2021年、32歳の時にCT無期限休止を発表してツアーを去ったジュリアン・ウィルソンがCT復帰を目指してコンテストの世界に戻ってくる!
WSLはジュリアンに6月から始まるCSことチャレンジャーシリーズのシーズンワイルドカードを与えると発表した。
これにより、オーストラリア、南アフリカ、カリフォルニア、ポルトガル、ブラジルと巡る全5戦に出場可能になる。
「自分は心底コンペティターなんだ。この数年間、最高のレベルで競技をすることが恋しかった。再び挑戦する準備ができたよ。ワイルドカードを獲得できることに凄く興奮しているし、もう一度世界のトップと競い合うためにチャンピオンシップツアーに戻りたい。以前勝ったことのある場所に戻って、コンテストジャージを着ることができたら最高だよね。再びワールドツアーに戻るという強い気持ちを持って、挑戦を楽しみにしている」
ジュリアン・ウィルソンのキャリア

2021年まで10年間のCTキャリアを持つジュリアンは所謂エリートサーファーである。
ジュニア時代から注目され、「Quiksilver」の名作『Young Guns』シリーズの2作目で才能を開花させた。
フリーサーフィンでもスシロールと呼ばれる当時革新的なエアリアルをメイクして、大きな話題になっていた。
2011年にはCTデビューを果たし、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。
10年間で5つのCTイベントを制し、パイプマスターズ、2014年にはトリプルクラウンを手に入れ、2018年は最終ランキング2位になった。
一度CTを離れた理由
ジュリアンがCT無期限休止を発表した2021年は東京五輪が行われたシーズンでもあった。
オーストラリア代表として来日したジュリアンだったが、当時はまだコロナ禍でホテルでの隔離など国を跨いでの移動に制限があった。
小さい子供がいたジュリアンは、競技サーフィンから一時的に離れ、家族との時間を大切にして自分のブランドを立ち上げることに集中することを決断したのだ。
「競技サーフィンから休養を取る決断は、確かに突然のもので、準備ができていなかった。パンデミック時の国際旅行の制約、特に第二子を迎えたことで、家族と自分にかなりのプレッシャーがかかっていた。それが精神的に過剰になり、休養する決断を下したんだ」
新たな挑戦の始まり

CTから離れて4年。
家族生活とブランドが順調に進み、ジュリアンは競技の世界に戻る決断をした。
CSの初戦は現在住んでいるオーストラリアのニューキャッスル。
ミアウェザーが会場となる。
「ニューキャッスルで競技に復帰する機会を得るのは本当に特別なことさ。新しい故郷であり、これまでに優勝したことのあるイベントなんだ。自宅のベッドで寝て、家族と一緒に過ごせるのも最高。世界中のトップサーファーたちがニューキャッスルに戻ってきて、再び彼らと競い合うことを楽しみにしている」
また、ジュリアンのワイルドカードに関してWSLのツアー・競技部門シニアマネージャーのトラビス・ロジーは以下の声明を発表している
「彼の20年間にわたるサーフィン界への貢献は大きいよ。彼が今も高いレベルでサーフィンしている姿を見て、ワイルドカードを申請された際には簡単に決断を下すことができた。彼が競技から離れた時は本当に残念だった。彼のような世代を代表するような才能ある選手が戻ってくることは2025年のチャレンジャーシリーズにとって非常に良いことだと考えている。シーズンが始まるのが楽しみだね」
CS第1戦『Burton Automotive Newcastle SURFEST presented by Bonsoy』は6月2日〜6月8日に開催される。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(黒本人志)