(ローラ・エネバー) PHOTO: © WSL/Matt Dunbar

ローラ・エネバーが女子としてパドルインの世界最大の波に乗った

F+(エフプラス)

昨日ハワイにビッグスウェルがきて、ビーチフロントの友人の家の庭先がグチャグチャになった映像が送られてきた。ラナイ破壊の上砂まみれ。30年住んでて一番大きな被害だったとか。そうですね、ハワイはそういう時期ですね。久しぶりに来年は行こうと思っているんだけど、とにかく1ドル150円時代なので、すべての価格が単純に1.5倍であり、その上アメリカの、特にハワイの物価高はとんでもないことになっていて、何を買おうにも日本のほうがだいぶ安い、ということになっている。困ったなぁ。

(ローラ・エネバー) PHOTO: © WSL

ちょっと前にローラ・エネバーが女子としてパドルインの世界最大の波に乗ったということでギネス認定みたいなニュースがあったけど、そのハードルはこれからどんどん上がっていくと思う。ビッグウエイブ行くなら彼女より行きそうな人たくさんいるし。
ローラ・エネバーといえば現役時代には、ルックスで売っていたような感じのモデルルッキングの選手で、本人もだいぶ意識的にそこを狙ってたかな、と思う。スポンサーとの契約書の中に、体重制限とかがあったって話も聞いたことがある。
その後WSLのライブウェブのキャスターを勤めていたけど、いきなりビッグウエイバーとして注目を集め、方角だいぶ違う感じで驚いた。現役時代もビッグウエイバーって感じじゃなかったと思うし……。

(ローラ・エネバー) PHOTO: © WSL

射幸心をあおるビッグウエイブチャージ合戦の危険性については、ここ何年もいろんな人が警鐘を鳴らしている。まぁ、インスタだのユーチューブだのSNSが話題性さえあれば収入に直結という時代なので、それを止めることは難しい。
先日の私人逮捕系ユーチューバーみたいなことは氷山の一角でしかなく、いじられたくて問題を起こす流れになっているので、その辺の見極めが求められるところだけど、やるほうもアホなら見るほうもアホなので、同じアホなら踊らにゃソンソン、ぐらいのノリで付き合わないと、老人は生きていけない。

昔なら仲間内だけのナイショ話が一気に世界中に、メディア発信と同じボリュームで流れて行くわけだから、そこには利点もあるけど不都合もたくさん出てくる。それを何と呼ぶのかはわからないけど、昔マスメディアという言葉が世に登場したときと同じスケールの革新だ。個々がマスメディア的発信力を持つ時代なので、マスではないナノメディアなのか。しかも規制なし、論理委員会なし(笑)。
そろそろ何らかの形での抑止力が働かないと、どうにもこうにもだけど、そこにAIが絡
んでくると話はもっと複雑になってくる。都市伝説を現実に思わせることができちゃう技術だから。
21世紀初頭、サーフィンにAIが絡んだときも、結構な革新ではあったけどね(笑)。

フォロワー数とか閲覧数とかをお金にすることをやめないと、止まらないんだろうな、と思う。でも歴史上影響力のある人間、つまりは今のインフルエンサーってやつが世界を牛耳ってきたのは事実であり、その影響力を得るために人は戦ってきたともいえる。そして今は、その発信に欠かせない半導体チップを征するものが世界を征する時代だ。なんか人類全体がそこになだれ込んでいるような感じで、それは天変地異の前のネズミの集団自殺的な絵が連想されて、ちょっと怖い。

F+編集長つのだゆき

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