ケリー・スレーターの「サーフランチ」を始めとした次世代ウェーブプールが登場後、これぞ未来の波という肯定派とサーフィンのソウルに反しているという否定派による議論が絶えない。
ミネソタ・スペリオル湖での極寒サーフィンからスタートした世界中の変な波にフリーサーファーのディラン・グレイヴスがトライするVANSのYouTubeチャンネル、「Weird Wave」のシーズン2ファイナルは、その次世代ウェーブプールの真相に迫る。
ウェーブプールのテクノロジー
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建設途中の「パームスプリングスクラブ」
まず、ディランはカリフォルニアの砂漠リゾート、パームスプリングスに建設中のウェーブプール「パームスプリングスクラブ」に向かう。
ここでは、BSRサーフリゾートの開発にも携わったシェイン・マグナッソンが貴重な開発秘話を披露。
更にサンディエゴでは「パームスプリングスクラブ」を開発するSURFLOCHのCEO、トム・ロクテフェルドに科学的な話を聞く。
その話は難解だが、つまり、ウェーブプールの波を生み出すテクノロジー、システムによって変わる波質の説明だった。
ちなみに「パームスプリングクラブ」の近くには初の一般オープンとなる「サーフランチ」が2022年開業予定。
数年後にはこの砂漠地帯がサーフトリップのトレンドになるかもしれないが、カリフォルニアのサーファーに意見を聞くと、やはり肯定派と否定派に分かれる。
ウェーブプールの歴史
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1929年にドイツで誕生したウェーブプール
ウェーブプールの歴史は1929年のドイツから始まったと言われている。
それはサーフィンのためではなく、娯楽のための波だった。
60年代のサーフィンブームには、アリゾナでサーフィン可能なウェーブプールが開発された。
2000年を過ぎるとウェーブプールの質は一気に向上してサーフムービーのフッテージにも使用されることが多くなった。
そして、ここ数年はヨーロッパのウェイブガーデン、ケリー・スレーターの「サーフランチ」、BSRサーフリゾートなど次世代ウェーブプールの競争が加速している。
マレーシアのサンウェイ・ラグーン
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「サンウェイ・ラグーン」で楽しむマイケル・フェブラリー
次世代ウェーブプールの走りとも言える1990年代にオープンしたマレーシア最大級のテーマパーク「サンウェイ・ラグーン」
当時タジ・バロウなどがこの波で驚異的なサーフィンを披露したこともあり、サーファーの間で話題になっていたこの場所にディランはVANSのチームメイトで元CTサーファーのマイケル・フェブラリーと訪れる。
「サンウェイ・ラグーン」のクオリティは高く、最大で8ftのサイズまで作ることが可能だと言う。
但し、コストは1時間約7万円と非現実的。
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エアーも可能な「サンウェイ・ラグーン」
BSRサーフリゾート
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「BSRサーフリゾート」のパートに登場したデーン・レイノルズ
2018年5月に一般利用可能な商業施設としてアメリカのテキサス州・WACOにオープンした「BSRサーフリゾート」
同年10月には利用したサーファーが殺人アメーバ「フォーラーネグレリア」に感染して命を落とす事故が発生して一時閉鎖したものの、翌年に再開。
特にエアリアルを練習するには最高の波で、エアリアルに特化したコンテスト「Stab High」の舞台にもなった。
このパートにはデーン・レイノルズ、チッパ・ウィルソン、ネイザン・フレッチャー、マット・メオラなどが登場。
ワールドクラスのエアリアルを披露していた。
パームスプリングスクラブ
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「パームスプリングスクラブ」のチューブセクション
「Weird Waves」シーズン2ファイナル、世界のウェーブプール巡りの最後は冒頭に訪れた「パームスプリングスクラブ」のテストライド。
ディランはこのプールのオーナー、カラニ・ロブ&ジャモ・ウィルスが見守る中、2021年のオープンに向けてサイズやパワーを図る使命を与えられた。
まだテスト段階のために少し荒っぽいテストながら、まるで危険なリーフブレイクでのサーフィンのようにエキサイティングなセッションとなった。
世界の新旧ウェーブプールを巡り、歴史やテクノロジーの知識も得たディラン曰く、ウェーブプールは素晴らしいサーフィンの楽しみの一つ。
サーフボードの上に立って楽しめるのなら、それがプールでも海でも関係ないのだろう。
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2021年オープン予定の「パームスプリングクラブ」
(黒本人志)