(U18ガールズ優勝の松岡亜音)Photo: ISA/Pablo Franco

『2023 ISA World Junior Surfing Championship』ブラジルが団体金メダル!日本は団体銅メダル&松岡亜音が日本人女性初の金メダル獲得!

46カ国から365人のジュニアがブラジルのマクンバビーチに集まって開催されたWJSCこと『2023 ISA World Junior Surfing Championship』が現地時間12月1日にアロハカップとクロージングセレモニーを除く全てのスケジュールを終え、4人の世界一が誕生した。

その中の一人はU18ガールズの松岡亜音。
WJSCでは2017年にU-16ボーイズで日本人として初めて金メダルを獲得したことがあるが、日本人女性では初の快挙になる。
松岡亜音はR1で9.33のハイエストスコアを出しており、イベントを通してもU18ガールズのベストスコアとして破られることはなかった。

また、U18ボーイズでは岩見天獅が4位でクーパーメダルを獲得。
その他、渡邉壱孔、岡野漣、小野里弦が7日目に残り、団体では前日の6位から一気に3位までジャンプアップして銅メダルを獲得した。

松岡亜音 見事な逆転劇で手に入れた金メダル

(松岡亜音)
Photo: ISA/Jersson Barboza

U18ガールズのファイナルは松岡亜音とプアーだった前日に8.00を出して注目されていたフィエロ3姉妹の三女、タヒチのコハイ・フィエロ。ニカラグアのカンデラリア・レサノ、オランダのティアラ・ファン・デル・フルス、アメリカのゾエ・チェイトで争われた。
松岡亜音は後半までバックアップスコアを揃えられず、4位だったが、最後に6.17を出して一気に3人を抜いて逆転優勝を決めた。

また、3位のカンデラリア・レサノはニカラグアで初のISAメダルを獲得。
松岡亜音を上回るU18ガールズのハイエストヒートスコア17.26は彼女が記録している。

(岩見天獅)
Photo: ISA/Jersson Barboz
(岩見天獅)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(渡邉壱孔)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(岡野漣)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(岡野漣)
Photo: ISA/Sean Evans

U16ガールズは世界で最も有名なジュニア、シエラ・カーが制した

(シエラ・カー)
Photo: ISA/Sean Evans

オーストラリアの元CT選手、ジョシュ・カーの娘、シエラ・カーがWJSCで初タイトルを獲得。

世界で最も有名なジュニアでもある彼女はU16ガールズの各ヒートで際立ったライディングを見せつけ、特にSFではパーフェクトに近い9.93を出していた。
ファイナルはアメリカのラネア・モンズ&イーデン・ワラとフランスのクレマンス・ショルシュとの緊迫した戦いだったが、パワフルなレールサーフィンで制していた。

「とても嬉しいわ。昨年から優勝することを考えていたの。本当に勝ちたかった一戦よ。達成できて凄い興奮しているわ」

現在、二世サーファーとして世界で最も有名なジュニアであるシエラ。
子供の頃から信じられないようなバレルやエアーもメイクしていたが、コンテストの世界でも16歳にしてビッグタイトルを獲得。
ステファニー・ギルモア、タイラー・ライトに続くワールドチャンピオン候補として確実に成長している。

(U16ガールズ優勝のシエラ・カー)
Photo: ISA/Sean Evans

開催国ブラジルが3つの個人メダルで国別金メダルを獲得

(U18ボーイズ優勝のライアン・カイナロ)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

前日まではWJSCで7度の最多優勝記録を持つオーストラリアがトップを走り続けていたが、最後は開催国ブラジルがU18ボーイズのライアン・カイナロの金メダルを筆頭にU16ボーイズではギリェルメ・レモスが銀メダル、ライアン・コエリョが銅メダルを獲得。
合計3つの個人メダルを獲得して2003年以来、2度目の国別金メダルを獲得した。

二人のブラジリアンがファイナルに残るのは2009年のエクアドル大会のガブリエル・メディア、ジェシー・メンデス以来。
歴史的な勝利にはボーイズだけではなく、ガールズの強さのおかげでもある。

「自分にとって特別な勝利だよ。言葉がない。ブラジル代表とサポートしてくれた全ての人に感謝したい。最高だよ」

(ライアン・カイナロ)
Photo: ISA/Jersson Barboza

U16ボーイズはスペイン初のWJSCチャンピオンが誕生

(U16ボーイズ優勝のハンス・オドリオゾラ)
Photo: ISA/Pablo Franco

U16ボーイズはイベント前半から圧倒的なパフォーマンスを披露していた2022年のクーパーメダリスト、スペインのハンス・オドリオゾラとイギリスのルーカス・スキナーがファイナルでブラジルの二人を差し置いて8ポイント台の激しい攻防を繰り広げていた。

ハンスはSFで9.83を含むトータル17.83のハイエストトータルを揃えて絶好調。一方のルーカスもファイナルでいきなりエアーリバースをメイクして終了間際まで主導権を握っていた。
最後はハンスがエアーリバースをメイクして0.06ポイント差で逆転勝利。
スペイン初のWJSCチャンピオンが誕生した瞬間だった。

(ハンス・オドリオゾラ)
Photo: ISA/Sean Evans

コンテスト最終日は12月2日の10時(日本時間の同日22時)からアロハカップが行われ、終了後にクロージングセレモニーと続く予定。

『2023 ISA World Junior Surfing Championship』結果
国別団体結果
1位 ブラジル
2位 アメリカ
3位 日本

U18ボーイズ
1位 ライアン・カイナロ(BRA)
2位 フランシスコ・オルドーニャス(POR)
3位 カイ・オドリオソラ(ESP)
4位 岩見天獅
渡邉壱孔 5位
…小濃来波 33位

U18ガールズ
1位 松岡亜音
2位 コハイ・フィエロ(TAH)
3位 カンデラリア・レサノ(NCA)
4位 ゾエ・チェイト(USA)
…佐藤李 19位
…庄司莉花 37位

U16ボーイズ
1位 ハンス・オドリオゾラ(ESP)
2位 ルーカス・スキナー(ENG)
3位 ギリェルメ・レモス(BRA)
4位 ライアン・コエリョ(BRA)
岡野漣 5位
…小野里弦 13位
…髙井汰朗 25位

U16ガールズ
1位 シエラ・カー(AUS)
2位 ラネア・モンズ(USA)
3位 イーデン・ワラ(USA)
4位 クレマンス・ショルシュ(FRA)
…池田美来 13位
…鈴木莉珠 19位
…登坂祐妃 37位

『2023 ISA World Junior Surfing Championship』公式サイト
https://isasurf.org/event/2023-rio-de-janeiro-isa-world-junior-surfing-championship/

(空海)

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