2023年以来2度目のインドでのQSイベント、『Shore Temple Classic』が8月12日〜15日に開催された。
今年は初のプロジュニアも開催され、日本人選手が上位を独占した。
会場は前回と同じインド南部タミル・ナードゥ州のマハーバリプラムビーチ。
岬で割れる長いライトのポイントブレイクで、ファイナルデーとなった現地時間8月15日は公式3-4ftレンジのクリーンなグッドコンディションに恵まれた。
渡邉壱孔がディフェンディングチャンピオンを倒す

メンズサイドはディフェンディングチャンピオンの岩見天獅と渡邉壱孔がファイナルに残り、十八番のパワーハックで8.67を出した岩見天獅が先行。
渡邉壱孔はカービングとテールハイのエアーリバースで8.00を返した。
中盤は互いにバックアップスコアを伸ばし、終盤に渡邉壱孔が再びカービングからエアーリバースに繋ぎ、大会のハイエストになる9.10をスコア。
岩見天獅は8.10を返したが、0.31差で渡邉壱孔に軍配が上がった。
「天獅とはターンに関して自分よりずっと勝っているので、自分は彼に対抗して得意技を見つけるしかありませんでした。本当に最高です。海の中では自分の強みを探しながら、それを活かして波に乗っていました。どっちが勝つのか全く分かりませんでした。僕が波をキャッチするたびに天翔もキャッチし、僕がキャッチするたびに天獅もキャッチしていました。あそこまで一進一退でエキサイティングなヒートは、きっと滅多にないと思います。大会で最高のヒートでした。サポートしてくれたスポンサーの皆さん、そして家族や友人のみんな、ありがとうございました。勝ちました!」
昨シーズンの浜松に続き、2度目のQS優勝を決めた渡邉壱孔はアジアリージョナルの5位となり、CS入りに近づいた。



PHOTO: © WSL/Surfers of India
CS返り咲きを目指す池田未来が優勝

ウィメンズサイドは池田未来とタイのイザベル・ヒッグスがファイナルに残り、6.67と7.33を出した池田未来が主導権を握った。
イザベルは後半に5.77、6.63とスコアを伸ばしたが、逆転には至らず、池田未来が逃げ切った。
「プロジュニアとのダブル優勝はできなかったんですけど、ここインドで本当に素晴らしい大会にできたと思います。プロジュニアのファイナルで負けて4位になって泣いてしまったんですけど、気持ちを切り替えて戻ってきて、QSで優勝することができました。応援してくれた皆さん、本当にありがとうございました。今すごくお腹が空いているので、インド料理が食べたいです。インド料理が大好きで、カレーが本当に好きなんです」
2024年のクルイではQS5,000とプロジュニアのダブル優勝という快挙を達成した池田未来。
今回はそれ以来のQS優勝となった。
残念ながらプロジュニアは4位に終わったが、QSは今回の優勝でアジアリージョナルで3位に浮上した。
2025/2026年の初めてのCSはブラジルでの5位以外結果を出せず、26位に終わった。
今シーズンはQSからの再チャレンジとなる。


長沢侑磨がプロジュニア2度目の優勝

インド史上初のプロジュニアは4人ヒートでメンズは全て日本人選手が揃った。
20歳の長沢侑磨がバックハンドでの3ターンコンボで8.17とファイナルのハイスコアを出した。7.50を出した17歳の岡野漣とのトップ争いはバックアップで6.00を出した長沢侑磨が勝り、プロジュニア2度目の優勝を決めた。
「優勝できて本当に嬉しいです!去年はずっと2位で、あと一歩のところで優勝を逃しているような感覚でした。でも諦めずに自分を信じて、周りのみんなのサポートのおかげで勝つことができました。嬉しいだけじゃなくて、皆さんへの感謝でいっぱいです。本当に、皆さんの応援のおかげです。最高に幸せです!」
長沢侑磨は2023年の徳之島でプロジュニア初優勝を決めてから2025年は2位が4回とあと一歩で優勝を逃していた。
念願の優勝を果たし、WJC出場に繋がるリージョナルランキングでも渡邉壱孔を抜いてトップに立った。

清水姉妹が双子でワンツーフィニッシュ

プロジュニアのウィメンズサイドはQSでファイナルを争った池田未来、イザベル・ヒッグスに加え、清水ひなた、清水ひなのがファイナル進出を果たした。
双子である清水姉妹はQSで3位とキャリア最高の結果を残し、プロジュニアではワンツーフィニッシュ。
優勝したひなたは、ファイナルのハイスコアとなる7.83を出してトータル14.23を揃えた。
プロジュニアでもキャリア最高の結果となった。
「スポンサーの皆様、そして応援してくださった全ての皆様、本当にありがとうございました。初めてのプロジュニアのタイトルを獲得できたことは、私にとって全てを意味します。北海道から大会が続いていましたが、姉妹で一緒に良いライディングをして、良いパフォーマンスを見せることができたと感じています。ボードとコーチングを提供してくれたモダンプラグマティズムのロスコーチ、そして家族、友達、スポンサーの皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげで、このような舞台に立つことができています。これからもロスと一緒にレベルを上げて頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」


タイ初のダブル表彰台

日本だけではなく、インド、タイ、台湾、韓国などからエントリーがあった今イベント。
表彰台は日本人選手が独占したが、唯一タイのイザベルがQS、プロジュニア両方の表彰台に上がった。
「ここに来たのはちょっと急な話だったんです。全てが直前で決まった感じだったので『まあ、せっかくだから行ってみようか』みたいなノリだった。以前にもここに来たことがあって、波がすごく楽しかったんですよね。正直、自分がここまで勝ち上がれるとは思っていませんでした。2〜3ラウンド勝ち進めればいいほうかなと思っていたので、両方でファイナルまで残れたなんて、ちょっと夢みたいです。この経験と機会を得られて、とにかくすごくワクワクしています」

『Shore Temple Classic』結果
QS2,000
1位 渡邉壱孔(JPN)
2位 岩見天獅(JPN)
3位 加藤翔平(JPN)、酒井仙太郎(JPN)
5位 小濃来波(JPN)、宇野雅志(JPN)、長沢侑磨(JPN)、カノア・ヒ・ジェイ(KOR)
ウィメンズ
1位 池田未来(JPN)
2位 イザベル・ヒッグス(THA)
3位 清水ひなた(JPN)、清水ひなの(JPN)
5位 松野杏莉(JPN)、松田詩野(JPN)、石井有沙(JPN)、脇田紗良(JPN)
プロジュニア
1位 長沢侑磨(JPN)
2位 岡野漣(JPN)
3位 酒井仙太郎(JPN)
4位 髙井汰朗(JPN)
ウィメンズ
1位 清水ひなた(JPN)
2位 清水ひなの(JPN)
3位 イザベル・ヒッグス(THA)
4位 池田未来(JPN)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(染谷たかし)





















