望月慎太郎&五十嵐カノア Photo:THE SURF NEWS

五十嵐カノアがWSGに向けて語る。サーフィン×テニスの異種目会見

12月25日、パリ五輪に内定している五十嵐カノアが「2024 ISA WORLD SURFING GAMES」日本代表選手の発表会見に参加。その後、所属先の木下グループに場所を移し、WSGへの意気込みなどを語った後、同日に同じ木下グループの所属契約発表となった、テニスプレーヤーの望月慎太郎と合流。サーフィン×テニスという異種目の二人が、記者などの質問に答えた。

五十嵐カノア Photo: THE SURF NEWS

2024WSGプエルトリコア大会。個人としてはどう戦うか

自分の五輪出場は決まっているから、このWSGはチームのサポートのために出場します。
自分が良い結果になれば、チームも良いポイントがもらえる。2024年の目標はオリンピックで金メダルを取ることなので、怪我には気をつけて、その準備とそのウォームアップという感じで、チームのサポートをしたいと思います。

団体戦もあるISA大会、チームとしての目標は

ここ5~6年くらい、日本代表も強くなってきていて、オーストラリア、アメリカ、ブラジルと同じレベルになってきたと思います。選手ひとりひとりのサーフィンもレベルアップしているので、サポートの仕方も変わっていきますが、毎年上手くなっている。2024年はオリンピックの年だから、みんなはオリンピックに向けて集中していると思うけど、チャンスがあれば(WSGでも)金メダルを取りたいと思います。

WSG会場であるプエルトリコの波の経験と印象

次のWSGは、自分にとってはあまり重要ではない、と言ったらおかしいけど、プエルトリコには練習に行っていて、2週間くらいかな。毎日サーフィンをして、難しく癖がある波でした。日本代表チームはまだ誰も行ったことがないから、なるべく早めに行っておいて、どういう波だったのかのインフォメーションを伝えたい。2月の大会のときには、良いアドバイスをチームメンバーに伝えられるように、また1月くらいに行けるチャンスがあるので練習しておきたいです。

今年入学したハーバード大学院について

子供の頃からビジネスに興味があって、6月くらいからハーバードのビジネススクールに参加しています。来年はオリンピックがあって、今はサーフィンが一番忙しい年だから、時間も必要だし、努力も必要。凄く難しいチャレンジだと分かっているけど、自分もそのチャレンジが好きで、凄くポジティブ。
サーフィンのトレーニングをしていない時間は、食べているか、勉強をしているけど、リカバリーにもなるし、そのルーティングが本当に好きで。ハーバードの経験でまた違うチャンスが来るのかなと思っていて、自分も毎日を楽しんでいます。

拠点のLAには、同じ日本人で活躍しているアスリートが集まっているけど、その刺激は

LAに、こんなに日本のトップアスリートが集まっているのは本当に嬉しい。
自分が一番好きな野球選手は大谷選手で、バスケの選手は八村選手。子供の頃からドジャースのスタジアムに行っているし、レイカーズのスタジアムにも行っています。
毎年毎年レベルもアップしていて、自分もそれを見ていて凄くモチベーションにもなるし、自分も続いて頑張って、良い成績を見せたいなと思います。

今年で一番思い出に残っていること

沢山あるけど、日本にいて、家族とゆっくりクリスマスを過ごせたことかな。みんなと一緒に、コーヒーを飲んで笑って。ハッピーモーメントはいっぱいあったけど、そういうちょっとしたファミリータイムが印象に残っています。

五十嵐カノア Photo: THE SURF NEWS

望月慎太郎&五十嵐カノア、サーフィンとテニスの異種目会見

なお会見後半には、同日に木下グループ所属契約発表となった、テニスプレーヤーの望月慎太郎も加わり質疑応答に参加。

クリスマスの思い出は?

<五十嵐カノア>
初めて家族と一緒に行ったサーフトリップ。8歳か9歳くらいのころ、ちょうどクリスマスのとき、サーフィンのために行ったハワイは初めてで、家族と一緒の暑いクリスマス笑。
家の中でとんかつを食べて、変わったクリスマスだけど、初めてのサーフトリップでパイプラインの波もやって、凄く印象に残っています。

<望月慎太郎>
いつも練習だったり、トレーニングだったりで、逆にこういうクリスマスの思い出はないので、違った意味で、今年は印象に残るクリスマスになっています。

世界各地の転戦で、どのようにコンディションを合わせるか

<五十嵐カノア>
毎年行っている国もあるので、どこへ行ってもリラックスできるように、日本食を持っていくとか、同じホテルに泊まるとか、なるべく同じルーティンをしています。会場の近くには友達も沢山いて、どこへ行ってもホームという気持ちにしています。

<望月慎太郎>
これは自分が得意なことでもありますが、とにかく寝ること。時差関係なく寝られるタイプなので、今のところは寝ればだいたい回復する。とにかく時間になったらちゃんと寝て睡眠をしっかり取れば、そこまで疲れを感じないことが多いので心掛けています。

ウィンブルドンは子供のころから見ていたイベント。自分もたまにテニスはやるけど、マキシマム15分で疲れちゃうし、絶対にできないスポーツ Photo: THE SURF NEWS

試合中のプレッシャーに対して、自分に対して言い聞かせているもの

<五十嵐カノア>
緊張したり、プレッシャーを感じるときは、自分のことに集中して、相手のことをなるべく考えないようにすることが、一番落ち着くのかな。相手のことを考え始めちゃうと、プレッシャーがくるという感じ。ここまで練習と準備をしているのだから、自分のことを信じないと。そういうセルフトークをしてリラックスするようにしています。

<望月慎太郎>
僕の中で一番ベストな状態は、あまり考えていないとき。プレッシャーだったり、期待だったり、勝ちたいという気持ちだったりを、良い意味であまり考えていないときは、本当に集中できることが多い。ただ、相手との闘いですし、本当に何も考えずただやるだけ、というのは一番良くないので、そこはある程度把握しながら、その中で自分のやることをやる、ということを思っていつもやっています。

プロのレベルでやっているサーフィンは、なかなかイメージできないですけど、サーフィンというもの自体は分かります。僕ができるとは全く思わないけど、この機会に1回見てみたいなと思います Photo: THE SURF NEWS

五十嵐カノア → 望月慎太郎へ質問「試合が終わってからのリカバリー方法は?」

<望月慎太郎>
長い試合で暑かったりすると、体重も落ちてしまうし、体力の消耗が激しいスポーツだと思うので、とにかく終わってすぐ、ちゃんとした食事をとること。米があればベストですけど、できるだけ早く部屋に帰って、ストレッチだったりマッサージだったり、リカバリー以外は何もしない、ということをしています。

望月慎太郎 → 五十嵐カノアへ質問「オリンピックってやっぱり違いますか?」

<五十嵐カノア>
オリンピックのオーラは、以前までよく知らなかったけど(東京五輪では)あともう1つの試合を、甘く見ちゃったなという感じです。オリンピックのオーラ、エネルギー、プレッシャーは普通の大会とまたちょっと違う感じで、それは準備ができないという感じ。実際に行って、経験して、プレッシャーをエネルギーに変えるということが凄く勉強になった。アスリートとして、1回は感じてもらいたいな。

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「子供達へ」五十嵐カノア

いつかプロサーファーになりたい子もいっぱいると思う。
プロテニスプレーヤーになりたい子もいっぱいると思う。
英語で言うと「ドリーム・ビッグ」で、夢を諦めないこと。毎日毎日練習をして、努力をすれば、いつか絶対トップに行けるので、ネバーギブアップ!

「子供達へ」望月慎太郎

大きな夢をもって、夢に向かって走り続けて。大変なことがあっても、くじけても、何度でも立ち上がって、やって欲しいなと思います。

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(THE SURF NEWS編集部)

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