PHOTO: © WSL / Nolan

「WSLの現行システムの不公平感と矛盾」-F+

F+(エフプラス)

質問: WSLファイナルズが、WSL史上最高の視聴率を記録したようで、そうなるとWSLは当面この方式を続けることが考えられますが、来年度以降のこの方式のメリット・デメリットをお聞かせ下さい。また、ファイナルズに相応しい会場は、どこだと考えますか?

あれ、WSL史上最高の視聴率を記録したの? 大盛りに盛ってるでしょww
まぁ、事実にしても盛ってるにしても、私は好きじゃないな。
あの方式のメリットは、年間ランキング2位から5位までの選手にセカンドチャンス、下剋上ステージがあるってことぐらいかなぁ。男女計8名にとってはまたとないシステムだと思う。
あとはまぁ、焚き付け材料として、この1日で世界チャンピオンが決まるってあおれることぐらいだろうか。

デメリットは年間ツアーを1位で終わった選手が、もう一度勝たないと1位になれないってこと。やってられないだろうな、と思う。そしてもっと大きなデメリットだろうと思うのは、私自身がそうなんだけど、通常の年間の試合ごとのランキングの上下への興味が薄れることかなぁ、と思う。トップ5か否か、という見方になってしまうし、たとえ今1位争いをしていても、結局ファイナルズで決まるんだと思うと、なんかどうでもいいかな、と思っちゃうのは私だけなんだろうか?

いつどうなるかわからないから1試合ごとにワクワクしたタイトル争いも、結局ファイナルズの1日だけ追えばいい、ということになってしまうので、そのポイント差とか、誰が勝つとどうなるとか、どこで負けるとチャンスなくなるとか、その辺の複雑な楽しみが消えてなくなる。まぁ、5位争いにその楽しみが落ちてくるということになるけど、5位争いはねぇ、しょせん5位争いだから……タイトル争いとはだいぶ違うかな、と思う。

まぁ、ファイナルズの1日に興味が集中するので、ファイナルズそのものは盛り上がるのかもしれないけど、たった1日だからねぇ、引っ張ったところでたかが知れてるし。
例えば最終戦のパイプなら、その試合で名誉あるパイプラインマスター、トリプルクラウン、ワールドタイトルと大きなタイトルが続々決まっていくという、楽しみもあったわけだけど、ファイナルズの華はたった1日で決まるたったひとつのタイトル、あ、男女だからふたつか、だからなぁ。コロナあけたところで、そのたった1日のために飛行機に乗ってカリフォルニアまで行くのかなぁ、とか考えてしまう。
まぁ、カリフォルニアなら友人に会いに行くついでに、とかでもいいけど、例えば南アフリカみたいなところだったら、たった10人でやる、たった1日のためには行かないだろうと思う。

2021年WSLファイナルズの会場ローワー・トラッセルズ PHOTO: © WSL/kirstin

ファイナルズにふさわしい会場というご質問もあるわけだけど、どこにしたところで各選手には得手不得手はあるので、不公平感は否めない。ある意味ふさわしい場所などない。10人の選手が納得するなら、どこでもいいんじゃない? ってレベルで、この辺がすでにこのシステムの矛盾点と考える。

不公平感や矛盾点をなるべく作らずに世界一を決める。そのためにツアーの中にはバラエティに富んだ波の会場が入っているわけだけど、それも今となってはミッドシーズンカットで、前半の会場が得意の選手には非常に有利なことになっている。まぁ、オールラウンダーは常に有利なわけだけど、パイプ、サンセット、ペニシェ、ベルズ、ウエスタンオーストラリアとなると、ジョンジョンけっこう有利かも、とか思ってしまう。

個人的にはレギュラーシーズンの関心を1位争いから5位争いに持っていった時点で、なんか、ツアーへの興味がガックリ失せた。私には最近のWSLの様々な改革は、迷走としか感じられない。古い人間だからかな。

Photo: snowy

写真はかなり盛り上がった最終戦、1995年のパイプ表彰式。左からオッキー、ケリー、ロブ、ドリアン

F+編集長つのだゆき

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