Place:Bali  Rider:Mega photo by Ryo Ri

バレルるか否かそこが問題だ。(チューブライディングのこつ:フロントサイド編)

シリーズ「おいらはサーファーの味方」No. 21

アレックス・グレイがバレルをメイクするときに思うこと


サーフィンの究極『バレル』(チューブライディング)はシンプルかつ高難度のテクニック。バレルの不思議なとろこは『偶然にメイク』してしまうことがあっても、意図してメイクをしようとするとハードルがぐっと高くなるところだ。つまり捉えどころのない難しさがこのテクニックにはあり、力技だけでマスターすることはできない。

バレルマスターの一人、アレックス・グレイが思うようにならない繊細なバレルテクニックのコツを披露してくれた。

-成功の鍵は自信を持つこと

バレルに自分自身を捧げよ。子供の頃はそれが先輩ローカルサーファーたちの合言葉だった。ボードが折れても怪我をしても恐れるな。バレルは習うより慣れ。その慣れとはバレルに突っ込むことだ。

「メイクできたかもしれないのに」とグレイ。「チューブの中であきらめてしまうサーファーをよく見るね。人生で最高のバレルをメイクできたかもしれないのに、怖くなって波にダイブしてしまうんだよ。一番難しいパートはバレルに入るまで、あとは楽しんだ方がいい」

-ラインを引く

誰かがチューブライディングについて話していたらラインを『セッティング』とか『ドローイング:描く』という言葉を耳にすると思う。それはバレルの基本中の基本。つまりチューブを抜けるラインをビジュアライズするんだ。だが動き続けるバレルの中でラインを決めるなんて言うほど簡単ではないが。アレックスはあるヒントになる方法を教えてくれた。

「マイケル・ホーのやり方を気にいって真似ている。ジョン・ロースマンもやっている。前腕を『魔法の杖』にするんだ。前腕でチューブの出口を指し示すだけ。でもそれだけでバレルが簡単になる。『魔法の杖』だなんて笑っちゃうけど効果はあるのさ」

 

-両肩を意識する

バイクを習う初心者ライダーが教えられる言葉に「ライダーが見るところにバイクは進む」この言葉はサーフィンにも当てはまる。
行きたい方向へ両肩を向けると腰が続きターンが始まる。つまり両肩はサーファーが立つ波の位置を示す。ストリンガーに対して両肩が直角であればサーファーの身体は波を滑るボードの中心にある。その両肩でチューブを抜けるラインを維持すれば腰もそれに続きメイクの確率が高くなる。

-すべてはタイミング

サーフィンがダンスだとしたら。チューブライディングはパートナーの動きを考えて足を踏まないようにステップすることといえる。

チューブライディングで最も重要なのは波との間合い(タイミングを計る)。パートナー(波)がどこにいるかを考えるだけでなく、次はどこに行くかを考えることが必要だ。

つまりチューブが浅いと判断すれば減速、深ければ加速。その見極めに目前のリップを観察してスピード調節を行う。深いと思ったらパンピングして加速し、浅いと思ったら手やボードをストールして減速。タイミングを計るにはリップに集中するしか方法は他にない。

-イジェクトボタン

チューブはすべてパーフェクトではない。むしろパーフェクトでないほうが多い。人生と同じ。
人生とチューブライディングで重要なのは失敗したときにどうするか。概して、チューブに入ってメイクできないと判断しイジェクトボタンを押すとき、そこにもテクニックがある。

最悪のパターンは波のフェイスに飛び込み巻き上げられてしまうこと。状況を何も考えずに慌てて波に飛び込むのも最悪。意識的に前方の巻き上げられない位置へ飛び込み、同時にボードは後方へ蹴る。クローズアウトのバレルではそれが最善の方法。これは言葉で説明するほど簡単ではない。パイプラインのような波へパドルアウトする前に、まずは小さな波で十分に練習したほうがいい。

-メイクした喜びに浸る

「僕は人生をバレルに捧げてきた」とグレイ。「それは貴重な瞬間なんだ、もし自分の心に静かに向き合えれば、人生の不安やストレスや恐れをサーフィンは忘れさせる。僕はサーフィンのなかでチューブライディングが最も心を無にすることができると思っている。バレルを抜けたときはエクスタシーともいえる気分が満ち溢れる。この感激以上のものをまだ人生で見つけてはいない。バレルは地球上で最もすばらしいフィーリングなんだ」

-まとめ

[自信]

恐れに負けなければ人生で最もすばらしいバレルをメイクするチャンスが増える。

[ラインを引く]

前腕でチューブの出口を示せばメイクする確率が上がる。

[両肩]

両肩を意識してラインのセンターに置けば、腰も同じ動きに追随するからメイクできる確率が上がる。

[タイミング]

リップをよく観察して自分がバレルのどこを走っているか見極め、加速か減速を行う。

[イジェクトボタン]

前足の前方に飛び込み、ボードは後方に蹴り波に巻き上げられないようにする。

[歓喜]

バレルをメイクした瞬間は正にエクスタシー、世界で最もすばらしい瞬間。

李リョウ

Reference:How to get barreled
Alex Gray breaks down everything you need to know about tuberiding

https://www.surfline.com/surf-news/how-to-get-barreled/37997?utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_campaign=topical-how-to-get-barreled%2F37997&fbclid=IwAR2zYAH4zlA0xTpy0fARBCW1lFRXvJL5Rv6uhKZAyhP7Efmv_hSQ6HQMx0g#toc-links-2

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