Photo: kei4cap

いち早く観光再開したインド洋の真珠「モルディブ」に潜入。コロナ対策やPCR検査の現状は?

世界的な新型コロナウィルスの感染拡大により多くの国が現在も渡航制限を課している昨今。しかし一部の観光で成り立つ国においては規制が徐々に緩和されているところもある。

そんな中、サーフディスティネーションとしても名高いモルディブは、他国に先立ち7月下旬から独自の規制条件を掲げ観光客を受け入れを開始。そのニュースを聞きつけたcitywaveシニアアドバイザーの石内“CAP”圭一がモルディブサーフトリップを敢行。

今後海外サーフトリップのニューノーマルな形になるであろうコロナ対策や渡航準備などを中心にご紹介頂いた。


モルディブのサーフトリップは大きく分けて3種類

トップシーズンの7~9月を過ぎ、10月に入るとウネリはややサイズダウンするもののまだ十分に楽しめる日が続く。Photo: @surfingthulusdhoo

モルディブのサーフトリップは大きく3種類のステイが存在します。1つ目がリゾートホテルに宿泊して宿泊者専用のポイントで混雑とは無縁のサーフィンをする…もちろんリゾートホテルはかなり高額です。
2つ目は通称ローカルアイランドと呼ばれる地元の方が住んでいる離島の安い宿に泊まってそこからボードアクセス出来るポイントでサーフです。

そして3つ目がボートをチャーターして、まるで海に浮かぶホテルかのような使い方をするサーフサファリスタイル。今回はこの格安プランを発見しました。

INDULGE MALDIVES HOLIDAYが提供するプランは1泊3食込、2日間撮影、ポイントまでの送迎など全て込みで5泊750USD(1泊約16,000円)。通常ですと同様のプランは1泊200~250USDなのでコロナの影響でかなり価格が安くなっています。

今回のボート乗客数は12人。ロシア、ブラジル、スペインからの旅行客がいました。 Photo: kei4cap

高額なPCR検査と英文陰性証明書

PCR陰性証明書 Photo: kei4cap

世界的にも名高い観光立国であるモルディブは、旅行目的の渡航規制をいち早く解除しました。その理由は1島1リゾートが原則の立地的な特殊性が挙げられます。入国後の隔離検疫がコントロールし易いというのが最大の理由となりますが、それを裏付けるかのように首都があるマレ島の入島には厳しい制限が未だ施行されていて、入島後の14日間隔離は絶対条件になっています。海外からの旅行者は以下2つを提出すれば、入国後の隔離が免除されます。

①入国72時間前のPCR検査並び陰性証明書の獲得
②入国24時間前のオンライン自己診断書の提出

こちらの①が結構ネックで都内クリニックでの受診相場は30,000円~40,000円とかなり高額。折角安いプランを見つけたのに痛いです。しかし探すと、自宅に検査キットが郵送→zoomでクリニックの看護師さんとお話しながら検査→クール宅急便でクリニックへ郵送→24時間後にはメールにて証明書を発行が可能な場所を見つけました。費用は20,000円とまだ高いですがクリニック受診よりも格段に安く、しかも都内在住以外の方も手軽に検査が出来るのでこれは使えます。

②はモルディブ政府が義務付けているWEB自己診断となっていて、顔写真や陰性証明書を添付して簡単な問診票を併せて記入します。入国審査の際に審査官はこの内容に差異が無いかを細かくチェック。1島1リゾートを厳格化し検疫強化を行っているので、宿泊証明書の提示も必要になっていました。

経由地のコロナ隔離方針にも注意が必要

今回はドーハ経由でモルディブに向かう Photo: kei4cap

さあ全て整いました。モルディブへのフライトは経由便が主ですが、乗継経由地でも国によって隔離が求められることがあります。そのため、今回は乗継場所(ドーハ)での隔離が必要ないカタール航空を選択。現在トリップで利用出来るのは現実的にカタール航空一択となります。

もちろんボードチャージは無料(ロングボードも可能)で、機内食や座席指定も無料。最新の機内エンターテイメントでカタールまでの11時間フライトも快適です。ただニュースでも再三報道している通り成田空港は閑散としていて売店などは全て休業中。フライトもカタール航空を除きほぼ全て欠航中です。

Photo: kei4cap

機内のコロナ対策最新状況

カタール航空は現在【世界で最もコロナ対策が進んでいる航空会社】として評価されています。搭乗の前には写真の「フェイスガード」を全員に配布。これにマスクのダブル装着が機内で義務になります。

全員に配布されるフェイスガード Photo: kei4cap

無料で配布されるProtective kitにはマスク、手袋、アルコール消毒液入り。いつも退屈な(失礼!)安全ビデオにもコロナ対策が言及されていて安心して搭乗が可能です。客室乗務員の方々もゴーグル、手袋、専用防護服着用でサービスと徹底具合が伺えます。

マスクと手袋、アルコール消毒液が入っている Photo: kei4cap
Photo: kei4cap

ちなみに「外国人はマスクをあまりしない」という報道をたまに見かけますが、少なくとも空港や機内ではそんなことはありませんでした。写真はモルディブ空港内のバスの中ですが、カタール航空で配布されたものを皆さんしっかりと利用しています。これは飛行機内、空港限らず思ったことですがかなり意識高く皆さん行動されているんだなと感じました。

Photo: kei4cap

ファンウェーブを数名で独占

今回のボードには総勢12名がステイ。ロシア人(何とcitywave moskvaの常連さん!)、ブラジル人、スペイン人と多国籍。特にイタロのInstagramの影響が大きいようで、ブラジル人はエリア内に停泊していた他のボートホテルにも多く滞在していました。

ロシア人グループと一緒に「ニンジャ」へ行く途中 Photo: kei4cap

しかし通常のシーズンに比べると圧倒的に空いていて、モルディブが誇る「チキン」「コークス」など超がつくほどメジャーポイントでも、時間帯によっては誰も居ないブレイクが続くなど奇跡的な事が起こっていました。
またそれぞれのグループは時間帯によって少し遠くの「サルタン」「ジェイル」まで足を伸ばしていたので、同じ船に乗っているメンバーでさえも鉢合わせは稀でした。

クリーンなファンウェーブを数名で独占。10月は日本の一般サーファーにとって程よく楽しみやすい季節でした。Photo: @surfingthulusdhoo
ある日のランチ Photo: kei4cap

帰国時は検査結果証明書が発行されるまで、成田で4時間待機

Photo: kei4cap

実は往路に関しては現地サイトや外務省のサイトなどで予習したおかげで特に問題なくスムースに進みました。

ただ復路成田到着後の事は想定外でした。PCR検査を行うとは聞いてましたが、カタールから到着したが17:00。そこから問診、PCR検査、帰国後14日間の行動予定を聞くブースを幾つも経て、PCR検査結果が出たのが21:00過ぎ。実に4時間の待機が必要になります。
しかも公共交通機関は利用不可なので自家用車での移動がマストとなります。日本帰国時の検疫体制が強化されないと海外渡航はまだまだ先だな…というのが正直な意見です。来年夏のオリンピック前までにはより改善されると思いますが….。


今回はマレ空港から高速船で30分ほど北上したThulusdhoo島付近にステイ Photo: kei4cap

コロナワクチンが世に出回ったとしても、今回ここに挙げている「段取り」は恐らく当面必要な事になると思われます。以前のような気軽な旅は難しいまでも徐々にnew standardで世界との行き来が可能になることでしょう。

外務省はまだ海外渡航自粛を呼び掛けています。しかしながら海外での対策は想像以上に発達している所もあり、「海外=すべて危険」という考えは早計だと感じました。現在一部ヨーロッパ諸国も含めて規制緩和している国が多々あります。そろそろ「コロナ禍でのサーフトリップはどうあるべきか?」を考え始めてもよいのかもしれません。

執筆:citywaveシニアアドバイザー 石内“CAP”圭一

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