(3度目の優勝に近づいているカノア) PHOTO: © WSL/Megan Youngblood

ウィメンズはベスト8が決定!CS第2戦『Lexus US Open of Surfing』4日目

週末のクライマックスに向けて徐々に選手が絞られてきたCS第2戦『Lexus US Open of Surfing』

現地時間7月31日に大会4日目を迎え、メンズはRound of 32が終了してベスト16、ウィメンズはRound of 16が終了してベスト8が決定した。

この日目立っていたのは、2017年、2018年にブレット・シンプソンに並ぶ2連覇を達成していた五十嵐カノア、カリフォルニアのグリフィン・コラピント、ジェイク・マーシャル、コール・ハウシュマンド。メキシコのルーカス・キャシティなど。

ウィメンズでは18歳のエデン・ウォーラ、アリッサ・スペンサーのカリフォルニア勢が活躍していた。

なお、カノアは最終ヒートで8.00を含むトータル14.40でトップ通過を果たしたが、西慶司郎はコール・ハウシュマンド&ヘイデン・ロジャースのサンクレメンテクルーが強かったヒートで4位敗退となった。

(五十嵐カノア)
PHOTO: © WSL/Megan Youngblood
PHOTO: © WSL/Megan Youngblood
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(西慶司郎)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

USオープン史上最高のヒート

(ルーカス・キャシティ)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

この日最も白熱したヒートはメンズRound of 32のH3だった。

結果は8ポイントを2本出したルーカス・キャシティ(MEX)と9.17に6.73のバックアップを揃えたデイヴィッド・シルヴァ(BRA)が勝ち上がった。
3位で敗退したペルーのアロンソ・コレアはレフトのダブルバレルをメイクして9.60を出しながらも敗退。
エアーの着地でミスをして自らの身体にヒットしてボードを折ってしまうハプニングもあり、彼にとって人生で最も一喜一憂したヒートだったのかもしれない。

(エアーの着地でボードを折ったアロンソ・コレア)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki
(アロンソ・コレアの9.6バレル)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

CS2年目、17歳のルーカスは2025年の南アフリカ戦で10ポイントライドをマークしたこともあり、最終戦のオーストラリア戦では3位にも入っていた逸材。
アラン・クリーランドに続く二人目のメキシコ人サーファーとしてCT入りも期待されている。

「2本目の8ポイント台を出した時は、まだ誰も9ポイント台を出していなかった。ヒートがまだ本格的に展開していなくて、かなり気持ちに余裕があったんだ。その時点では僕がヒートのハイエストを持っていたけど、案の定、9ポイントが1本、そしてもう1本と出た。これまで入った中で間違いなく一番クレイジーなヒートだったよ。僕は補欠の3番手で、大会が始まる1週間前に出場が決まった。ここに来てボードを何本か用意し、試合が始まる前に何回かサーフィンをしたよ。まあ、ここにはアマチュアキャリアの全体を通して良く来ていたし、沢山結果も残しているんだ」

その他、クロスビー・コラピント(USA)、マテウス・ハーディ(BRA)、ケイド・マトソン(USA)、ジャクソン・バンチ(HAW)、イマイ・カラニ・デボルト(HAW)などがRound of 16入りを決めている。

(グリフィン・コラピント)
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(弟のクロスビーもベスト16入り)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki
(ジェイク・マーシャル)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

相次ぐブザービーター

(シエラ・カー)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

QFを戦うベスト8が決定したウィメンズサイド。

マンオンマンとなるRound of 16からは更に熾烈な争いとなり、まずサンクレメンテのキラ・ピンカートンとオージーながらサンディエゴ在住のシエラ・カーとのWJCチャンピオン対決から盛り上がっていた。

風の影響が強まる傾向となったハンティントンビーチはチャンスが少なく、3〜4ポイント台のクロスゲーム。僅かにリードしていたシエラだったが、残り時間3分を切ってから2本目の4ポイント台を出したキラが逆転。
しかし、シエラは残り時間10秒を切ってからテイクオフしたライトをインサイドまで綺麗に繋ぎ、ニード5.37のシチュエーションで5.83を出して文字通りのブザービーターで勝利した。

Image: WSL(YouTube)

「シエラ。おめでとう。素晴らしい試合だったね。本当に最後の最後、ブザービーターの劇的な展開だった。キラがスコアを出し、あなたにも最後にチャンスが巡ってきた。さっきも話したけど、今日は今シーズン最初のマンオンマンだった。あのコンディションの中で、ピークを見極めるのはどんな感じだった?そもそも、見極められるような状況だった?」

「正直、2ヒートくらい前を見ていて、『これは楽しそうだな!』って思っていたの。でも、いざ自分が海に出たら、『なんで今、ピアの手前にレフトの波が入ってきてるんだ?』って感じだった。あとで父にも『今日見た中で一番難しいヒートだった』と言われたわ。だから、あまり『こうなるはず』と決めつけず、その場その場で対応していく必要があった。そういう適応力こそが、このロケーションでは大事。最後にうまく対応できて、本当に良かったわ」

「あなたの父は今から20年ほど前にこの大会でSFまで進出しているよね。父からは、どんなアドバイスをもらったの?」

「父はいつも、『USオープンで勝つことがどれだけ重要か、この大会がどれだけ有名な大会か』ということを話してくれる。だから、『この大会は本当に素晴らしいコンテストなんだから、ここで戦えることに感謝しなさい』ということを、ずっと教え込まれてきたわ。今ここにいられることを本当にありがたく思うし、とてもワクワクしているの」

「今大会は、ここまでブザービーターで決着する場面がなかった。USオープンで戦ったことがない人たちのために聞きたいんだけど、この大会で戦うのはどんな感じなの?」

「実はこの大会までWSLの試合でブザービーターを決めたことが一度もなかったの。自分でも意外なんだけど。でも、そういうシーンって誰もが夢見ると思う。『残り10秒、最後の一本で逆転だ!』みたいな展開を想像したりして。それが今大会では、実際に2ヒート連続で起きた。これが自分の新しい”お決まり”にはなって欲しくないけど、もしそうなるなら、それはそれで受け入れるわ」

「この大会では、試合以外の活動もある。あなたが出演している『Now Days(Red Bullのムービー)』が今公開されているよね。ゼッケンを着て競技をする以外の形で、この大会を楽しめるのはどんな気分?」

「『Now Days』のプレミア上映に参加できたのは本当に最高だった。特に他の女子選手たちと一緒に各地を回れたことは、すごく思い出に残っている。今大会のハイライトの一つと言っていいくらい素晴らしい経験だったし、本当に感謝しているわ」

CT選手対決を制したアリッサ

(アリッサ・スペンサー)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

シエラが勝った次のヒートも接戦の上、アリッサ・スペンサー(USA)がブザービーターで勝利。

対戦相手のイザベラ・ニコルス(AUS)は残り時間2分を切ってフロントサイドの1ターンで5.70を出して逆転。
勝利を確信したイザベラは海から上がってしまったが、残り時間30秒でテイクオフしたアリッサはバックサイドで2ターンからフラットのセクションをハンティントン名物のパンピングで繋ぎ、インサイドセクションもメイク。ニード6.11のシチュエーションで6.53を出して逆転に成功した。

PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

「クレイジーだったわ。私が波に乗った後、イザベラも波に乗って、彼女が私より先にゲッティングアウトしてプライオリティを取った場面があったの。その後、彼女が波に乗った時、もう残り1分しかないから終わったと思ったわ。でも、残り30秒で波が来て、まるで神様が祈りに応えてくれたみたいだった。そういう瞬間こそ、私たちがメンタルを強く保ち、最後までパフォーマンスを発揮して、絶対に諦めないためにトレーニングしてきた成果だと思う。諦めなかった自分を本当に誇りに思うわ」

終了のホーンまで絶対に諦めない気持ち。これは全てのコンペティターに共通して必要なマインドセットであり、勝利を手にするための鍵である。

(ブリッサとのCT選手対決を制したジョアン・ディファイ)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki
(エリン・ブルックスを倒したエデン・ウォーラ)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

その他、ジョアン・ディファイ(FRA)、エデン・ウォーラ(USA)、ソフィー・マカロック(AUS)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)、フランシスカ・ヴェセルコ(POR)、アイラ・ハパッツ(AUS)がQF進出を決めている。

ネクストコールは現地時間8月1日朝7時30分(日本時間同日23時30分)で、35分後に開始予定。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

Lexus US Open of Surfing Men’s Round of 32 Results:
HEAT 1: Jake Marshall (USA) 15.17 DEF. Taj Lindblad (USA) 12.47, Luke Thompson (RSA) 10.37, Levi Slawson (USA) 6.70
HEAT 2: Gabriel Klaussner (BRA) 13.93 DEF. Crosby Colapinto (USA) 12.34, Yago Dominguez (EUK) 12.03, Ian Gentil (HAW) 11.66
HEAT 3: Lucas Cassity (MEX) 16.87 DEF. Deivid Silva (BRA) 15.90, Alonso Correa (PER) 14.47, Alan Cleland (MEX) 12.47
HEAT 4: Cole Houshmand (USA) 12.40 DEF. Hayden Rodgers (USA) 11.90, Eli Hanneman (HAW) 11.20, Keijiro Nishi (JPN) 9.86
HEAT 5: Griffin Colapinto (USA) 14.33 DEF. Kade Matson (USA) 11.10, Jacob Willcox (AUS) 11.00, Guilherme Ribeiro (POR) 7.73
HEAT 6: Mateus Herdy (BRA) 12.50 DEF. Jackson Bunch (HAW) 12.30, Weslley Dantas (BRA) 12.10, Mikey McDonagh (AUS) 11.00
HEAT 7: Imaikalani deVault (HAW) 11.93 DEF. Douglas Silva (BRA) 10.87, Joel Vaughan (AUS) 8.73, Ian Gouveia (BRA) 8.40
HEAT 8: Kanoa Igarashi (JPN) 14.80 DEF. Lucca Mesinas (PER) 13.00, Dimitri Poulos (USA) 11.73, Lennix Smith (AUS) 10.13

Lexus US Open of Surfing Women’s Round of 16 Results:
HEAT 1: Sierra Kerr (AUS) 9.50 DEF. Kirra Pinkerton (USA) 9.04
HEAT 2: Alyssa Spencer (USA) 12.46 DEF. Isabella Nichols (AUS) 12.03
HEAT 3: Johanne Defay (FRA) 12.83 DEF. Brisa Hennessy (CRC) 6.00
HEAT 4: Eden Walla (USA) 13.93 DEF. Anat Lelior (ISR) 11.94
HEAT 5: Sophie McCulloch (AUS) 11.33 DEF. Ziggy Aloha Mackenzie (AUS) 6.97
HEAT 6: Bettylou Sakura Johnson (HAW) 9.50 DEF. Vahine Fierro (FRA) 8.76
HEAT 7: Francisca Veselko (POR) 14.50 DEF. Bailey Turner (USA) 4.40
HEAT 8: Isla Huppatz (AUS) 12.84 DEF. Erin Brooks (CAN) 11.36

Lexus US Open of Surfing Men’s Round of 16 Matchups:
HEAT 1: Jake Marshall (USA) vs. Crosby Colapinto (USA)
HEAT 2: Gabriel Klaussner (BRA) vs. Taj Lindblad (USA)
HEAT 3: Lucas Cassity (MEX) vs. Hayden Rodgers (USA)
HEAT 4: Cole Houshmand (USA) vs. Deivid Silva (BRA)
HEAT 5: Griffin Colapinto (USA) vs. Jackson Bunch (HAW)
HEAT 6: Mateus Herdy (BRA) vs. Kade Matson (USA)
HEAT 7: Imaikalani deVault (HAW) vs. Lucca Mesinas (PER)
HEAT 8: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Douglas Silva (BRA)

Lexus US Open of Surfing Women’s Quarterfinal Matchups:
HEAT 1: Sierra Kerr (AUS) vs. Alyssa Spencer (USA)
HEAT 2: Johanne Defay (FRA) vs. Eden Walla (USA)
HEAT 3: Sophie McCulloch (AUS) vs. Bettylou Sakura Johnson (HAW)
HEAT 4: Francisca Veselko (POR) vs. Isla Huppatz (AUS)

(黒本人志)

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