・ローザス)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

メンズはブラジル勢が強烈なスタート

(ガブリエル・メディナ)
Photo: ISA/Pablo Franco

メンズサイドはガブリエル・メディナ、フィリッペ・トレド、ヤゴ・ドラと最強トリオを揃えたブラジルが圧倒的なサーフィンを披露。

3度のワールドチャンピオン、ISAでは2010年のジュニアで金メダルを獲得したガブリエルは、パリ五輪のCT枠を獲得できず、今イベントでチームメイトのヤゴと代表権を争っている。
ブラジルの2枠はフィリッペとジョアオ・チアンカ(怪我で出場は不透明)が握っており、まずは男子国別優勝の1枠が前提で更に個人でヤゴよりも上に入る必要がある。
R1ではヤゴがトータル14.67とガブリエルを上回っていた。

「この大会で良い成績を収める可能性があることは分かっている。波も良く、フィリペ、ヤゴ、そして自分と強いチームだよ。自分の使命に集中し、ベストを尽くしてヒートを勝ち進みたい。お互いをプッシュし合うのは素晴らしいことで、最終的には最高のパフォーマンスをした選手が勝つ。それが競技の醍醐味であり、全員がどんな状況にも対応できる準備ができていると思うよ」

(ガブリエル・メディナ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

その他、CT選手ではジョーディ・スミス(RSA)、バロン・マミヤ(USA)、イーサン・ユーイング(AUS)、レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、和井田理央(IDN)がラウンドアップ。
意外にも初のISAイベント出場となるジャック・ロビンソン(AUS)もトップ通過を果たしている。

ISA強豪国でパリ五輪の開催国でもあるフランスは2021WSGの金メダリスト、ジョアン・ドゥルー。2023WSGでパリ五輪の出場権を獲得したカウリ・ヴァーストと新旧選手がバックハンドのターンとバレルでハイスコアを出していた。
ウィメンズのジョアン・ディファイ、ヴァヒネ・フィエロもR2進出を決めている。

(ジャック・ロビンソン)
Photo: ISA/Sean Evans
(和井田理央)
Photo: ISA/Pablo Franco
(ジョアン・ドゥルー)
Photo: ISA/Sean Evans

WSGの金メダリスト、アラン・クリーランド(MEX)、サンティアゴ・ムニーツ(ARG)、レアンドロ・ウスナ(ARG)がラウンドアップ。2017WSGの金メダリスト、ジョニー・コルソ(MEX)はシミリアン・ミハレフスキ(POL)によるブザービーターでリパチャージに回った。

コンテスト2日目の2月25日は朝7時(日本時間同日20時)スタート。
メンズ、ウィメンズ共にR1の残りヒートとR2。
リパチャージR1が進行予定。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

Photo: ISA/Pablo Franco

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