(ファイナリスト) PHOTO: © WSL/Emma Sharon

五十嵐カノアが2年連続の2位!CT第9戦『Lexus Trestles Pro』終了!

レギュラーシーズンの9戦とポストシーズンの3戦で争われる2026年のCT。

2028ロス五輪の会場でもあるカリフォルニアのローワー・トラッセルズでCT第9戦『Lexus Trestles Pro』が開催され、現地時間9月18日に終了した。

今年のロワーズは決してスペシャルな波ではなかったが、日中に必ず吹いたオンショアの後でもハイパフォーマンスなコンディションを持続。
カノアが「スケートパークかウェイブプールみたい」と称したほどバレル以外のライディングはなんでも可能なロワーズらしい波でもあった。

なお、ポストシーズンの2戦、ポルトガルとフィリピンはメンズが36名から22名、ウィメンズが24名から16名に絞られて開催。
最終戦のパイプラインは元の人数に戻り、ポイントが1.5倍になる。

(歴史あるサーフタウン、サンクレメンテの応援団)
PHOTO:© WSL/Pat Nolan
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歴代の勝者

カノアが2年連続の2位

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昨年の同イベントでブラジルのヤゴ・ドラとファイナルを争い、2位になっていた日本の五十嵐カノアが今年も快進撃を続けて2年連続でファイナル進出。

子供の頃から慣れ親しんだロワーズでのアプローチは昨年よりも革新的で、イベント前半は9.00のハイエストスコアと17.00のハイエストヒートスコアを揃えていた。

ファイナルデーはQFでフランスのマルコ・ミニョーに快勝。ヤゴとのSFはカノアらしいクレバーな戦略で見事に昨年のリベンジを果たしていた。

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(QFはリーングラブのストレートエアーでスコアを出した)
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(カノアに敗退してもファンサービスするヤゴ)
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ファイナルの相手はブラジルのミゲル・プーポ。ベルズでの開幕戦で優勝してランキングも5位の強豪。
同じJSサーフボードに乗る選手でもある。

オンショアでポテンシャルがある波が少ない中、カノアが5.50と6.50を出して先行するが、ミゲルはクリティカルセクションでの強烈なバックサイドターンで8.50とヒートのハイスコアを更新。

後半、カノアはチェックターンからエンドセクションでのビッグターンで7.67を返す。このライディングにはMC席にいたケリーも絶賛していた。
更に6.73とバックアップを伸ばしてミゲルにプレッシャーをかけていたが、残り時間7分。ニード5.90のシチュエーションで今度はフロントサイドでインサイドまで繋げたミゲルが6.73を出して逆転。
カノアはニード7.11のシチュエーションでセットが止んでしまい、この勝負はミゲルが勝利した。

残念ながら2年連続の2位となったカノアだが、ランキングは10位から7位に浮上してタイトル争いも射程圏内に入った。

「NSSAや全米選手権を通じて、ここロワーズで戦って育った頃の感覚とすごく似ていたよ。若い頃の自分は、特にプランなんて持っていなかった。ただパドルアウトして、波を信じて、自分自身を信じるだけ。それが今週の自分のテーマでもあった。昨年、ヤゴとファイナルを戦えたのは特別なことだった。彼はこの大会で勝ち、ワールドタイトルまで獲ってしまった。そんな最高のファイナルの一部になれたのは貴重な体験でもあったのさ。そして今日もね。ミゲルのことは心からリスペクトしている。彼の試合を見るのも、彼のサーフィンを見るのも大好きだし、彼は本当に努力を重ねてきたので、今年の自分にとって大きな刺激になっているよ。応援に来てくれた皆さん、ありがとう。皆さんの前で戦えるのが本当に大好きで、今年カリフォルニアで何度かファイナルに行けたことを心から嬉しく思っている。この勢いのまま突き進みたいね」

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(ケリーはウィメンズのファイナルの後、メンズファイナルはMC席で解説に加わった)

長いトンネルを抜けたミゲル

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34歳のベテラン、ミゲルは開幕戦で優勝して一度はイエロージャージを手に入れたが、その後はQF止まりで結果を出せていなかった。

今イベントでは静かにファイナルデーまで勝ち上がり、QFではマテウス・ハーディとのブラジリアンの対決を制し、SFではローカルのコール・ハウシュマンド(USA)を大差で倒し、コーチのエイドリアーノ・デ・スーザ率いるブラジリアンクルーを熱狂させていた。

長いトンネルを抜けて今シーズン2度目の優勝を決めたミゲルはランキング5位から4位に浮上。
トップとのポイント差も少なく、初めてのワールドタイトルに近づいている。

「本当に特別な気分だよ。正直、長い1週間だった。今週が始まった時は勝てるなんて思っていなかったし、波にも苦戦していてリズムが掴めずにいたんだ。エイドリアーノが『調子良さそうじゃないか』と言ってくれて、ブルーノも同じことを言ってくれたので、深く悩むのを止めたんだ。今年は本当にハードに努力してきた。これが最後のチャンスだという気持ちで挑んでいるので、2勝を挙げられて最高に嬉しいよ。家にトロフィーが2つも並ぶなんて信じられない。ワールドタイトルは間違いなく自分の視界に入っている。ただただ信じられないんだ。同じ年に2勝もできるなんて。信じられない気分。サーフィンを心から楽しめている。34歳にしてまた18歳に戻ったような感覚さ。妻や家にいる家族に感謝したい。みんなを愛しているよ」

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エリン・ブルックスが3連勝

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ウィメンズサイドはエリン・ブルックス(CAN)とガブリエラ・ブライアン(HAW)がファイナルに残り、難しいセクションでのフロントサイドでのターンでスプレーを飛ばし続けたガブリエラが6.33を出して先行したが、すぐにエリンがバックサイドでバーティカルなターンを繰り出し、7.00を返してトップを奪う。

エリンは次にフロントサイドになるレフトの波を選び、5.17を重ねてリードを広げる。ガブリエラは再びライトの波にテイクオフするが、厚いセクションが多く、5.57とスコアは伸びず。
ガブリエラが波選びに苦戦してライディングをまとめられない状況の中、エリンは終盤にバックサイドでのパワフルなターンの連続で6.00とバックアップを伸ばしてトータル13.00。
最後までリードを保ち、タヒチ、フィジーの南太平洋レッグでの2連勝に続き、全く違うタイプの波でもう一つ優勝を手に入れた。

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「私にとって何よりも価値のある勝利よ。3連勝させてくれた神様に本当に感謝している。もし、第7戦の時点で『今の自分』の状況を予言されても、到底信じなかったと思うわ。達成させてくれた神にただ感謝している。ずっと神の導きを信じてきたの。シーズンの前半は本当に散々な結果だったけど、今回の勝利で報われたわ。タフなヒートばかりで、だからこそもっと頑張ろうと思えた。このまま突き進みたい」

CTでの3連勝は過去に例が少なく、ウィメンズでは2008年のステファニーや、2014年後半〜2015年始めのカリッサが達成したくらいの偉業。
シーズン中盤までリクオリファイさえ危なかったランキングもこの3連勝で一気に5位まで上がり、タイトル争いに絡んできた。
特に最終戦のパイプラインはエリンが得意とするバレルのため、ポルトガル、フィリピンと続くポストシーズン2戦の結果次第ではワールドチャンピオンの最有力候補になる可能性もある。

PHOTO:© WSL/Pat Nolan
LPHOTO:© WSL/Pat Nolan
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イエロージャージを奪回したガビー

PHOTO: © WSL/Emma Sharon

エリンとは対照的に南太平洋レッグでは元気がなかったガブリエラだったが、開幕戦以来のファイナル進出でポイントを稼ぎ、カリッサからイエロージャージを奪回した。

ルアーナ・シルヴァ(BRA)とのQF、ソーヤ・リンドブラッド(USA)とのSFでは共に8ポイント台を十八番のパワーハックでスコア。
今回、ローカルのコロヘ・アンディーノがコーチになったことも成功の源だったと言える。

「素晴らしい1週間だった。ここに戻って来られて本当に良かったわ。子供の頃は毎年夏にここに来ていたので、良い思い出が沢山あるの。シェイパーのマットやバイオロスファミリー全員がここにいて、彼は素晴らしいボードを作って私をリラックスさせてくれた。すごく楽しかったわ。それにコロヘがセコンドについてくれて、雰囲気をすごく明るくしてエネルギーを高めてくれた。まさにこの時期に必要な結果を得られた。良い波に恵まれて2位になった。素直に嬉しいわ」

ランキングではガビーとカリッサが入れ替わっただけで、3位のソーヤ、4位のモリーは変わらず。
メンズサイドはヤゴがトップに立ち、レオ、イタロ、ミゲル、ギャビーとトップ5の内、4名がブラジリアンと強さを維持している。

次の第10戦は10月16日〜25日にポルトガルで開催される『MEO Rip Curl Pro Portugal』

WSLイベントではその前にCSがブラジル、ポルトガルと続く。
また、日本では伊良湖でロス五輪の選手選考を兼ねたアジア選手権が開催される。

『Lexus Trestles Pro』結果

PHOTO: © WSL/Emma Sharon

1位 ミゲル・プーポ(BRA)
2位 五十嵐カノア(JPN)
3位 ヤゴ・ドラ(BRA)、コール・ハウシュマンド(USA)
5位 カラム・ロブソン(AUS)、マルコ・ミニョー(FRA)、ジェイク・マーシャル(USA)、マテウス・ハーディ(BRA)

PHOTO: © WSL/Emma Sharon

ウィメンズ
1位 エリン・ブルックス(CAN)
2位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)
3位 ソーヤ・リンドブラッド(USA)、モリー・ピックラム(AUS)
5位 ルアーナ・シルヴァ(BRA)、エデン・ウォーラ(USA)、カリッサ・ムーア(HAW)、ベラ・ケンワーズィ(USA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

2026 Lexus Trestles Pro Women’s Final Results:
1 – Erin Brooks (CAN) 13.00
2- Gabriela Bryan (HAW) 11.90

2026 Lexus Trestles Pro Men’s Final Results:
1 – Miguel Pupo (BRA) 14.77
2 – Kanoa Igarashi (JPN) 14.40

2026 Lexus Trestles Pro Women’s Semifinal Results:
HEAT 1: Gabriela Bryan (HAW) 14.33 DEF. Sawyer Lindblad (USA) 10.17
HEAT 2: Erin Brooks (CAN) 10.43 DEF. Molly Picklum (AUS) 9.50

2026 Lexus Trestles Pro Men’s Semifinal Results:
HEAT 1: Kanoa Igarashi (JPN) 13.33 DEF. Yago Dora (BRA) 11.94
HEAT 2: Miguel Pupo (BRA) 16.00 DEF. Cole Houshmand (USA) 11.50

2026 Lexus Trestles Pro Women’s Quarterfinal Results:
HEAT 1: Gabriela Bryan (HAW) 16.26 DEF. Luana Silva (BRA) 10.64
HEAT 2: Sawyer Lindblad (USA) 11.90 DEF. Eden Walla (USA) 11.67
HEAT 3: Erin Brooks (CAN) 15.33 DEF. Carissa Moore (HAW) 13.10
HEAT 4: Molly Picklum (AUS) 15.33 DEF. Bella Kenworthy (USA) 12.43

2026 Lexus Trestles Pro Men’s Quarterfinal Results:
HEAT 1: Callum Robson (AUS) vs. Yago Dora (BRA)
HEAT 2: Marco Mignot (FRA) vs. Kanoa Igarashi (JPN)
HEAT 3: Cole Houshmand (USA) vs. Jake Marshall (USA)
HEAT 4: Mateus Herdy (BRA) vs. Miguel Pupo (BRA)

(黒本人志)

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