西オーストラリアのマーガレットリバーを舞台としたCT第2戦『Western Australia Margaret River Pro』は長いレイデイを経て現地時間4月25日にQFから再開された。
ちなみにこの日はオーストラリアのアンザック・デー。1915年のガリポリ上陸作戦で犠牲となった豪新軍団兵士を追悼し、国のために尽くした全ての人々に敬意を表する最も重要な国家追悼記念日となる。
公式4-6ftレンジとサイズは十分だったメインブレイク。
この日がファイナルデーになる予定だったが、風が悪く、難しいコンディションに番狂わせが続出。
SF以降は翌日に持ち越しになり、最後はデイブ・マコーレー、クレア・ベヴィラックア、ジェイコブ・ウィルコックスの3名のローカルによる記念ヒートでこの日は締めくくられた。
ウェイティングピリオドは4月26日までなので、明日全てが決まることになる。
ファイナルデーのファーストコールは日本時間朝8時15分。

PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

ランキングトップ2が姿を消す

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
メンズサイドではベルズで優勝して初のイエロージャージを手に入れたミゲル・プーポ(BRA)が9位に終わり、この日はランキング2位のヤゴ・ドラ(BRA)がジョージ・ピッター(AUS)に敗れた。
昨シーズンのミッドシーズンカットから返り咲いてからのジョージは成長してベルズでも最後まで残ったオージーとなったが、この日はヤゴを相手に追い込まれながらも大逆転劇を演じた。
このヒートは僅差でのスローヒートとなり、残り5秒でヤゴがレフト、ジョージがライトと互いにフロントサイドの波を分け合った。ジョージはその波で3ターンコンボを決めて7.57をスコアして逆転に成功。
僅か0.07ポイント差のクロスゲームを制し、マーガレットリバーで3度の出場中2度目となるSF進出を決めた。

「正直、34分45秒くらいまで、ずっと蚊帳の外にいる気分だったよ。最悪なヒートだった。海の中で完全に迷子になっている感じだったんだ。ただひたすら待って、待って、待ち続けて、少しでもクリーンなセクションを探していた。最後、あの小さなウネリが入り、運良く最初のターンで波が張ってくれたんだ。彼がレフトに行ったのが信じられなかった。ガッツポーズしちゃったよ。ガッツポーズしている場合じゃなかったけど、つい出ちゃった感じ。岸に上がってきて『よし、いけた』と思ったんだけど、彼がレフトで乗ったのを見て『ああ、終わった、負けた』と思った。彼にはすでに7点があったからね。でも、幸運にも勝ち上がることができたよ」
SFではイーサン・ユーイング(AUS)を倒したイタロ・フェレイラ(BRA)と対戦するジョージ。
2024年にキャリア最高の3位になったマーガレットリバーで初のファイナル進出なるか?
23歳の若きオージーに多くの期待が寄せられている。

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson

その他、サミュエル・プーポ(BRA)がジョエル・ヴォーン(AUS)、ガブリエル・メディナ(BRA)がイーサン・ユーイング(AUS)を倒して二人がSFで戦う。
両者共に隙はなく、ガブリエルは大会を通してのハイエストヒートスコア、15.87を出していた。

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson

PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder


PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder
優勝候補が敗退

PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder
ウィメンズサイドはベルズ戦を制し、マーガレットリバーで2年連続優勝している優勝候補の筆頭、ガブリエラ・ブライアン(HAW)がソーヤ・リンドブラッド(USA)に敗退。
昨年のワールドチャンピオン、モリー・ピックラム(AUS)もルアーナ・シルヴァ(BRA)に敗れる波乱の1日だった。
ガブリエラとソーヤのヒートもクロスゲームで進行し、残り時間僅かでソーヤが逆転。
彼女の武器であるクリティカルなバックハンドが真価を発揮してマーガレットリバーで自身2度目となるSF進出。
二人は2024年のマーガレットリバーのファイナルで対戦しており、今回はソーヤがリベンジを果たすことになった。
「特に今日のようなコンディションでは、自分自身との戦いというか、とにかく何でもいいから乗ろうとする感じになるわ。正直、どんな波でも乗るつもりだった。とにかく波が開いてくれるのを祈っていたの。彼女は本当に素晴らしいサーファーだから、自分のレベルを上げなきゃいけないって分かっていた。残り10秒くらいで波が来てくれて、本当に感謝している。セクションが一つ見えた時、逆転に必要な5ポイントを得るために全力を尽くした。運良く着地も決まり、クリアしたわ」
ソーヤの次の相手はキャロライン・マークス(USA)を倒したベテランのレイキー・ピーターソン(USA)
一回り近く年上のレイキーは、ベルズで5位になるなど今シーズン最高のシーズンスタートを切っている。


PHOTO: © WSL/Hannah Anderson

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
新旧のワールドチャンピオン対決を制したのは?

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
QFで最も注目されていたケイトリン・シマーズ(USA) vs カリッサ・ムーア(HAW)のカードは、期待を裏切らない名勝負になった。
序盤は互いに6ポイント台でカリッサが僅かにリード。2本目のケイトリンの波はパワフルなカービングにエンドセクションでのレイバックでこの日のハイエストとなる8.50をスコア。
カリッサもそのライディングに応えるようにレイバックを決めたが、7.57と逆転には届かず…。
昨年のファイナリストでもあるケイトリンがSF進出を決めた。
「サーフィンにおいて、スピードに乗っているときが一番最高の気分だと思う。だから、ヒート中であろうとフリーサーフィン中であろうと、私は常にそれを追い求めているの。カリッサは史上最高のサーファーの一人だから、彼女に対抗するには、最も良いセクションでリップするしかない。10歳くらいの頃に彼女のビデオを見ていたの。だから、あんな風にヒートを戦えるのは本当に特別なこと。本当にしばらく忘れられないと思うわ」


PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
「ここにいる女子はみんな、少しの恐怖心を抱えているんじゃないかな。お互いに対して気圧されたり、怖さを感じたり、そういう感覚を求めていなければ、そもそもこの場所にはいないと思う。同時に、自分を信じることも必要。私は自分を信じているけど、同時に怖さもある。ヒートに勝つには、その両方の感情が必要だと思うの。『自分がこの中で一番強くて最高だ』なんて思い上がっていたら、きっと台無しにしてしまう。少しの恐怖心を持って、もちろんカリッサをリスペクトした上で、ただ自分の最高のサーフィンをしたいと思った。それができたと信じているし、誇りに思う。嬉しいわ」
SFの対戦相手となったルアーナは、今日のモリーの他にもベルズでステフとタイラーを倒すジャイアントキラーになっている。

PHOTO: © WSL/Hannah Anderson
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
Western Australia Margaret River Pro Men’s Quarterfinal Results
HEAT 1: Samuel Pupo (BRA) 14.00 DEF. Joel Vaughan (AUS) 13.06
HEAT 2: Gabriel Medina (BRA) 15.87 DEF. Crosby Colapinto (USA) 11.83
HEAT 3: George Pittar (AUS) 13.07 DEF. Yago Dora (BRA) 13.00
HEAT 4: Italo Ferreira (BRA) 12.00 DEF. Ethan Ewing (AUS) 8.33
Western Australia Margaret River Pro Women’s Quarterfinal Results
HEAT 1: Sawyer Lindblad (USA) 11.70 DEF. Gabriela Bryan (HAW) 11.50
HEAT 2: Lakey Peterson (USA) 9.94 DEF. Caroline Marks (USA) 8.17
HEAT 3: Luana Silva (BRA) 13.37 DEF. Molly Picklum (AUS) 11.74
HEAT 4: Caitlin Simmers (USA) 14.50 DEF. Carissa Moore (HAW) 14.07
Western Australia Margaret River Pro Men’s Semifinal Matchups
HEAT 1: Samuel Pupo (BRA) vs. Gabriel Medina (BRA)
HEAT 2: George Pittar (AUS) vs. Italo Ferreira (BRA)
Western Australia Margaret River Pro Women’s Semifinal Matchups
HEAT 1: Sawyer Lindblad (USA) vs. Lakey Peterson (USA)
HEAT 2: Luana Silva (BRA) vs. Caitlin Simmers (USA)
(黒本人志)






















