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豪グランドスラム第2戦『ブーストモバイルプロ・ゴールドコースト』マイキー&イザベラが優勝

「WSLカウントダウン」のヨーロッパレッグ、『ユーロ・カップ・オブ・サーフィン』の最終戦が終了後、次の舞台はオーストラリアへ移動。

10月6日〜7日に『ブーストモバイルプロ・ゴールドコースト』がQLD州のサウス・ストラドブローク島、通称「ストラディ」で開催された。

初日

(ジャック・ロビンソン)
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「WSLカウントダウン」のオーストラリアレッグはNSW州のキャバリタビーチ、QLD州のサウス・ストラドブローク島、西オーストラリア州のマーガレットリバーの3戦が行われ、オーストラリアのベストサーファー24名(メンズ12名、ウィメンズ12名)が参加する。
ローカルワイルドカードがCT選手を食ってしまう場面もあり、コロナ禍でキャンセルされた2020年シーズンの興奮を引き戻すような展開が注目されている。

『ブーストモバイルプロ・ゴールドコースト』が開催された2日間は公式4-6ftレンジの十分なサイズとシャローな地形のストラディらしいバレルが出現したが、風が合わず、ローカルやCT選手でさえ手こずる難しいコンディション。

(会場のストラディ)
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初日はウィメンズQF、メンズQFの2ヒートまで進行。

ウィメンズは初戦のキャバリタビーチのファイナリスト、タイラー・ライト&ステファニー・ギルモアが早くも敗退する番狂わせがあった一方、メンズでは’この手の波’を得意とする西オーストラリアの神童、ロボことジャック・ロビンソンが信じられないようなバレルをメイク。
パーフェクトに近い9.66をスコアして他を圧倒していた。

また、オーストラリア在住でローカルワイルドカードを手に入れた村松爽香はR1でステファニー・ギルモア、インディア・ロビンソンと対戦して敗退。
しかし、ビッグネームを相手にオープニングから攻める姿勢に賞賛の声が上がっていた。

(村松爽香)
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(CTルーキーのソリ・ベイリー)
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最終日


(オッキー&マーゴ)
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(マーゴ)
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(オッキー)
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最終日は最初に1999年ワールドチャンピオンのオッキーことマーク・オクルーポ、ビード・ダービッジ、ディンゴことディーン・モリソン、マーゴことブレンデン・マージソン、キーレン・ペロー。
オーストラリアを代表するレジェンド5名によるヘリテージヒートが行われ、48歳のマーゴがバレル勝負を制した。

全盛期にはオーストラリアのサーフィンライフ誌で2年連続「世界最高のフリーサーファー」の称号を手に入れたことがあるフリーサーファーが、ワールドチャンピオン、パイプマスターなどを抑えたのだ。

「キャリア最大の勝利は1996年のニアスだけだったから、今回は嬉しい優勝だね。それにイベントに呼ばれたこと自体が光栄だよ。憧れのサーファー、親友とこんな凄い波でサーフィン出来るなんて特別なことさ。まだ全員素晴らしいサーフィンをしているでしょ。あのバレルは運が良かっただけ。この機会を得られたことに感謝しているさ」
ブレンデン・マージソン

(イーサン・ユーイング)
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本戦、最終日もいくつかの波乱があり、ストラディローカルで初戦のキャバリタビーチで優勝していたイーサン・ユーイングがQFでウェイド・カーマイケルとクロスゲームの末に敗退。

一方、2018年に最強のワイルドカードとして恐れられたタイラー家族の末っ子、マイキーがファイナルでローカルワイルドカードのリアム・オブライエンを相手に最高のバレルを抜けて9.83のハイエストスコアをマーク。リアムをコンビネーションに追い込んで2年ぶりの優勝を決めた。

(久々のビーチ凱旋を楽しむマイキー)
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マイキーは2019年に怪我でシーズンを棒に振っていたが、今回の優勝で完全復活を示すことが出来た。
「WSLカウントダウン」のオーストラリアレッグでもイーサンと並ぶトップの座を手に入れた。

「素晴らしいヒートと波に恵まれて優勝を手に入れた。最高の気分だね。今回のようなタイプのバレルは全くもって自分向き。ファイナルでは序盤にバレルを抜けて良い気分だったよ。ビビらずにテイクオフして、突っ込んだ。波も自分に協力してくれたのが勝因さ。イエロージャージを獲得してマーガレットリバーに行けるのは嬉しい。あそこのようなシリアスな波は大好きだし、またあの波で出来るのも嬉しい。再びコンテストに出場して良いパフォーマンスを披露出来たことに興奮しているよ」
マイキー・ライト

(イザベラの美しくパワフルなターン)
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ウィメンズは初日から良いセクションで美しくパワフルなターンを重ねていたイザベラ・ニコルスがSFでCTのベテラン、ニッキ・ヴァン・ダイクを抑えてファイナル進出。
最後は同じサンシャインコースト出身のワイドルカード、ソフィー・マックロックを倒しての勝利。
まだ23歳のイザベラは2019年のQSチャンピオン。11月から開幕予定の2021年CTではゴールデンルーキーとして注目されそうです。

「優勝出来て最高の気分よ。更にレイティングトップでマーガレットリバーではイエロージャージを着れるなんて舞い上がっちゃうわ。楽しい波だったけど、何回も派手なワイプアウトを経験したわ。でも、優勝したんだから最高ね。ツイードコースとのイベントは緊張していたの。今回は挽回する気持ちで挑み、優勝出来たから素晴らしい気分。マーガレットリバーも楽しみにしているし、辿り着けるように祈らないとね。今年の始めにマーガレットリバーに行った時も楽しかったし、早く行きたいわ」」
イザベラ・ニコルス

『ブーストモバイルプロ・ゴールドコースト』結果
ウィメンズ
1位 イザベラ・ニコルス(AUS)
2位 ソフィー・マックロック(AUS)
3位 メイシー・キャラハン(AUS)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)

メンズ
1位 マイキー・ライト(AUS)
2位 リアム・オブライエン(AUS)
3位 ジャック・ロビンソン(AUS)、ウェイド・カーマイケル(AUS)

WSL公式サイト:http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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