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2020年デジタル化したトリプルクラウン

ハワイのトリプルクラウンといえば、冬のノースショアで35年以上も続いている最も権威あるタイトル。
ハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインというノースショアを代表する3つのブレイクで争われ、過去にケリー・スレーター、アンディ・アイアンズ、ジョエル・パーキンソン、サニー・ガルシア、トム・キャロル、ジョン・ジョン・フローレンス、ガブリエル・メディナなど錚々たるサーファーがタイトルを手にしている。

例年だとすでにハレイワ、サンセットビーチが終わり、残るはパイプライン。
ワールドタイトルレースも絡んでいれば、一年の最後にふさわしい盛り上がりを見せる時期だが、今年はコロナ禍で二つのイベントがキャンセルとなり、トリプルクラウンの進退も心配されていた。

2021年CTスケジュールが発表されてパイプライン、サンセットビーチのイベントは開催されることになったが、2020年を飛び越して2021年という形に…。

トリプルクラウンからの新たな提案

(ターナー・グダスカス 2019年ハレイワ)
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コロナ禍で実現が難しくなった2020年のトリプルクラウン。
しかし、こんな時代だからこそ柔軟な発想が功を奏することもあるだろう。

トリプルクラウンはWSLから公認を得てデジタル化を計画。
12月初旬にその全貌が明らかになった。

2020年のトリプルクラウンは映像形式、ファン投票によるコンテストになり、今までなかったウィメンズ部門も加えられる。

12月10日にアスリートの登録が開始され、12月21日〜2021年1月18日(映像締め切りは15日)のウェイティングピリオドを設けて125名のサーファーがハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインの映像を6本投稿。
オンラインでのファン投票によって3つのブレイクで勝者を決め、トリプルクラウンのタイトルが決定する。

表彰式はオンラインで1月18日に行われ、賞金総額は20万ドル。
Instagramの公式アカウント:@vanstriplecrownsurfをフォローすれば投稿された映像などがフィードに流れるそうだ。

コロナ禍でのデジタル化について

(3度目のトリプルクラウンを獲得したケリーでさえトリプルクラウンのデジタル化は想像もしなかっただろう)
PHOTO:© WSL

今回のパンデミックによって世界中でオンライン化が進み、会社に出社せずに自宅で勤務するリモートワークが定着。
ビデオ会議サービスの「Zoom」がこの影響で利益が90倍になったという話もある。

スポーツの世界でも無観客でテレビ中継のみ、ライブ中継のみという形が定着している。

サーフィンの世界ではWSLがサーフランチ、ポルトガル、フランス、オーストラリア、ブラジルで無観客、ライブ中継のみでWSLカウントダウンを開催。
賛否両論あったものの、まずまずの盛り上がりを見せていた。

(オーストラリアのWSLカウントダウンで優勝した二人)
PHOTO: © WSL/cestari

今回のトリプルクラウンのようなフリーサーフィンの映像をジャッジするコンテスト。

コロナ禍ではメキシコのサーファー、グスタヴォ・ドゥッチーニが代表を務め、WSLにもコネクトしている『Surf Open League』がInstagramを利用したオールデジタル形式のサーフィンコンテストツアー『Surf Web Series』を行い、日本でも9月に開催され、岩見天獅が優勝を決めていた。

コロナ前でも松岡慧斗が獲得したこともある『O`NEILL WAVE OF THE WINTER』や、WSLのビッグウェーブアワードなど昔から行われているためにトリプルクラウンのデジタル化はスムーズに移行されるだろう。

12月21日〜2021年1月18日の4週間、ノースショアではトリプルクラウンのタイトルを狙って125人のサーファーがひしめき合う。
良い意味で伝統を壊すことになる今年のトリプルクラウンはちょっと面白いことになりそうだ。

Vans Triple Crown公式サイト:https://www.vanstriplecrownofsurfing.com/

(空海)

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