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マウイ島の若き天才ウォーターマン カイ・レニーのトレーニング方法

ある時はWSLのBWT(ビッグウェーブツアー)で最も危険な波にチャージ。
ある時はケリー・スレーターのウェーブプール「サーフランチ」でSUPやフォイルサーフィンを楽しみ、ある時はオアフ島とモロカイ島を渡る『Molokai 2 Oahu』に参加して優勝したり、波に乗るサーフィンだけに捉われず、海という広大なフィールドで人生を謳歌してそのどれもがスペシャリストでもあるマウイ島の若き天才ウォーターマン、カイ・レニー。

その天才と言われる彼が究極の世界で楽しむために行っているトレーニングに興味がある方は多いだろう。

マーク・ヴィサーとの出会い

初めに伝えておくが、カイ・レニーはビッグウェーブだけを愛する典型的なアイアンマンではない。
あくまでも謙虚で笑顔が絶えない26歳のサーファー。
普通よりもサーフィンが上手く、常に興奮するサーフィンを追い求めているだけ。
子供の頃からクリスマスの朝に60ft(恐らくJAWS)の波を楽しみにしているのは、根っからのビッグウェーバーの証拠だろうが…。

彼にとって新しいウネリはいつも友人と海をシェアする機会を与え、限界を押し広げる。
地球上で最も優れたウォーターマンの一人であり、WSLのビッグウェーブツアーにも参加している彼の日常はホームのマウイ島を含むハワイ諸島を拠点にサーフィンだけでは無く、SUP、フォイル、カイトサーフィン、ウィンドサーフィンとありとあらゆる分野のボードを楽しむ。
その全てを追求するためにケリー・スレーターのトレーニングの秘密でも登場したオーストラリアのビッグウェーバーで、コーチとしても有名なマーク・ヴィサーの『Ocean Warrior Course』のカリキュラムを受けている。

「友人のイアン・ジェンティルからマークのトレーニングのことを初めて聞いたんだ。彼が自宅に来て言ったことを今でも覚えている。’マーク・ヴィサーと一緒にプールで泳いだんだ。過去に経験したことがないほど衝撃的だったし、多くのことを学んだ。お前も彼に会うべきだよ’とね。 WSLが『Jaws Challenge Pe’ahi』でマーク・ヴィサーを巻き込もうと言っていたのを思い出したよ。みんなが海をリスペクトし、信頼している人だとマークのことを話していた。世界中の海でビッグウェーブに乗り、サバイバルしてきた本物のサーファーが一緒にやってきた人なら間違いないと思ったのさ」

カイの前向きな姿勢

常に海にいるカイにとって海の知識は豊富だったが、謙虚で前向きな姿勢が助言を求めていた。

「自分の人生は海が中心だから、全てを分かっていたような気がしていたんだ。 しかし、最も単純で基本的なことが大きな違いを生み出すこともある。そのことに興味を持ち、もっと知りたいと思ったのさ。 単純なテクニックが最大の違いを生み、それに驚かせられたこともあるよ。あるレベルまでいけば、全てのことを見直す必要はない。一つの魔法のような部分が欠けているだけだからね。小さな要素が重なって大きな違いが生まれるんだ」

その後、カイは『Ocean Warrior Course』のトレーニングコースに加入。
人一倍の向上心でどんなことでも吸収していた彼にマークは画期的な授業をした。

「他のスポーツを取り入れたクロストレーニングによって生き残ることや、身体的な準備は常に出来ていたと思っていた。 しかし、時間の経過と共に大切な部分が欠けているといつも感じていたのさ。 私はビッグウェーブワールドツアーに参加してタイトルを獲得するという夢を持っているので、時間を無駄にしたくない。 そのために自信を持って最大の波に乗る精神状態を早急に作り上げたい。身体的な部分でも可能なことは分かるけど、精神的な部分はどんなことでも重要だし、大半を占めるんだ。この新しいトレーニングが大きな前進になったと感じるね」

PHOTO: © WSL/Lynton

ビッグウェーブでの精神状態

長い間「JAWS」などのビッグウェーブを経験してきた彼にとって、ビッグウェーブでの精神状態について、そもそもの出発点が通常のサーファーと異なる。

「常にビッグウェーブは相対的だと感じていた。一般的に4ftの波は大きい部類に入るけど、自分にとっての大きな波は60ft。だからこそ、マークが行なっていることは全てのサーファーに本当に意味があるものだと思うんだ。自分がトレーニングをして気付いたことは、少し落ち着くようになれた。正しいことを考え、全てを処理する。それは学校で試験を受ける準備と似ているよね。確かに勉強しても試験の時は緊張するでしょ?上手くやるには落ち着いて集中する方法があるのさ。落ち着いている時イコール楽しんでいる時でもある。つまり、それらは一緒なんだよね」

マークのトレーニングを受けるのは世界で有数のビッグウェーブサーファーが多いが、『Ocean Warrior Course』のカリキュラムは海で過ごすことが多い全ての人に非常に有効だと認められている。

「彼のトレーニングは地球上のトップレベルのアスリートを助ける一方、自信を持って海に飛び込みたい男女にも有効なんだ」

海に限らず、自分自身のことに責任を持ち、信じること。それは恐怖心を抑え、生還するという自信に繋がる。
カイのようなエキスパートでさえ、恐怖心を持ち続けることが重要だと言う。
ビッグウェーブサーフィンで恐怖心は一部に過ぎない。恐ろしく、命を脅かすような試みになる可能性もある。

「マークが開発した技術は簡単に理解出来るし、誰でも行うことが可能さ。ただ強化するためのトレーニングではないことも凄い重要。危険な状況では出来るだけシンプルな方法を取った方が良いんだ。いくら精神的、身体的なトレーニングを重ねても誰だって恐怖心はある。でも、今は未知のことが分かるという違いがある。このトレーニングによって恐ろしい状況で何をするべきかの答えを知り、対応出来ることが分かったんだ。’準備の賜物’さ。人生でも未知のものは怖い。このトレーニングによって万全の態勢を取れるようになったと感じたね」

カイとマークの旅は続く

「マークとのトレーニングによって全潜在能力が引き出されているとはまだ思わない。彼の知識がすでに自分がやっていることを改善する可能性を持っているように感じる。それを全て理解するのが楽しみだね。学ぶことを止めたら、そこで終わってしまう。いつも広い心でいることが大事なのさ。それが自分のアプローチでもあるよ」

マークとトレーニングを続けて数年経つが、まだやるべきことは沢山あるとのこと。
ちなみにマークはカイのような特別なサーファーだけではなく、自らの知識と洞察を出来るだけ多くの人と共有しようとしている。
『Ocean Warrior Course』のカリキュラムを利用してサーファー、ウォーターマン、ウォーターウィメンと人生を歩み、トレーニングを続けているのだ。

参考記事:Train Like Kai Lenny|World Surf League

(空海)

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