現地時間2025年6月6日、WSLは長年コミッショナーを務めてきたジェシー・マイリー・ダイアーの退任を発表した。
かつてCT選手としても活躍していた彼女は、2011年末にWSLの前身であるASPに加わり、その後13年以上にわたりリーグの変革に寄与してきた。
特に彼女の功績として知られるのが、ジェンダー平等の推進である。
2018年にはプロスポーツ界に先駆け、男女同額賞金制度の導入を実現。2022年には、従来は別々の開催地・スケジュールで行われていた男女のCTイベントを完全統合ツアーへと移行させ、競技としての公平性をさらに高めた。
そして直近では、2026年シーズンから適用される女子CT出場枠の拡大を推し進め、次世代の女子選手たちにより多くのチャンスが与えられる未来を築いた。
「2025年レギュラーシーズンが終了し、プレーオフ出場資格と拡大された女性の出場枠が決定した今、退任するのに適切な時期だと感じています。私に多くのものをもたらしてくれたこのスポーツを導く手助けができたことは、私の人生にとって光栄なことでした。競技レベルの向上から、ジェンダー平等における新たな境地を開拓するまで、私たちが共に達成したことを非常に誇りに思っています。私は常にWSLの最大のファンであり続け、WSLと選手たちの次なる展開を楽しみにしています」
ジェシー・マイリー・ダイアー
「ジェシーは、競技者としてだけでなく、そのビジョンと公平性および卓越性へのコミットメントにおいて、競技サーフィンに信じられないほど大きな影響を与えてきました。WSLとスポーツ全体に対する彼女の影響は計り知れず、彼女は組織をより強く、より包括的なものにして去ります。長年にわたる彼女の尽力に感謝し、今後のご成功を心よりお祈り申し上げます」
ライアン・クロスビー(WSL CEO)
彼女の最後の公式イベントは、6月9日にカリフォルニアのローワー・トラッセルズで開幕する『Lexus Trestles Pro』となる予定だ。
なお、WSLのツアー&競技運営チームは今後も体制を維持しながら、世界トップレベルのイベント開催と競技の発展に注力していく。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)