PHOTO:© WSL/Cestari

SURFERの「何でも答えます!」コーナーにケリー・スレーターが登場!

新型コロナウイルスの感染拡大により活動がストップしている世界のサーフィンコンテスト。
プロサーファーの間でもテレワークが一般的になっており、プロサーファーが何でも答える米SURFERのインタビューシリーズ「Ask Me Anything」が大好評。

ジョン・ジョン・フローレンス、ジョーディ・スミス、アルビー・レイヤー、カリッサ・ムーア、カイ・レニー、コロヘ・アンディーノがカメラの前で質問に答え、遂に真打のGOATことケリー・スレーターが登場。
残念ながらケリーは書面での回答になったために映像はないが、Instagram上でのファンの質問に丁寧に答えた。


初めてのサーフボードのことを教えて?

父親が売ってしまったんだよね。
今ならどんなことをしてでも買い戻したいよ。
覚えているのはボトムにジョーズのエアブラシがあったこと。
1980年にココアビーチのサリック兄弟が削った5’2”のスラスターさ。

最も意味があるワールドタイトルを一つ選ぶとしたらどのシーズン?理由は?

1998年かな。
人生の目標だった5年連続のタイトルを獲得したシーズンだよ。

あの時は最終戦のパイプラインの前の結果がふるわず、タイトル獲得は僅かなチャンスだった。
しかし、ロス・ウィリアムスがダニー・ウィルスを倒し、自分自身はロブ(マチャド)との完璧な波での素晴らしいヒートを勝ち上がり、タイトルを手に入れたのさ。

もし、映画であなたの役を演じるとしたらどの俳優が一番?

凄い質問だね。
想像もしていなかったよ。
そうだね、ホアキン・フェニックス(2019年に大ヒットしたジョーカーを演じた俳優)かな。
彼なら誰でも演じることが出来そうだし、演技力で自分との穴を埋めてくれると思うよ。

もし、時代を問わずに6人のサーファーとヒートが出来るとしたら誰を選ぶ?その理由も教えて

・1980年か、全盛期のMR(マーク・リチャーズ)

・86年頃のトム・カレン。
当時の彼は手に負えない存在だったし、自分にとってスピード、スタイル、パワーが完璧に融合していた。

・17歳の時のオッキー。
J-Bayで開催された『Country Feeling classic』の彼は素晴らしかった。
彼のバックハンドは地球上で一番。
世界中のサーファーで彼に敵うものはいなかった。

・3〜5年前のジョーズのシェーン・ドリアン。

・2002年から2004年のアンディ・アイアンズ。
あの頃のあいつは最高だった。
ネクストレベルの欲望と興奮が情け容赦ない技術と組み合わされていたね。

・過去5年間のジョン・ジョン・フローレンス。

・ひとり多くなっちゃうけど、パイプラインでのバテンス(モンゴメリー・カルヒオカラニ)

PHOTO:© WSL/Cestari

最も好きなサーフフィルムは?

「The Performers(パフォーマーズ)」かな。

自分が初めてシグネチャーセクションを持った作品なんだ。
何年か後に母親や姉のような存在になったジャニス・レイモンドがサウンドトラックを選んだのさ。

親友のアレックス・コックスと故郷フロリダのセバスチャンインレットであのサーフフィルムに出ていたサーファーのコピーをしたよ。
あのフィルムでのリチャード・クラムのレールワークは本当に凄かったね。

サーフィン以外の職業を強いられたら何を選ぶ?

確かではないけど、ミュージシャン、ゴルファー。
あるいは何かの医療従事者になりたいと思っていた。

昔のファーストピークが懐かしい?


ケリーのホームブレイク「セバスチャンインレット」はフロリダで最高と言われた桟橋からのウェッジになるライトの波が存在したが、約20年前に桟橋の工事により消滅した。

もちろんだよ。
私の理論では砂が溜まりすぎたのが原因で、アウターバンクが浅くなり過ぎた。
何度か桟橋の調整を行ったけど、ビーチが広過ぎてボトムが浅いので、策略が無駄になったのだと思う。

当時のファーストピークは地球上にいる最高のサーファー達を育てた真の踏み台だった。
私達のカルチャーがそこに残らなかったのは、残念だね。

過去にツアーの舞台に選ばれていない波で追加すべき波は?

レイキーピークか、スープボール。


レイキーピークはインドネシアのスンバワ島。
スープボールはバルバトス。

これまで最も怖かったフライトは?

1990年、『ISA World Surfing Championships』で宮崎に行った時の着陸。
あの時は台風で強烈な風だった。
飛行機の下にあったカメラで着陸のシーンをライブで見ていたけど、飛行機は落下するように前輪から着陸したんだ。
カメラの映像が止まった時は墜落したと思ったね。

最高のマジックボードは?

それは次のボードかな(笑)。

常にマジックボードになる一本を探しているよ。
生涯で言えば2003年か2005年に持っていたサイモン・アンダーソンのボードだね。
あのボードでロワーズ、J-Bay、ベルズで優勝した。
その後、サイモンに返したかどうかも忘れてしまい、1〜2年は探していたんだ。

PHOTO:© WSL/Poullenot

タイガーキング(Netflix放送のドキュメンタリー)は見た? 見たなら感想を聞かせて

見始めたばかりだよ。

最も誇りに思っている偉業は?

これまでずっと健全性を保てたこと。
特に70年代と80年代に蔓延した薬物とアルコールの落とし穴を避けられたことだね。

サーフィンに最も役立ったアドバイスは?

10歳の時の最初のコーチの言葉。
「チューブの中で目は開いているか?」

自分の答えは「ノー」だった…。
彼の「目を開けろ!」というアドバイスは魔法のようだった。

映画「サーフズアップ」に出演して一番良かったことは?


アニメーション映画「サーフズアップ」でケリーはロブ・マチャドと共に映像のアドバイスをして自身の役で声優も務めた。

あの映画はポール・マッカートニーの娘のお気に入りで、映画を通して私とロブのことを知ってくれたことかな。

思い出して吹き出してしまうほど人生で最も笑える出来事は?

トッド・クラインとマット・ケシェルのナマズの話。

1989年頃、ビーチに死んでいる魚がいたんだ。
マットとクラインがそれを掴んで投げ合いをしていたら、マットのお尻にナマズのトゲが刺さってしまった。
マットは病院でそれを切り取り、消毒までしたんだよ。
そして、治療費をクラインに払わせた(笑)。

参考記事:Kelly Slater Talks Magic Boards, First Peak and Which Two Waves Should be on Tour

(空海)

この記事に 関連するタグ

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。