JPSAショートボード第3戦『第25回 茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』を制したのは?

6月に開催されたJPSA開幕戦『さわかみチャレンジシリーズ一宮プロ』から第2戦『新島プロ』の中止を経て3ヶ月。

JPSAショートボード第3戦『第25回 茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』が9月6日〜9日に茨城の大洗で開催されました。

大会期間中は低気圧からのウネリや風波で頭前後の十分なサイズがありましたが、特に前半は風が悪く、難しいコンディション。
風が合ってきた後半も干満差で大きく波質が変化するなど苦戦を強いられた選手が多くなっていました。

(大洗右側・リーフ混じりの通称’磯場’が会場)

女子は15歳の松岡亜音が優勝

(松岡亜音)

女子は2019年にJPSAグランドチャンピオンに輝いた須田那月とトライアルから勝ち上がってきた15歳の松岡亜音がファイナルで対戦。

25分ヒートで先行したのは松岡亜音。フロントサイドで5.33をスコアした後、3.50を重ねます。
その後も松岡亜音はバックアップスコアを伸ばして主導権を握り、最後の5分は須田那月をマークする余裕も見せて優勝。

トライアルから勝ち上がっての優勝、女子では2013年の鴨川戦での田代凪以来の快挙。
当時の田代凪沙は16歳だったため、年齢的な記録は上回ることになります。

松岡亜音は千葉の千倉の海の目の前でサーフショップを営む両親のもとで育ち、4歳でサーフィンを開始。
2019年にはカリフォルニアで開催された『2019年ISA世界ジュニアサーフィン選手権』の16歳以下の代表としても選ばれている有望株です。

(須田那月)

男子は安室丈がJPSA初優勝

(安室丈)

男子は開幕戦で優勝した稲葉玲王が欠場、2位だった脇田泰地がR1で敗退する中、安室丈と西優司がファイナル進出。

ファイナルが行われたお昼頃は干潮付近に重なり、ワイド気味のブレイクが中心。
両者は同じ徳島出身で、ジュニア時代から争ってきた仲。
ヒートは中盤にミドルスコアを重ねた安室丈が主導権を握り、最後には際どいセクションでのリップから難しいクローズセクションを上手くメイクして7.76をスコア。
このライディングが勝負の決め手となり、西優司に大差で勝利。
河村海沙のコーチの元、JPSA初優勝を決めました。

(安室丈)
(西優司)

13名のプロが誕生

(松岡亜音)

今大会は今年初のプロトライアルが開催。

JPSAプロ資格の条件はトライアルからメインラウンドに勝ち上がり、R1を通過するか、7ポイント以上。
トータルでは11ポイント以上が必要。

全国各地からサーファーが集まり、松原渚生、本田孝義、辻岡堅太朗、加藤優典、萩田泰智、荒木陸叶、砂地祐哉、休場匠、竹内克斗。
女子は佐藤季、松岡亜音、中塩佳那、松野杏莉と多くのプロが誕生しました。

次のJPSAショートボードは事実上の第3戦『ムラサキ 鴨川オープン』
千葉の鴨川を舞台に10月4日〜7日(予備日8日)に開催されます。

なお、その前の9月22日〜23日(予備日24日)にはJPSAロングボード第4戦『クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ』が茅ヶ崎で開催されます。

『第25回 茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』結果

男子
1位 安室丈
2位 西優司
3位 岩見天獅、仲村拓久未

女子
1位 松岡亜音
2位 須田那月
3位 池田美来、脇田紗良

2021年JPSAショートボード
『第25回 茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』終了後のランキング

男子
1位 安室丈 3000pt
2位 西慶司郎 2860pt
3位 仲村拓久未 2460pt
4位 西優司 2440pt
5位 岩見天獅 2360pt

女子
1位 脇田紗良 3460pt
2位 川合美乃里 2720pt
3位 須田那月 2520pt
4位 池田美来 2460 pt
5位 都築虹帆 2360pt

JPSA公式サイト:http://www.jpsa.com/

photo: 日本プロサーフィン連盟(JPSA)

(THE SURF NEWS編集部)

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