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フリーダムリーシュやGo Fishも受賞。サーフィン業界の最先端を表彰する『SIMA Awards』

3月20日、カリフォルニアのサンタ・アナで『第15回SIMA(Surf Industry Manufacturers Association)Awards』が開催され、2018年にサーフィン業界の発展に貢献した企業や、革新的な商品など全19部門の受賞者が表彰された。

同アワードを主催するのは、カリフォルニアに拠点を置く「SIMA」。サーフボードメーカー・アパレル・ウェットスーツメーカーを始めとする300以上のサーフィン関連企業が参加するサーフィン業界生産者協会であり、トレードショー『Surf Expo』なども開催している。

2003年にはじまり、今回で15回目となる「SIMA Awards」では、Billabongが5部門で受賞したほか、女性向けの新しいスイムウェアブランドSeeaも2部門で受賞し、サーフィン業界の“定番”と“発展”がみられた一夜だった。注目の部門で受賞した企業や商品を紹介する。


パフォーマンス・ショートボード部門:Pyzel「Ghost」

ジョンジョン・フローレンスの長年のシェーパーとして名高いジョン・パイゼルにとって初のSIMA賞。このモデルはジョンジョンが2度目のワールド・タイトルを獲得した2017年に主に乗っていたそうで、マーガレット・リバーやJ-ベイで歴史的なパフォーマンスを残している。パワーのあるチューブ波のためにデザインされたものの、前よりに浮力を持たせ、薄めのレールはビーチブレイクやポイントブレイクでもパフォーマンスが良く、オールラウンダーとしてジョンジョンを筆頭にアベレージサーファーからトッププロの定番となりつつある。

2017年マーガレットリバーでジョンジョンを優勝に導いたのはパイゼルのゴースト Photo:WSL / Matt Dunbar

オルタナティブ・ボード部門:Firewire 「Go Fish」

ロブ・マチャドがシェイプした「Go Fish」が受賞。一見普通のレトロフィッシュに見える「Go Fish」は典型的な小波用フィッシュのアウトラインを持ちながら、ボトムに目を向けるとびっくり!ノーズから3分の1程のところから始まるレールに沿った「淵」がもう一つのボードのアウトラインにも見えることから「Board eat Board」と名付けられている独特なボトム。低めのエントリーロッカーでテイクオフからすぐに加速し、深いスワローテールが高い回転性を可能にしている。レトロフィッシュを新しいパフォーマンスレベルにまで引き上げたボードだ。

アクセサリー商品部門:FCS Freedom Leash

リーシュ、ブーツ、時計やバッグなどが並ぶアクセサリー部門では20年近く大きな変化を見せなかったリーシュを再定義したFreedom Leashが受賞。ポリウレタンコードの外側に強度の高いナイロンを編み上げることで細く、強く、絡まないリーシュの実現に成功。不要なものを削り落としたスリムなアンクルカフとナイロン製のコードが見るからに従来のものと違う、まさに革新的な商品だ。

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話題のリーシュコード「FCS Freedom Leash」をStab Magazineが徹底レビュー
https://www.surfnews.jp/feature/3171/

ウエットスーツ部門:O’Neill HyperFreakシリーズ

「ウエットスーツの父」故ジャック・オニールが1952年に立ち上げたブランドは60年間ウエットスーツ業界の最先端を走り、今年は新素材TechnoButter3Xを使った軽量で柔軟性に優れたHyperFreakシリーズが受賞した。

前回ノミネートさえされなかったウエットスーツの先駆者O’Neillがトップに帰り咲いた。 Photo: Provided

環境配慮商品部門:Billabong Recycler Boardshorts

独占中のパタゴニアから環境配慮商品の王座を奪ったのはビラボンのPETボトルをリサイクルしたRecycler Boardshorts。2007年に業界初PETボトルをリサイクルした繊維で作ったボードショーツを発売したビラボンは、今年の春よりボードショーツ全ラインアップにリサイクルPET生地を使うと発表している。使い捨てプラスチックによる海洋汚染が注目されるなか、各企業がエコ商品の開発に力を注いでいる。

女子スイムウェア部門:Seea

ここ数年、レディースサーファーの中で人気沸騰中の新興水着ブランドSeea。今年初ノミネートながら、大手RoxyやBillabongをさしおき、「女子スイムウェア」と「新ブランド」の2部門で受賞。女性らしく、着心地良く、楽しいサーフスーツをモットーにレトロとモダンを組み合わせたおしゃれなビキニやワンピースを多数そろえていて、リサイクル素材も多用している。

男子アパレル部門:Vissla

サーフ業界で根強い大手企業を抑え3度連続男子アパレル部門を制したのは若手ブランドVissla。アパレルのほかにウエットスーツやアクセサリーを作っているヴィスラは「創作の自由」を訴え、若い世代を中心に人気を集めている。商品やライダーはコンペに限ることなく、自由に、DIYの精神で海を楽しむことで知られている。

メディアのフィーチャー部門:Stab Electric Acid Surfboard Test

この新しい部門ではStab Magazineのデーン・レイノルズが10本の奇抜なオルタナティブなボードをテストライドする『Electric Acid Surfboard Test』が受賞。シングルフィン、ツイン、スラスター、クアッド、ミニボードからミッド・レングスまで様々なデザインをテストし、デーンの毒舌を交えた評価や気まぐれライディングが何とも楽しい。

そのほかにノミネートされていた企画は、Surflineの『Wave of the Winter』やSurfer Magazineの『Shed Sessions』など。

SIMAについて

Surf Industry Manufacturers Association(サーフィン業界生産者協会)は1989年に設立された非営利組織。300以上のサーフィン関連企業が参加し、互いに業界の発展に努めている。環境活動や人道支援にも力を入れていて、過去24年間で800万ドル以上を世界の海や海岸を守る活動に寄付している。
SIMA公式サイト:https://sima.com/
SIMA Awards詳細:https://sima.com/about-sima-awards/

(ケン・ロウズ)

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