(都筑有夢路) Photo: ISA/Sean Evans

波乗りジャパンが全てラウンドアップ!『2024 ISA World Surfing Games』4日目

カリブ海に位置するアメリカ合衆国の自治領、プエルトリコで開催中の『2024 ISA World Surfing Games』は現地時間2月27日に4日目を迎え、公式2-3ftレンジのエルピコとラストリアルの2ポイントでリパチャージR2が進行。

3日目終了時点で日本を含む22チームがリパチャージも含めて全ての選手が残り、同率首位だったが、4日目は開催国のプエルトリコ、アメリカ、ポルトガル、南アフリカ、イタリア、アルゼンチンなどのトップシードの国々の選手がリパチャージR2で敗退。

まだ敗退者がいない同率首位は日本、オーストラリア、ブラジルなど9チームに絞られてきた。

波乗りジャパンが全てラウンドアップ!

©日本サーフィン連盟

稲葉玲王以外は全てリパチャージ行きになっている日本代表「波乗りジャパン」は五十嵐カノア、コナー・オレアリー、都筑有夢路、松田詩野、前田マヒナがリパチャージR2を戦い、全てラウンドアップした。

波数が少ない中、ラスト10分を切って4位だったカノアはバックハンドでトリッキーな360を披露して挽回。次に乗ったフロントサイドでのエアーリバースは着地に失敗したが、残り1分で形良いレフトにテイクオフ。バーディカルな2ターンとフィニッシュまでメイクして7.50を出し、トップ通過を果たしていた。

(咄嗟の質問に答える笑顔で五十嵐カノア)
Photo: ISA/Pablo Franco

「短いヒート時間でポテンシャルがある波を掴むのは本当に難しい。凄い難しい1日だと思うよ。本当にあなたの隣で解説者になりたいほどさ」

インタビュー慣れしているカノアにMCは気さくに、「ここから短い質問で攻めるよ」とイレギュラーなQ&Aになった。

Q:バッド・バニー(プエルトリコのラッパー)で好きな曲は?
カノア:メルセデス・カノタ

Q:プエルトリコでの好きな食べ物は?
カノア:トリフォンゴ(プエルトリコの伝統的な料理で、バナナに似ているプランテン、さつまいもに似たヤム、でんぷん質の豊富な根菜、カサバを使用。ガーリック、オリーブオイル、ソーセージ、豚肉などと組み合わせた食べ物。

Q:プエルトリコでお気に入りのサーフスポットは?
カノア:それはシークレットなので言えないね。


カノアの彼女はプエルトリコ代表のハヴァナ・エレナ・カブレロ。
カノアもプエルトリコには長期間滞在して多くのことを経験しているようだ。

リパチャージラウンドからグランドファイナルまではメンズが12、ウィメンズが10ラウンドある。
すでにカノアと松田詩野はパリ五輪のチケットを持っている(コナー・オレアリーは内定)が、全力で勝ちにいくだろう。

(五十嵐カノア)
Photo: ISA/Pablo Franco
(五十嵐カノア)
Photo: ISA/Jersson Barboza
(五十嵐カノア)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(ISA会長のフェルナンド・アギーレ氏とカノア )
Photo: ISA/Sean Evans
(コナー・オレアリー)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(松田詩野)
Photo: ISA/Sean Evans

主役になったカナダのサノア・オリン

(カナダのサノア・オリン)
Photo: ISA/Sean Evans

リパチャージR2で都筑有夢路と共にラウンドアップしたカナダのサノア・オリンは2023年パンアメリカンゲームスですでにパリ五輪の出場権を手に入れている。

サノアはエルピコのレフトで素晴らしいカービングを披露。イベントのハイエストとなる9.17を出し、終了間際には8.53を出し、トータル17.70をスコアとこの日の主役になっていた。

「今朝の波は本当に楽しかったでわ。良い波に乗れてリズムも合っていたことが本当に嬉しい。フリーサーフィンのようで楽しかった。先日のマルガラでのストレスが溜まるヒートの後、良いヒートをまとめることができて本当に良かった。個人的にはフロントサイドとバックサイドがほぼ同じだと感じているけど、フロントの方が好きね。グーフィーなので、レフトが良い。今日の波は最高だったわ」

サノアのチームメイト、エリン・ブルックスもリパチャージラウンドに回っており、パリ五輪に出場するために全力で戦っている。

ペイジ・ハレブ(NZ)、チェルシー・ロエット(BAR)、ルシア・インデュライン(ARG)などの五輪候補もラウンドアップ。
2023WSGで出場権を得たサフィ・ヴェット(NZ)もこのラウンドをクリアしている。

(カナダのエリン・ブルックス)
Photo: ISA/Sean Evans
(エリン・ブルックス)
Photo: ISA/Sean Evans
(ケイトリン・シマーズは敗退)
Photo: ISA/Pablo Franco

ジャマイカ代表がCT選手を倒す

(グッドヴァイブスのジャマイカチーム)
Photo: ISA/Pablo Franco

WSLでマイナーな国が活躍することが多いISAイベント。
この日はジャマイカ代表のエリシャマ・ベックフォードがCT選手ですでにパリ五輪の出場権も得ている南アフリカのマシュー・マクギリヴレイを抑えて次に進んでいる。

「すべての人たちが私にとってインスピレーションだよ。最高のレベルで戦っているマシューの戦いぶりもメモっているさ。自分はコンテストで学ぶ立場であり、彼とヒートを戦っているだけで良いエネルギーを感じる。それが最高に嬉しいね。次のラウンドに進むことは私と私の国にとって大きな意味がある。このチームの一員であることが本当に恵まれている。素晴らしい仲間がいるし、美しい国が私たちをサポートしてくれる。ジャマイカチームはただグッドヴァイブスで楽しみ、サーフィンを通じて愛を広めたいんだ。美しいプエルトリコで楽しんで、それをまだ続けられることに感謝しているよ」

(ジャマイカのエリシャマ・ベックフォード)
Photo: ISA/Jersson Barboza

コンテスト5日目の2月28日は朝7時30分(日本時間同日20時30分)スタート。
メンズ、ウィメンズ共にラストリアルでR3。
メンズ、ウィメンズ共にリパチャージR3がエルピコで進行予定。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

Photo: ISA/Pablo Franco

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