(この日のハイエストヒートスコアを出したコナー) PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

コナー・オレアリーが主役となったCT第8戦『Fiji Pro』2日目

世界最高峰のレフト、フィジーのタバルア島・クラウドブレイクで開催中のCT第8戦『Fiji Pro』は現地時間8月27日に大会2日目を迎え、メンズR2の残りヒートとウィメンズR2の8ヒートの内、1ヒートだけが進行。

公式4-6ftレンジと前日よりサイズダウンしてバレルは少なかったが、いくつかのハイスコアが生まれていた。
中でも日本のコナー・オレアリーがフィリッペ・トレド(BRA)を相手にこの日のハイエストヒートスコアを出し、主役となっていた。

フィリッペに競り勝ったコナー

PHOTO: © WSL/Cait Miers

コナーとフィリッペのH10はカービング対決となった。

序盤のエクスチェンジではコナーが8.17、フィリッペが8.50とフィリッペが上回ったが、6.67のバックアップスコアを重ねたコナーがリード。更に残り15分を切って8.23ともう一本の8ポイント台を重ねてトータル16.40でフィリッペをニード7.90に追い込んだ。

残り3分、フィリッペはバックハンドでのパワーハックで大きなスプレーを上げ続け、最後のエレベータードロップもメイク。会心のガッツポーズも出たが、7.50と逆転には至らず。コナーが0.40ポイント差のゲームを制した。

「最高に気持ち良かったね。なんて言えばいいか分からないけど、今年フィリッペとは何度か当たっていて、こういうコンディションの時、彼のバックハンドは世界最高峰の一つだって思うよ。だから、しっかりと自分のサーフィンを見せたかった。もし負けていたとしても、自分のパフォーマンスには大満足していたと思う。アスリートとして、そして自分のパフォーマンスのために、できる限りあのレベルを維持したいし、あのような素晴らしい瞬間を手にしたいんだ。最高の瞬間だったよ。さらに良かったのは、滞在先のナモツのクルー全員が、まるで俺がフィジーのローカルであるかのように応援してくれたことさ。本当に気合が入った。大勢の人が自分の周りに集まってくれて、そのエネルギーを吸収してパワーに変えるような何かが自分にはあるんだと思う。スナッパーの時もそうだったよ。ここでも、この調子で突っ走りたいね」

PHOTO: © WSL/Cait Miers

昔からフィジーでのイベント時にオージーは隣のナモツ島に滞在するのが伝統になっている。
そのナモツ島のスタッフがサポート役にもなり、更に地元のラグビーチーム「クロヌラ・シャークス」の友人も応援に駆けつけているそうだ。

「親友のヘンリーがここにいるんだ。彼はスナッパーの時も俺をサポートしてくれて側にいてくれた。良い流れと良いエネルギーを沢山もたらしてくれた。そして、ナモツのチームには本当に恵まれているし、感謝している。2017年に2週間島に滞在させてくれて、その時滞在して2位になったんだ。ここでも同じようなエネルギーを感じるし、彼らは本当に協力的で、沖にボートを出して「必要なものは何でもあるぞ」と言ってくれる。あのサポートは現実離れしているよ。それが自分にさらに上を目指して、ここで最高のパフォーマンスをしたいと思わせる原動力になっている」

(最後に追い上げたフィリッペ だったが…)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

昨年のJ-BayでのCT初優勝、今年のスナッパーロックスでの2位と結果を残したこの2戦のようにクラウドブレイクのレフトでもパワフルかつシームレスなライディングを披露している。

「正直、今年は感情の起伏が激しい一年だった。スナッパーは最高の大会の一つで2位になれたけれど、ここ最近の3、4大会は少し苦戦していた。頭の中で考えすぎてしまったり、目の前にある現実に対して高すぎる期待を自分に課してしまい、「今」に集中できていなかったと思う。今大会は、期待したり何か起きるのを恐れるのではなく、自分で引き寄せにいかなきゃダメだと思っている。だから、自分にコントロールできることだけに集中して、ノーブレーキでベタ踏み全開でいきたい。優勝して祝い酒を飲みたいね」

(仲の良い二人はヒートの後に健闘を称え合った)
Image: WSL(YouTube)

2度目のワールドタイトルに近づいたイタロ

PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

次のR3でコナーと対戦する現在ランキング1位のイタロ・フェレイラ(BRA)は、ジョーディ・スミス(RSA)のリプレイスメントで入っているマシュー・マクギリヴレイ(RSA)を相手にターンと小さなバレルで手堅く6ポイント台を2本まとめていた。

今シーズン、小さな怪我が多いイタロは大会直前にサーフボードが顔面に直撃して痛々しい縫合手術を受けていたが、今回も超人的な回復力で何事もなかったようにヒートを戦っていた。

「本当に素晴らしいコンディションで、今朝はずっと誰もが極上のバレルに入っていた。少し怪我をしていて、最初はまだ自分の体調や、しっかりリップできるかどうかを確かめている状態だったんだ。調子が上がってきてから良い波を捕まえられて、そこからは一気に波に乗れたね。先日フリーサーフィン中にボードが顔に当たってしまったのさ。片方の鼻から息をするのが苦しかったから、体調が戻ってヒートまでに少し回復する時間が取れたのは良かったよ。まあ、それも勝負の一部だけどね。タヒチの時はテンションが上がりすぎて波を取りすぎてしまっていたから、今回のヒートでは少し落ち着こうと思っていたんだ。でも今回は『プライオリティを持っているんだから、じっくり待とう』と自分に言い聞かせていて、それがライディングの改善に繋がった。すごく楽しかったから、次のヒートも楽しみにしているよ」

PHOTO: © WSL/Cait Miers
PHOTO: © WSL/Cait Miers

なお、ランキングトップのイタロからレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、ヤゴ・ドラ(BRA)、ミゲル・プーポ(BRA)、ガブリエル・メディナ(BRA)、グリフィン・コラピント(USA)と6位までの選手が全てR3進出を決めているが、2位以下に大きなポイント差があるイタロが依然有利であることは変わりない。

(ミゲル・プーポ)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes
(フィジーでは3度のファイナル進出、2度の優勝経験があるガブリエル・メディナ)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

メンズのハイエストを出したグリフィン

PHOTO: © WSL/Cait Miers

この日のハイエストヒートスコアはコナーだったが、シングルスコアではグリフィンの9.50がハイエストだった。

和井田理央(IND)とのヒートは、後半まで両者共にミスが目立ち、僅差のミドルスコア勝負だった。
残り時間7分を切ってからプライオリティを利用してセットにテイクオフしたグリフィン。大きなファーストターンから目の前に現れたバレルセクションにグラブレールで吸い込まれ、完全に姿を消してから飛び出し、エンドセクションもドライリーフに乗り上げる直前まで耐えてメイクしていた。

PHOTO: © WSL/Cait Miers

「残り7分で4ポイントのライディングが必要という、恐ろしい状況だった。そして、あのセットが入ってきたんだ。ヒートの残りの時間で波がもう来ないかもしれないから、行くしかなかった。波に乗ってからは大きなカービングを1回決めて、感触も良かったから『あと1、2回ターンを決めれば必要なスコアは出るな』と思ったんだ。そうしたらラインナップの奥にまるで貨物列車みたいな凄いチューブが見えて、入るしかなかったんだよ。チューブの中にいる時は『うわ、4点取れれば良かったのに、こんな凄い波に入っちゃったよ』なんて思っていたけれど、最後はしっかり抜けてこられたね。最初は2人ともミスを連発していたけれど、最終的には調子を上げられたと思う。リオのバックサイドがどれだけ強烈か知っているから、ヒートの前は本当に緊張していたんだ。彼が僕を本気で倒したがっているのも分かっていた。それもプレッシャーになっていたね。最終的にリズムを掴めて、最後にあの波を掴んで勝つことができたのさ」

ランキングトップ6の他、モーガン・シビリック(AUS)、カラム・ロブソン(AUS)、ジェイク・マーシャル(USA)、サミュエル・プーポ(BRA)、カウリ・ヴァースト(FRA)、バロン・マミヤ(HAW)がこの日ラウンドアップを決めていた。

(カウリ・ヴァースト)
PHOTO: © WSL/Cait Miers
(カウリ・ヴァースト)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

フィジー初優勝を目指すカリッサ

(カリッサ・ムーア)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

この日1ヒートだけ行われたウィメンズR2では、カリッサ・ムーア(HAW)とサリー・フィッツギボンズ(AUS)が対戦。

前日にステファニー・ギルモア(AUS)を倒したサリーはフィジーで2度の優勝経験があるが、カリッサは2016年の2位が最高位。
5度のワールドタイトル、CT通算30勝の彼女でも、フィジーのタイトルはまだ手にしていない。

この日はカリッサが優勢で、ヒートのハイスコアである8.33を出してサリーに勝利した。

「サリーのことは本当に心から尊敬しているの。だから彼女と当たるかもしれないと分かったときは、『大変、彼女はこの場所で最もタフなコンペティターのひとりじゃない』と思ったわ。彼女は出場選手の中で誰よりもここで勝っているから、絶対に甘く見てはいけないと分かっていた。アウトに出た時、ここでヒートを戦うのは10年ぶりだったから、ポジションを把握するのに少し時間がかかってしまったわ。だからラインナップやどの波に乗るべきかをもう一度身体に馴染ませる必要があって、本当にギリギリで勝ち上がれたという感じね」

PHOTO: © WSL/Cait Miers

ランキングトップのガブリエラ・ブライヤン(HAW)がまだR3で戦っていないために暫定的だが、ライブランキングではすでにカリッサがトップに立っている。
メンズに比べてウィメンズは上位陣のポイント差が少なく、このイベントで大きく変動する可能性もある。

ネクストコールは現地時間8月28日朝7時(日本時間の同日朝4時)で35分後にスタート予定。
明日も前半は同じようなコンディションが予想されているため、ヒートが進行する可能性が高い。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

2026 Fiji Pro Presented by Corona Cero Men’s Round 2 Results:
HEAT 1: Seth Moniz (HAW) 12.67 DEF. Marco Mignot (FRA) 11.80
HEAT 2: Cole Houshmand (USA) 15.17 DEF. Ethan Ewing (AUS) 12.70
HEAT 3: Yago Dora (BRA) 15.40 DEF. Mateus Herdy (BRA) 13.67
HEAT 4: Kanoa Igarashi (JPN) 13.27 DEF. Alan Cleland (MEX) 11.66
HEAT 5: Morgan Cibilic (AUS) 14.34 DEF. Joao Chianca (BRA) 13.17
HEAT 6: Leonardo Fioravanti (ITA) 11.06 DEF. Eli Hanneman (HAW) 9.17
HEAT 7: Callum Robson (AUS) 9.10 DEF. Liam O’Brien (AUS) 8.94
HEAT 8: Jake Marshall (USA) 13.17 DEF. George Pittar (AUS) 7.33
HEAT 9: Italo Ferreira (BRA) 12.70 DEF. Matthew McGillivray (RSA) 10.56
HEAT 10: Connor O’Leary (JPN) 16.40 DEF. Filipe Toledo (BRA) 16.00
HEAT 11: Samuel Pupo (BRA) 13.50 DEF. Alejo Muniz (BRA) 12.73
HEAT 12: Griffin Colapinto (USA) 15.17 DEF. Rio Waida (INA) 9.73
HEAT 13: Miguel Pupo (BRA) 12.26 DEF. Ramzi Boukhiam (MAR) 10.70
HEAT 14: Kauli Vaast (FRA) 16.17 DEF. Crosby Colapinto (USA) 10.43
HEAT 15: Barron Mamiya (HAW) 13.87 DEF. Jack Robinson (AUS) 10.50
HEAT 16: Gabriel Medina (BRA) 13.94 DEF. Joel Vaughan (AUS) 9.83

2026 Fiji Pro Presented by Corona Cero Men’s Round 3 Matchups:
HEAT 1: Seth Moniz (HAW) vs. Cole Houshmand (USA)
HEAT 2: Yago Dora (BRA) vs. Kanoa Igarashi (JPN)
HEAT 3: Morgan Cibilic (AUS) vs. Leonardo Fioravanti (ITA)
HEAT 4: Callum Robson (AUS) vs. Jake Marshall (USA)
HEAT 5: Italo Ferreira (BRA) vs. Connor O’Leary (JPN)
HEAT 6: Samuel Pupo (BRA) vs. Griffin Colapinto (USA)
HEAT 7: Miguel Pupo (BRA) vs. Kauli Vaast (FRA)
HEAT 8: Barron Mamiya (HAW) vs. Gabriel Medina (BRA)

2026 Fiji Pro Presented by Corona Cero Women’s Round 2 Results (Heat 1):
HEAT 1: Carissa Moore (HAW) 12.13 DEF. Sally Fitzgibbons (AUS) 11.50

2026 Fiji Pro Presented by Corona Cero Women’s Remaining Round 2 Matchups (Heats 2-8):
HEAT 2: Luana Silva (BRA) vs. Bettylou Sakura Johnson (HAW)
HEAT 3: Sawyer Lindblad (USA) vs. Vahine Fierro (FRA)
HEAT 4: Caroline Marks (USA) vs. Erin Brooks (CAN)
HEAT 5: Gabriela Bryan (HAW) vs. Yolanda Hopkins (POR)
HEAT 6: Nadia Erostarbe (ESP) vs. Isabella Nichols (AUS)
HEAT 7: Molly Picklum (AUS) vs. Brisa Hennessy (CRC)
HEAT 8: Lakey Peterson (USA) vs. Francisca Veselko (POR)

(黒本人志)

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