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あのナザレにサーフィン禁止令が発令!?

2020年10月下旬に歴史的スウェルが到達して大きな話題になっていたポルトガル・ナザレ。

コロナ禍においても、ビッグウェーブに人生をかけるサーファーとそれを名物の崖の上から観戦する大勢のギャラリーという形は変わらず、何千人もの人が集まっていた。

ご存知の通り、ヨーロッパではフランス、イギリスなどを中心に新型コロナウイルスの感染拡大が再び増加しており、ロックダウンも行われている。
それはポルトガルも然り、6月〜9月にかけて3桁台だった新規感染者数が10月〜11月になって一気に4桁台まで急増しているのだ。

今回のナザレの状況を見てポルトガルの国家衛生委員会はナザレでのサーフィン禁止を発表。
ナザレではWSLのビッグウェーブイベント『Nazare Tow Surfing Challenge』の開催が今シーズンも決定したばかり。
世界に誇れる観光地という側面もあるために苦渋の決断を強いられてしまった。

ニック・ヴォン・ラップの意見

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「今は様子を見守るしかないね。先日はビーチに2万人の人が集まったんじゃないかな。人々は何かしらの行動と賑やかな場を求めているけど、パンデミックのこの時期には我慢するしかないよ。政府は対策を講じる前に根こそぎ禁止する策をとったのさ」
ニック・ヴォン・ラップ

ビッグウェーブツアーの常連でありローカルのニック・ヴォン・ラップは、10月のセッションの時も中心人物として参加していて、このような事態になることを予想していた模様。
「最終的には禁止になると思っていたよ。先日もビーチから人々を追い出そうとしていたけど、それをコントロールするのは難しそうだったからね。だから、政府は禁止という大胆な策を出したんだろう。管理するには大きな資金が必要だけど、自治体がその資金を出すとは思えないよ」 とも話していた。

今回のサーフィン禁止令の期限は明らかにされていないが、歴史的スウェルが3日間も続いたこともあり、ニックに関してはあまり動揺していないそうだ。

「3日連続であの波でサーフィンした今、エネルギーを奪われてしまったよ。それにここには他にもサーフィンする場所が沢山あるし、今年のシーズンスタートは満足している。今後も良いウネリはあるだろうけど、この前のようなのはなかなか来ないだろう。多分、また大きくて完璧なウネリが入った時は、サーフィン出来ないと文句を言うだろうけどね。今のところは、サーフィンと観客が来ないことのバランスが取れていると思う」
ニック・ヴォン・ラップ

ギャレット・マクナマラの意見

ナザレでギネス世界記録を打ち立て、ビッグウェーブの中心地として注目させた第一人者、ギャレット・マクナマラも今回のサーフィン禁止令に対して苦言を呈している。

先日のセッションの時もハワイから約30時間もかけて参加していた。
今回の政府の決定に理解を示しながらも少し極端ではないかと感じているようだ。

「小さな波の日もサーフィン禁止にする理由はないよね。60ft以上の大波でない限り、全く関係ない。小さな日は観客なんていないよ。政府は自分達がしたことの埋め合わせをしようとしている。不合理な決断だよ。何千人もの人が崖の上にいたけど、防ぐことは出来た。今、政府は日常生活ではなく、すでに起きたことに基づいて決断を下しているだけさ」
ギャレット・マクナマラ

(空海)

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