松田詩野、五十嵐カノア

五十嵐カノア、松田詩野。ISA WSG終了後のオンライン記者会見

中米エルサルバドルで開催されていた『2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games』が終了し、目標としていたアジア最上位の枠を男女ともに獲得した波乗りジャパン。

日本人選手でただひとりグランドファイナルに進んだ五十嵐カノアは個人4位のカッパーメダルを獲得し、日本の国別順位も4位入賞を果たした。

その閉会式終了後、日本サーフィン連盟は、現地エルサルバドルよりオンライン会見を開き、アジア枠でパリ2024オリンピックの出場権を獲得した、五十嵐カノアと松田詩野が参加。
早朝より集まった多くの報道陣に対して、大会を終えたばかりの心境を語った。


今大会を振り返って

松田詩野
(アジア枠の)スポットを獲得できた日は、ジェットコースターみたいな一日でした。
メインラウンドで負けてしまって、そのときは凄い落ち込んじゃったんですけど、ここでまた次負けないで、絶対に取るという強い気持ちでリパ(敗者復活ラウンド)に行けて。
結果、今回のアジア枠と取れたことが嬉しかったです。

五十嵐カノア
今日始まったという感じだけど、一番嬉しかったのは、昨日(インドネシアの)リオ・ワイダが負けてしまって、日本人がアジア枠を取るというニュースを聞いて、自分か(稲葉)玲王が取るということが決まって、そのときが一番気持ちよくて。
玲王が取っても、自分が取っても、同じ嬉しさだと思っていて、今日もノープレッシャーでエンジョイして、、
今日の朝、玲王は負けちゃったけど、その中で自分がファイナルまで行って、メダルも取れて今日は良い日だったなと思います。

波乗りジャパン Photo: ISA/Sean Evans

タヒチ・チョープーの波に向けて、自分の中の課題や準備

松田詩野
まだチョープーの経験がないので、ローカル・ノーレッジから学んで、まずは海を知るところから入って、この一年あるので。あっという間だと思うけど、時間を大切にしながら、自信をもって挑めるような状態にしておきたいです。

五十嵐カノア
このまま、5年くらいずっとチョープーで、オリンピックで行けるというよりも、前からチョープーは練習したいと思う波だったので、今回のオリンピックに向けて、その練習がもっと真剣になれたら。いつも通りに続いて、今年もチャンスがあるときにはチョープーに行って練習をして、(現地の)ブレイクをもっとよく知りたいなと思っています。

パリ五輪の全競技で、日本人で最初の出場権獲得となる。このことについては?

松田詩野
決まるまで知らなかったんですけど、、、嬉しいです。

五十嵐カノア
東京オリンピックも凄い経験だったので、また同じ経験ができる、またオリンピックに行けるという気持ちはアスリートとしてはトップの気持ち。
日本人ももっとクオリファイすると思うんですけど、このままビルドアップして、練習もして、みんなの日本の力で、みんなで一緒にパリに行って、次のオリンピックも頑張りたいと思います。

五十嵐カノア

今年のCTはランキングも不調の中、今大会で立て直したのでは

五十嵐カノア
サーフィンのコンペティションは本当に難しくて、F1レースみたいにちょっとした、1秒もない、ほんのちょっとの違いで結果が変わってしまうから。今年も、もうちょっとというのもいっぱいあったので。ちょっとしたリズムが、良いリズムに変われば、どんどん前に進んで、良い結果がいっぱい出てくると思う。
今回、日本チームと一緒にいて、みんなの力を集めて、チームのエネルギーを感じて。毎年そうなんですけど、疲れている中で、必要なときにチームのエネルギーをもらって。これからもCTがあるので、今回もらったエネルギーと良いリズムで頑張りたいと思います。

CTランキングによるオリンピック出場枠について

五十嵐カノア
去年のISAで日本の枠を取ったこと、今年も今回の目標は日本のために枠を取って、最後の目標がCTで3枠目を取るということ。オリンピックが決まったころから目標だったので、3人しか行けないから。マキシマムで日本の枠を取ることは自分も嬉しい気持ちで、2個が取れたから、3個目も取れるように頑張りたいと思います。

松田詩野

最後に出場を逃した東京オリンピックを経て、今大会での想いは

松田詩野
前回、東京オリンピックを逃した、同じ場所でもあるので、凄い悔しい思いで終わった場所だったけど、今回また同じ場所でオリンピックを取れるチャンスがあって。絶対次は良い思いで終われる場所にしたいなと思って、ずっと2年間努力してきた部分もあったので、それが周りの方々のサポートのおかげと、自分の想いの強さで取れたものだと思うので、前回の自分を超えられたかなと思います。

パリ五輪のメダルに対する想い

松田詩野
タヒチにはチャレンジをしにいく感じなので、そのチャレンジを楽しめるように、この一年でしっかり成長したいと思うし、オリンピックを通して、サーフィンの魅力を伝えたいということは、ずっと小さいころから思っていたので。それを、メダルを取るという形で伝えられたら良いなと思います。

五十嵐カノア
日本の(東京五輪の)銀メダルは凄く悔しくて、次のパリオリンピックに向けてステップアップして、金メダルを取ることが目標で、今回のイベントでその目標に少し近づいた。金メダルを取るその目標の前には、まずはオリンピックにクオリファイしなければならないから、今回はそれができて、ちょっとずつ近づいたことが嬉しいので。
今年はちょっと難しいけど、その中でも目標がちゃんとあったので、このままいつも通りの練習をして。ちょっと前の日本のオリンピックとはまた違うけど、そのチョープーのための練習を始めているので、応援よろしくお願いします。

2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games
https://isasurf.org/event/2023-world-surfing-games/

(THE SURF NEWS編集部)

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