(ISA会長フェルナンド・アギーレ氏にチケットを渡される松田詩野)Photo: ISA/Jersson Barboza

松田詩野を始め、合計5名が2024年パリオリンピック出場権を獲得!『2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games』6日目

現地時間6月5日、大会6日目を迎えた『2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games』は6月7日のファイナルデイに向けていよいよ大詰め。
メダル獲得と共に注目されている2024年パリオリンピックの出場権の枠も埋まり始め、その中に松田詩野が入ったという嬉しいニュースも!

この日も南太平洋に面したエルサルバドルはストームの影響で南南西ウネリが続き、公式6-8ftレンジ。
ラ・ボカナでウィメンズのR4。
メンズのリパチャージのR5からR7まで進行。
エル・スンサルではウィメンズのリパチャージがR4からR7まで進行した。

8名中、5名が2024年パリオリンピック出場権を得る

(松田詩野)
Photo: ISA/Jersson Barboza

『2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games』ではアフリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの4大陸からそれぞれ最高位の選手の男女1名、合計8名に2024年パリオリンピックの出場権を与えられる。

大会6日目となったこの日は8名中、5名が確定。

まずは日本の松田詩野。

波乗りジャパンのウィメンズで唯一メインラウンドに残っていた20歳の彼女はラ・ボカナのR4でフランスのジョアン・ディファイ、ニカラグアのカンデラリア・レサノと対戦。
3位でリパチャージ行きになったが、リパチャージR6で1位通過を果たした。
これでウィメンズのアジア枠で最高位となり、日本人として最初に2024年パリオリンピック出場権を得た。

「オリンピックが開催される1年前に資格を得ることができて本当に嬉しいです。チョープーは非常に難しい場所なので、来年の準備をして、良い波を掴めるようにしたいです」

(松田詩野)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(松田詩野)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(都筑有夢路)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(前田マヒナ)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(脇田泰地)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

なお、ウィメンズのリパチャージではR4で都筑有夢路、R5で前田マヒナが敗退している。
メンズのリパチャージでは脇田泰地がポルトガルのフレデリコ・モライスとフランスのジョアン・ドゥルーが入ったR6を1位通過したものの、R7では4位で敗退した。

これで残っているのは五十嵐カノア、稲葉玲王、松田詩野の3名。
国別では前日の1位タイから4位に下がっている。

(ジョーディ・スミス)
Photo: ISA/Jersson Barboza

松田詩野の他、アフリカ枠ではCT選手のジョーディ・スミスがモロッコのテバ・ブシュガリパチャージR6で敗退した時点で確定。
ジョーディの場合、CT枠からのクオリファイの可能性もあるが、まずはWSGでの獲得に安堵。ベテランのジョーディは東京オリンピックを怪我で辞退したため、初のオリンピック参加となる。

「保証は常に最良の選択肢さ。自分にとって、今クオリファイできることが最高に嬉しいね。それもチョープーで開催されるなんて、最高だよ。あそこには14歳から通っているので、経験も豊富。母なる自然が協力してくれ、金メダルを獲得できることを願っているよ」

もし、ジョーディがCT枠からのクオリファイを決めた場合、この枠は大陸に関係なく、2023年のWSGのランキング次点のサーフィンに与えられる。

アフリカ枠ではジョーディと同じ南アフリカのサラ・バウムが獲得。
10代後半に何度もCTクオリファイを目前に逃した彼女だが、29歳にしてオリンピアンになる偉業を達成した。

「嬉しくて言葉がないわ。この1週間は感情の起伏が激しかった。遂に目標を達成したわ。チーム全員が集まり、国旗があちこちに掲げられ、皆が叫び、まさに夢が叶った。とても幸せだわ。早くバレルに入りたい」

(ニュージーランドのビリー・ステアマンドとサフィ・ヴェット)
Photo: ISA/Jersson Barboza

オセアニア枠はニュージーランドのビリー・ステアマンドとサフィ・ヴェットが獲得。

ビリーは東京オリンピックに続き、2度目の出場。
「2回目だけど、1回目と全く同じ気持ちだよ。再びこの権利を獲得するまで長い旅だったね」 と興奮して話していた。

サフィはリパチャージR6をブザービートで突破。オセアニア枠を争っていたチームメイトのペイジ・ハレブがR3で膝を負傷してベストな状態で戦うことができず、リパチャージR6で敗退したため、出場枠を手に入れることができた。

「もちろん興奮しているけど、恐怖でもある。タヒチには行ったことがないのよ。でも、準備も覚悟もできているわ」

なお、2024年パリオリンピック出場の条件として2024年のWSG出場が条件になっている。

(アイアンズ兄弟にインスパイアされて飛んだカルロス・ムニョス)
Photo: ISA/Sean Evans

スケジュール

(カノアとプエルトリコのカバーナ・カバレロ)
Photo: ISA/Pablo Franco

コンテスト7日目の6月6日は朝8時に開始予定。
日本時間同日の23時。

クライマックスが近いということで会場はラ・ボカナ、エル・スンサルの波が良い方をセレクト。
メンズR5から始まり、リパチャージラウンドを交えてファイナル手前のR6、リパチャージはR10まで進行。
この翌日がファイナルデイとなる。

波乗りジャパンは稲葉玲王がR5のH1、五十嵐カノアがH3。
特に稲葉玲王はブラジルのガブリエル・メディナ、ペルーのミゲル・トゥデラ、インドネシアの和井田理央と濃いメンツに囲まれている。

松田詩野はリパチャージR8でペルーのダニエラ・ローザス、他2枠の選手とのカード。

ライブ配信はISA大会特設ページで!
Go Japan!

2023 Surf City El Salvador ISA World Surfing Games
https://isasurf.org/event/2023-world-surfing-games/

(THE SURF NEWS編集部)

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