松田詩野&稲葉玲生 Photo: THE SURF NEWS

稲葉玲生、松田詩野の帰国会見。WSGを終えてNAMINORIジャパンが帰国

パリ2024オリンピックに向けた最後の選考大会となる「2024 ISA World Surfing Games」が現地3月3日に終了。

日本代表NAMINORI JAPANは国別11位。今回は、個人・団体ともにメダル無しの悔しい結果となったが、すでにパリ五輪出場の暫定資格を持っていた五十嵐カノア、稲葉玲王、松田詩野の3名は、本大会に出場することで、パリ五輪の出場権を正式に獲得。
都筑有夢路、前田マヒナの出場は叶わなかったが、男女各24名となるパリ五輪出場選手のほとんどが出揃った。

本大会終了後、CT選手である五十嵐カノア、コナー・オレアリーは次戦のCT『MEO Rip Curl Pro Portugal』出場のためそのままポルトガル入り。残るNAMINORI JAPANの日本メンバーが3月5日に帰国し、稲葉玲王、松田詩野が、羽田空港到着ロビーに集まった報道陣の質問に答えた。

稲葉玲王 Photo: THE SURF NEWS

パリ五輪の出場が正式に決まった今の気持ちは

嬉しいのひとことです。

喜びを伝えたい人は

家族とか、応援してくれている人たちに感謝です。
やっとこういうチャンスが来たので、ここで満足というよりは、オリンピックでメダルを取れるように頑張ります。

稲葉玲王 Photo: THE SURF NEWS

今大会を振り返って

個人的にはあまり良い成績ではなかったけど、オリンピック前に世界のトップレベルと戦えたので、良いプラスになったと思います。

トップ選手と戦って感じたことは

全然まだ戦えるなと思えました。

日本メンバーについて

今回メンズは新しいメンバーで、カノアもコナーもCT選手で世界のトップだし、色々教えてくれたりとか、良い刺激もあって良かったと思います。

「今まで、色々な選考があってのこの立場なので、そこは “日本” を背負って行きたいと思います」稲葉玲生 Photo: THE SURF NEWS

パリ五輪の舞台、チョープーへの対策は

ここからオリンピックまで、できるだけタヒチの現地へ行ったり、ハワイとかの大きい波で練習をしたり、できるだけそっちに時間を費やそうと思っています。

メダル獲得のためにどいういう気持ちで取り組むか、その意気込みなど

うまく言葉では表せないけど、、、簡単に言うなら、気合です!
オリンピックは絶対金メダルを取るという気持ちで、それとチョープーは凄い波なので、自分の中でも、一生に残るような1本に乗れるように頑張ります。

松田詩野 Photo: THE SURF NEWS

パリ五輪の出場が正式に決まった今の気持ちは

正式にオリンピック出場が決まることができて、凄く嬉しいです。
あと数か月なので、悔いがないように過ごして、オリンピックの舞台では楽しみたいと思います。

条件付き内定は1番に出ていたが、新たな実感は

1年前のISAで決まったときからタヒチでのイメージをずっとしていたので、それがちゃんと実現することができて。あとはその舞台で自分ができる限りのことをやることに、最終的にフォーカスできるので、良かったと思います。

松田詩野 Photo: THE SURF NEWS

今大会を振り返って

今大会はチームでもメダルと、個人でも過去の順位を越えることを目標にしていたんですが、それが達成できなかったことは悔しいです。
でもISAの大会は、負けてしまっても敗者復活戦があって、普段の大会よりもヒート数をこなすことができて、それも良い学びになったので。今回学んだことを、今後の大会にも活かしていきたいと思います。
技術的にはターンのバリエーションだったり、試合運びなども凄く勉強になってので、もっと足りない課題なども伸ばしていきたいと思います。

パリ五輪の舞台、チョープーへの対策は

あと数か月、タヒチは波の特別の場所なので、合宿をしっかり行って、その環境に慣れて、波にも慣れて、チューブスキルもどんどん上げて行きたいなと思います。

「地元の方から “おめでとう” と言ってもらうことが多くて、次はメダルを取って、地元の方たちを喜ばせたいなと思っています」松田詩野 Photo: THE SURF NEWS

最終的に目指すものは

オリンピックでは金メダルを目指して、特別なタヒチ・チョープーの波を、一瞬一瞬を楽しむという気落ちで挑んでいきたいです。

東京五輪を目指してから4年、苦しかった経験や変化など

代表を取りかけて、失ってしまったのが一番悔しい出来事だったんですけど、それがあっての今だと思います。
4年前は悔しい想いをして、その経験は自分には必要だったから訪れたことだったなと思っていて。それを乗り越えて、また次のパリに向けて立てているのは、周りの方のおかげでもあるので。その気持ちを忘れずに、今後も自分の目標をしっかり決めて。諦めないということを学んだので、しっかりと思ってやっていきたいです。


なお、日本が有するパリ五輪出場枠のうち残り男子1枠にはコナー・オレアリーが事実上の内定。この正式発表は3月中に行われる予定だ。

注目のパリ2024オリンピックのサーフィン競技は現地7月27日より開催予定。
CT選手ですでにタヒチ大会の実績もある五十嵐カノア、コナー・オレアリーは、CTスケジュールの6戦をこなしながらパリ五輪への調整となるハードスケジュール。そして稲葉玲生、松田詩野は、残る期間にどれだけチョープーでの経験を積むことができるかがキーとなる。

パリ2024オリンピック開幕まで、いよいよあと4カ月と少し。チョープーの波とは全く異なる波質で開催された今回のWSGではタヒチ本番の実力は測れないが、東京五輪に続くメダル獲得を狙うNAMINORI JAPANの活躍に期待したい。

あと一歩、惜しくも代表届かずの都筑有夢路も笑顔で帰国「そこまで行けたのは皆のおかげ」Photo: THE SURF NEWS
チームNAMINORI JAPAN Photo: THE SURF NEWS
「こらからまたそれぞれのスタート。休むときはしっかり休んで次のステージへ」大野修聖コーチ Photo: THE SURF NEWS
「残念ながら結果は伴わなかったが良いチームだった」田中樹コーチ Photo: THE SURF NEWS
稲葉玲生の応援団 Photo: THE SURF NEWS
稲葉玲生の父、稲葉康宗プロも駆け付けた Photo: THE SURF NEWS

(THE SURF NEWS編集部)

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