シングル・ツイン・トライは、こうイメージすればよく解る(第一章)

分かっているようで分かっていないフィンとフィンセットアップを徹底的に考えてみよう


第一章:シングルフィンはフィンセットアップの基本

シングルフィンの歴史は長く、サーファーが木製のサーフボードに乗っていた1930年代にすでに発明されていました。シンプルでしかも十分に機能したシングルフィンはサーフボードには無くてはならないツールとなっていきます。そして時間を経て進化し、あらゆる波のコンディションに対応するようになり、トライフィンが登場するまでは最も普及したフィンセットアップでした。

そのシングルフィンの働きを理解するには、凧の中心に付いた長い尻尾をイメージすると良いでしょう。その尻尾はスタビライザーとして働きます。不規則な風のなかで、尻尾が凧の動きを安定させているように、シングルフィンもサーフボードの横滑りを制御するスタビライザーの役目を果たしています。凧の尻尾は、長くなればなるほど凧の動きを安定させます。つまりシングルフィンもフィンが大きくなればサーフボードをより安定させることができるといえます。しかし尻尾が長くなれば重くなり凧にとって抵抗となってしまうように、シングルフィンも大きすぎると他の弊害を起こすこともあります。

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シンプルイズベスト、これ一本あればあらゆる波に対応できる

シングルフィンの特徴は、つまりフィンが一枚だけですから、水の抵抗が少ない「抜け」の良さが特徴です。ツインフィンやトライフィンなどの複数のフィンセットアップよりも一枚のフィンの方が、ある一定の条件つまり真っ直ぐ滑走するだけならば「速い」といえるでしょう。

さらにシングルフィンは体重の軽いライダーでもサーフボードを傾けやすいという特徴があります。その理由はサーフボードを傾けたときにサイドフィンからの負荷が掛からないためです。しかしシングルフィンは、フィン一枚でサーフボードを制御しなければならないために、その安定を図るためにフィンを大きく長くするか、もしくはサーフボード本体のテールエリアを狭くかつ長くして制御を補う必要があります。これはフィンが波のフェイスからスピンアウトすることの抑制にもなります。

シングルフィンとはつまり一枚のフィン、水流の抵抗が少ないから「抜け」が良く、サーフボードも 傾けやすいがフィンが抜けやすいというデメリットもある。そのためにボードのテール幅を狭くして調整しなければならない

70年代にハワイのビッグウェーブをサーフするために作られたサーフボードを観察すると分かりますが、シングルフィンの欠点を補うためにサーフボード本体は長く大きく、かつテールエリアは幅が狭くなり中心には大きなフィンが装着されています。シングルフィンのサーフボードはターンが大きくなり扱いにくいとサーファーが感じるのは、シングルフィンの特性だけでなくサーフボードの形状も影響しています。フィンセットアップと言うにはあまりにもシンプルなシングルフィンですが、フィンだけでなくサーフボードの形状も総合してチェックするとその性能や性格を推し量ることができるでしょう。

https://hotbuttered.com/ 世界的な流行となったシングルフィン。かつてのデザインの復刻版が登場するようになった。 70年代にテリー・フィッツジェラルドがデザインしたサンセットガン

第2章ではツインフィンを取り上げますお楽しみに!

(李リョウ)

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