リーシュ買っとく?再点検と買い替えのポイント

台風シーズンを前にしてサーフリーシュの再点検と、買いかえのポイント

シリーズ「おいらはサーファーの味方」No.38


「リーシュは、切れるまえに買いかえる」これ、サーファーの常識。

切れてからでは遅い。冷や汗をかくのはサーファー本人。リーシュが切れるのは、波が大きいときと決まっているから。
なぜ?なぜ波が大きいときにリーシュが切れるのか?リーシュは長く使えば使うほど劣化する。小波なら、なんとか耐えてくれていても、波がパワーを増したときには簡単にプッツンだ。そうならないためにリーシュはよく点検し、切れるまえに買いかえる。これサーファーの常識です。台風シーズンはすぐそこだ。

とにかく今使っているリーシュを点検してみる

リーシュの各部名称です

1.点検のポイントは、まずウレタンコードの傷

ウレタンコードの発明でサーフリーシュの性能は一気に向上した。しかし、切れにくくなったとはいえ、リーシュはやはり切れるときは切れる。とくにヒビが入ったウレタンコードは弱い。傷やヒビが入っていないか日頃からチェックしておこう。

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左がヒビだらけで切れる寸前のリーシュ。中央や右と比べると傷だらけなのが分かる。経年で劣化しウレタンが固くなっているから、足にもからみやすい

2.スイベルを通るナイロンの紐をチェック

からみを抑制するために回転する金属製のパーツをスイベルという。そのスイベルとレールセイバーを結ぶのがナイロンの紐。内臓されているから見えにくいが擦れて切れかかっていないかチェックしてみよう。

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スイベルの穴を通るナイロンの紐をチェックしてみる。この写真のリーシュは、スイベルを通る紐が切れかかっている。スイベルも錆びて回転しない。かなり危険だ

3.カフに縫いつけられたベース部分もチェック

スイベルとカフを結ぶもう一つのジョイントが、カフのベース部分。ワイプアウトして波に引きずられたときに、ここのベース部分にストレスが掛かりやすく、経年で割れることがよくある。

壊れたリーシュ。ウレタンコードがスイベルからプッツンした。カフのベース部分も壊れかかっているのがわかる photo Hiroaki Aoyama

買い替えのブランドと、製品の違い?

さて、君のリーシュを選ぶ基準は?ブランド名やロゴ?それともウレタンコードの色?性能はどれも同じと思っている人が多いが、よく詳しく調べると部品に違いがあることが分かる。

たとえば、ネットなどで売られている安価な製品には、T型のプラスチックでスイベルとジョイントしてある。強度は不明だ。

一方、信頼のおけるブランドの多くは、スイベルのジョイントにナイロンの紐を通して、ミシンで縫いつけられてある。

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ネットなどで売られている製品の一部は、T型のプラスチック(写真上)でジョイントしてあるものが多い。経年で割れてこないだろうか?有名ブランドのリーシュはナイロンの紐でしっかりと縫製してある(写真下)
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レールセイバーとスイベルをナイロンの紐で繋ぎ、ミシンで縫製してあるサーフリーシュ。手にとって見ればよく分かるだろう
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ウレタンコードとスイベルを一体構造としたリーシュもある。一般サーフリーシュのウィークポイントを改善し、SUPでも使われている

新品のリーシュは少し使っておくといい

波が大きいぞ。じゃあ買ったばかりのリーシュで…それでも大丈夫だとは思うけど、できれば事前に少し使っておいた方がいい。リーシュは慣れもあるし、万が一不良品だったら最悪。ベルクロも新品だと接着力が弱いこともある。もし新品をいきなりビッグウェーブで使うときには、電信柱などにリーシュを巻いて引っ張ってみるといいだろう。

ビッグウェーブ用のリーシュの長さ

ビッグウェーブ用と言っても、この記事ではオーバーヘッド以上の波で使うリーシュと思ってほしい。購入の目安は、普段使っている長さよりも、少し長めのプラス1フィート。少し長めならば、台風シーズンが終わっても普段のサーフィンで使うことができる。どんどん使い倒して来年はまた新しいリーシュを買おう。

からむリーシュの対処法

からんだり、足で踏んでしまったりするときのヒント4つ

1.保管するときに、壁等に垂らして癖がつかないようにする(写真下)
2.サーフィンの前に、電信柱のようなところに巻きつけて引っ張り、癖をなくす
3.カフを足首に巻きつけるときに、緩まないようにキツく巻く、海の中で緩んできたら巻き直す
4.買い換える。なんども踏んでしまうようならば、別ブランドへ買い替える。それでいきなり、からまなくなることがよくある

屋内でだらりと垂らしておくと癖がつかないし、紫外線によるダメージも無い

リーシュは命綱ではない

リーシュには限界があり、それ以上の力が加われば、必ず切れる。だから「リーシュは切れるもの」ということを念頭にしてサーフィンをしよう。

もし切れた場合はどうしたらよいか、ということも事前に確認しておくことも大切。もし切れて自力で岸に戻らなければならないとなったときは、ホワイトウォーターに巻かれるのが良い。それが一番簡単に岸に戻る方法だ。

サーフリーシュの歴史

サーフリーシュは、サンタクルーズのスティーマーレーンで生まれた。崖に囲まれたそこのサーフポイントは、ボードを流すと必ずクラッシュ。そこで手術用のゴムチューブを手に巻き、ボードには吸盤で貼りつける、というジョークみたいなアイデアが生まれた。やがてペット用の首輪を足に巻きつけるようになってから、流行りだした。

初期のリーシュはゴムチューブと紐で作られていたが、切れやすく、ゴムの反動で急激に戻ってきたり、ボードに巻きついて食い込んだり、と問題が多かった。だが、さまざまなアップデートを繰り返して現在のサーフリーシュとなった。

品質が大きく向上したのは、ウレタンコードの誕生で、ハワイのビッグウェーブにも耐えられるようになった。それまでは、ハワイではビッグウェーブでもリーシュをしないでサーフィンをするのが常識とされていた。ライトニング時代のジェリー・ロペスなどの写真を見ればそれがわかる。

(李リョウ)

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