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レイキー・ピーターソン&フィリッペ・トレドが優勝!CT第9戦『Corona Open J-Bay』ファイナルデイ

世界最高峰のライトハンダー、南アフリカの東ケープ州にあるJ-Bayことジェフリーズベイを舞台としたCT第9戦『Corona Open J-Bay』はウェイティングピリオド後半に一気にクライマックスを迎え、現地時間7月19日に終了。

前日に入った南西ウネリはピークを過ぎて公式3-5ftレンジのサイズ。オフショアが強く、雨も降り、時間帯によってはスローになったものの、長く完璧なラインナップは健在。
久々に日本の五十嵐カノアがファイナルデイに残ったこともあり、見応えあるイベントだった。

(最終日のJ-Bay)
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フィリッペがJ-Bayで3度目の勝利

(フィリッペ・トレド)
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メンズはディフェンディングチャンピオンのイーサン・ユーイング(AUS)とSFでカノアを倒したフィリッペ・トレド(BRA)がファイナルに残り、フィリッペが緩急織り交ぜたマニューバーで8.83と9.93を出して圧勝。
J-Bayでは2017年、2018年に続き、3度目の優勝。CT通算15勝目を決めた。

「Jベイは自分の心の中で特別な場所なんだ。雰囲気や人が大好きだよ。自分のチームや、私を支えてくれた人々に感謝している。この優勝は確実に自信になる。ファイナル5を獲得し、イエロージャージをつけてタヒチに向かうことは特別な気持ちだよ」

(3度目のJ-Bay制覇となったフィリッペ )
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前日にワールドタイトルを決めるRip Curl WSL Final進出を確定させたフィリッペは2024パリ五輪の舞台でもあるタヒチのチョープーにもイエロージャージを着て挑む。
今は2年連続のワールドタイトル獲得について考える時期だが、1年後にこの場所でオリンピックが行われることを見据えて課題でもあるチョープーに取り組む必要もあるだろう。

なお、フィリッペ の他、2位に浮上したイーサン、ランキング3位のグリフィン・コラピント(USA)までがRip Curl WSL Final進出を確定させ、2024年パリ五輪出場も暫定決定している。

(イーサン・ユーイング)
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(カノアは今シーズン最高位の3位)
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レイキーがファイナル5争いに加わる

(レイキー・ピーターソン)
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ウィメンズサイドは2021年の腰痛から不調が続いていたレイキー・ピーターソン(USA)がファイナルでモリー・ピックラム(AUS)を倒して2019年以来、5度目のCT優勝を決めた。
この1勝は大きく、残り1枠となったRip Curl WSL Final進出の争いに加わることになった。

「私のお気に入りのイベントであり、本当に特別ね。この優勝は昨年のこの時期に亡くなった義姉に捧げるわ。今は様々な感情を抱いている。私達は全力で戦っているけど、最後に仲間として祝福してくれる時が最高なのよ。このコミュニティは本当に素晴らしいし、他のスポーツではあまりないと思うわ」

(優勝直後、感情が溢れたレイキー)
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今回のJ-Bayのような最高の波に巡り会うとヒート中でも対戦相手が良い波で良いライディングをすればフリーサーフィンのように声を上げて興奮するような場面が多々ある。プラオリティさえ忘れてしまったというレイキーの言葉が今年のJ-Bayの波の良さを象徴しているだろう。

ウィメンズのトップ5のランキングは動かず、カリッサ、タイラー、キャロライン、モリーと上位4名のRip Curl WSL Final進出が確定。
残り1枠は最終戦のタヒチでケイトリン、レイキー、ステファニーを中心に争われることになる。

(モリー・ピックラム)
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最終戦は8月11日〜20日に開催される『SHISEIDO Tahiti Pro』
その前にはカリフォルニアのハンティトンビーチでCS第4戦『Wallex US Open of Surfing』が7月29日〜8月6日に開催。
更に日本では7月21日〜25日にQS3,000『Bonsoy Chiba Ichinomiya Open』が開催と夏のコンテストラッシュが続く。

CT第9戦『Corona Open J-Bay』結果
1位 フィリッペ・トレド(BRA)
2位 イーサン・ユーイング(AUS)
3位 ガブリエル・メディナ(BRA)、五十嵐カノア(JPN)
5位 イアン・ジャンティ(HAW)、コナー・オレアリー(AUS)、ジャック・ロビンソン(AUS)、ヤゴ・ドラ(BRA)

ウィメンズ
1位 レイキー・ピーターソン(USA)
2位 モリー・ピックラム(AUS)
3位 タイラー・ライト(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)
5位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)、キャロライン・マークス(USA)、サラ・バウム(RSA)、ステファニー・ギルモア(AUS)

2023年CT『Corona Open J-Bay』終了後のランキング
1位 フィリッペ・トレド(BRA) 54,980pt
2位 イーサン・ユーイング(AUS) 47,815pt
3位 グリフィン・コラピント(USA) 47,540pt
4位 ジョアオ・チアンカ(BRA) 42,960pt
5位 ヤゴ・ドラ(BRA) 36,865pt

ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 57,745pt
2位 タイラー・ライト(AUS) 55,980pt
3位 キャロライン・マークス(USA) 49,870pt
4位 モリー・ピックラム(AUS) 49,325pt
5位 ケイトリン・シマーズ(USA) 41,270pt

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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