(カラム・ロブソン) PHOTO: © WSL/Poullenot

2022年CTはオーストラリアン・ストームが巻き起こるか?

2022年CT開幕まで約2週間。

CS最終戦の前にお伝えしたCT入り狙う次世代豪サーファーの記事の通り、2022年は豪サーファーの活躍が目立ちそう。

ブラジリアン・ストームならぬ、オーストラリアン・ストームが巻き起こる可能性もある。

ルーキーはバーレーヘッズローカルのリアム・オブライエン、エヴァンスヘッズのカラム・ロブソン、ニューキャッスルのジャクソン・ベーカーの3名。

その他、ルーキーイヤーにトップ5入りしてWSLファイナルを戦ったモーガン・シビリック、ジャック・ロビンソン、ライアン・カリナン、イーサン・ユーイング、コナー・オレアリー。
怪我によるワイルドカードを手にしたオーウェン・ライトを含め、9名の選手が2022年CTのスタンバイに入っている。

一方、ジュリアン・ウィルソン、ウェイド・カーマイケル、エイドリアン・バッカン、マイキー・ライト、ジャック・フリーストーンはクオリファイを逃し、その内、ジュリアン、マイキー、ジャックは引退、もしくは活動休止を宣言している。

なお、メンズ34名の内、ブラジルとオーストラリアが最多の9名で並んでいる。
5名いるウィメンズを含むと2022年CTはオージーの選手が最多となる。

今回はオーストラリアン・ストームの先頭を切る可能性がある3名のルーキーを紹介する。

すでにCTで結果を残したリアム・オブライエン

(リアム・オブライエン)
PHOTO: © WSL/Heff

2022年にデビューする3名のルーキーは全てオージーらしいパワーサーフィンが武器の選手。

CSランキング3位でCT入りを果たしたリアム・オブライエンは2021年のオーストラリアレッグ、ロットネスト島の『リップカール ロットネスト サーチ』にワイルドカードで出場。SFに進出してすでにCTレベルの実力を持つことを証明していた。
彼のコーチであるボトルことジェイ・トンプソンは元CT選手でコーチとしても非常に評価が高く、モーガン・シビリックをルーキーイヤーに飛躍させたことでも有名だ。

最も意外性があるカラム・ロブソン

(カラム・ロブソン)
PHOTO: © WSL/Heff

QSランク3桁台から一気にクオリファイを果たしたカラム・ロブソンはルーキーの3名の中で最も謎めいた存在。

ゴールドコーストのクレイジーなブランド、マッド・ヒューイのメンバーで、釣りが好きなレギュラーフッターというのがシーズン前の印象だが、先日のキラのサイクロンセッションでは何本ものバレルを抜けて目立つ存在だった。
最近のオージーらしくエアリアルも得意であり、ルーキーの3人の中では最も意外性がある選手。
どの舞台でも表彰台に上がる可能性がある。

ちなみにカラムが住むエヴァンスヘッズはオーストラリア東海岸で最もサメの目撃情報が多い場所で、彼自身もサーフィン中に何度もサメに遭遇したことがあるそうだ。

苦労人のジャクソン・ベーカー

(ジャクソン・ベーカー)
PHOTO: © WSL/Bielmann

ルーキーの3人の中で最も苦労人と言えるジャクソン・ベーカーは本格的にQSを転戦し始めた2015年から毎年来日しているので、その名前を聞いた方は多いだろう。

CSでは第2戦のポルトガルでジークことエゼキエル・ラウに続く2位に入ったものの、その他のイベントは良い結果を残せず、最終戦は33位。
クオリファイは他選手の結果次第というシチュエーションとなり、ランキング14位と滑り込みで念願のCT入りを決めた瞬間は人生最高の笑顔を見せていた。

ちなみにスポンサーに恵まれていないジャクソンはコロナ禍で通常よりも費用がかかる海外遠征のために同じニューキャッスルのフィリッパ・アンダーソンと共にクラウドファンディングを行い、約20,000ドルを集めた。

2022年CT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』は1月29日〜2月10日にパイプラインで開催される。

WSL公式サイト:http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。