Photo: 2020 - Nick Rapley

最新サーフアドベンチャー映画。トレン・マーティンがニュージーランドでバイク旅「LOST TRACK」

2019年、コロナで国境が閉ざされる前、バイロン出身のフリーサーファー、トレン・マーティンが幼馴染であるフィルマーのイシュカ・フォークウェルと一緒に真冬のニュージーランドへ。2人だけのパーフェクトな波を求めてバイクを発車させた2人が見つけたのは無人の波だけでなく、息をのむような景色、厳しい冬の天候、そして一生残る思い出。近頃インスタでよくドロップするハイパフォーマンスのクリップとは対照的にその冒険はゆったりとした1時間の映画にまとめられた。

景色やアドベンチャーが主役の映画では、サーフシーンはストーリーの一部に組み込まれている。ツインフィンを巧みに乗りこなすトレンはエアリバースを1つも仕掛けようとしないが、レイトからのチューブ、ソウルアーチやスタイリッシュなカービングが目を喜ばせる。全てオリジナルのサントラは絶妙に映像と合い、古き良き時代を思わせる作品となっている。

旅についてトレンが語った。

できるだけ自由に動きたかったので、移動はバイクにした。サーフボード2本、着替え数着、バイク用品、キャンプ用品、そしてカメラ用品を積んだら後は食料と水を1週間分。序盤は北島で温泉や間欠泉、湖や美しいビーチを回りながらバイクライフになじんだ。しかし、北島は比較的人が多く、迷子になりづらいので、僕たちはより濃いアドベンチャーを求めて南島へ渡った。」

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南島では、美しくも厳しいニュージーランドの大自然を体験した。「四季を1日で」と言われるほど変わりやすい天気の一方、何日もやまない暴風雨にも見舞われる。テント生活の2人はサバイバル状態。しかし太陽がのぞいた瞬間に海に目をやるとその苦難は全て過去のものに。

「バイクで旅すると自然を素肌で感じられる。大自然をかけぬくとその瞬間その瞬間を生きている実感がある。ある意味波に乗ることと似ていると思う。」

これは時間を作って、足を上げてワインを片手にゆっくり見たい作品だ。

ケン ロウズ

参考:Needessentials公式サイト

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