(ディラン・ウィルコクセン) PHOTO: © WSL/Tim Hain

QS6,000『Nias Pro』を制したのは?

インドネシア2戦、韓国、日本、台湾とQS6,000の5戦で構成される「Bonsoy Asia Super Series」のセカンドイベント、QS6,000『Nias Pro』が現地時間6月26日に終了。

日本人選手は日本人は松田詩野、須田喬士郎、鈴木仁の5位が最高位。
松岡亜音が優勝するなど日本人選手が活躍した『Krui Pro』とは異なり、インドネシア、オーストラリアの強さが際立ったイベントだった。

和井田理央以来のインドネシア人の優勝

(ディラン・ウィルコクセン) PHOTO: © WSL/Tim Hain

『Nias Pro』の会場はスマトラ島の西に浮かぶ北スマトラ州で最大の島、ニアス。
パームツリーが象徴的なラグンドリ・ベイはライトのポイントブレイクで、条件が揃えばロングバレルが姿を現す夢のような波。

ファイナルデイは、バレルが姿を潜め、ターンとエアリアル勝負になっていた。

メンズサイドはメンタワイ出身の16歳、ディラン・ウィルコクセンがインドネシア人としては2023年の和井田理央以来の優勝。
マンオンマンのファイナルでトータル12.83をスコアしてオージーのレノックス・スミスを倒し、地元の観客の目の前で初のQS6,000タイトルを獲得した。

(和井田理央以来のニアスのタイトルを獲得したデュラン)
PHOTO: © WSL/Tim Hain
(2位のレノックス・スミス) PHOTO: © WSL/Tim Hain

「人生で最高の瞬間だよ。応援してくれた皆さんに感謝している。この大会で勝つという夢が叶った。父がいつか自分がこの大会で勝つと言っていて、今日はそのラッキーデーだった」

先週のQS6,000『Krui Pro』で13位に入っていたディランは今回の優勝でアジアリージョナルのカレントリーダーの座を手に入れている。

2位のレノックスはQS6,000『Krui Pro』で優勝したリーフ・ヘーゼルウッズ(AUS)が49位に終わったため、オーストラリア/オセアニアリージョナルでトップに立った。

ウィメンズはオージー対決

(優勝したルーシー・ダラ) PHOTO: © WSL/Tim Hain

ウィメンズサイドはルーシー・ダラ、チャーリ・ヘイトリーがファイナル進出。
ルーシーが15歳、チャーリが16歳とティーンエイジのオージー対決となり、スムースなスタイルと安定したバックハンドでトータル13.53を出したルーシーが接戦を制した。

「本当に信じられないし、めっちゃ嬉しい。チャーリは本当に凄い選手なので、自分が勝てたなんて信じられない。彼女とファイナルを共有できて本当に楽しかったわ。ファイナルはずっと笑いながら話をしていて、とてもリラックスした雰囲気だった」

(QS参戦してすぐに結果を出したルーシー) PHOTO: © WSL/Tim Hain
(チャーリ・ヘイトリー)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

優勝直後、ファイナル中にチャンネルで見守っていた父親と抱き合い、特別な瞬間を分かち合っていた。
親のサポートなしでは海外でのイベントに参加するのも難しい15歳のまだルーシー。

今回の優勝でオーストラリア/オセアニアリージョナルでカレントリーダーの座に立った。
QSの経験自体も少なく、いきなりの6,000グレードの優勝は彼女の人生さえ変える可能性がある。

次のQSイベントは7月18日〜20日に開催されるQS6,000『Siheung Korea Open』
韓国の始興市にあるウェーブプール「Wave Park」が会場となる。

『Nias Pro』結果
1位 ディラン・ウィルコクセン(INA)
2位 レノックス・スミス(AUS)
3位 エリオット・ペアラタ=リード(NZL)、テディ・ダグ・ビッレ(SWE)

ウィメンズ
1位 ルーシー・ダラ(AUS)
2位 チャーリ・ヘイトリー(AUS)
3位 キア・ホイヤー(INA)、エラ・マッカフレイ(USA)

プロジュニアは日本人選手が4名ファイナルに残る

同時開催の『Nias Pro Junior』はメンズがQSも制したディラン・ウィルコクセンがダブル優勝。
ウィメンズはイギリスのイマリ・ハーンが優勝した。

日本勢は長澤佑磨の2位が最高位。
友重リキが初ファイナルの4位となり、ウィメンズは石井有沙が3位、松山黎音が4位になった。

『Nias Pro Junior』結果
1位 ディラン・ウィルコクセン(INA)
2位 長澤佑磨(JPN)
3位 ウェスティン・ハースト(IDN)
4位 友重リキ(JPN)

ウィメンズ
1位 イマリ・ハーン(GBR)
2位 オーラ・ゼフリン(IDN)
3位 石井有沙(JPN)
4位 松山黎音(JPN)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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