フィニステア創業者のトム・ケイ

ウエットスーツをゴミとして処分しない未来は来るのか?

Cover Photo:フィニステア創業者のトム・ケイ

ゴムが固くなったり、修復不能になったウエットスーツの行く末は、家の片隅に積み重ねられたり、ゴミとして処理されるのが一般的。

この流れは世界共通で、イギリスを例に挙げると年間でおよそ380トンものウエットスーツが廃棄物として処分されていると言います。

そんな現状を変える事ができないかと思い立ち上がった人物がいます。それがイギリスを拠点とするサーフカンパニー「Finisterre(フィニステア)」創業者のトム・ケイ。

トムによると、現時点においてウエットスーツ処分の選択肢は3つ。

1. 自宅に放置

2. ゴミとして処分

3. 企業に送ってハンドプレーンのストラップやヨガマットなどへとダウンサイクル

サステイナビリティが訴えられているサーフ業界においても現在ではリサイクル可能なウエットスーツは存在しないばかりか、リサイクルに向けた取り組みも行われていません。

そんなジレンマを抱えたトムが足を伸ばしたのはエクセター大学で、解決策を探るためのパートナーとしてジェニー・バンクスをフィニステア初となるフルタイムのウエットスーツリサイクラーとして登用。

ジェニー・バンクス

ジェニーの仕事はエクセター大学の専門家と研究を進めることで、その過程において着手すべき2つのポイントが判明。

一つ目はリサイクル可能なウエットスーツの開発。機能的なウエットスーツであることを前提とした上で、最適な素材や構造を選定し、ウエットスーツが寿命を迎えた時に原材料へと戻し、新たなウエットスーツ作りに使用できるレベルという意味です。

もう一つは、リサイクルプロセスの決定。この2点を突き詰めることこそが、プロジェクト成功の鍵になると言います。

ただ、これまでに誰も手を付けていない領域とあり、簡単に実現に至らないのが現状。では、もしも実現に至った場合、フィニステアが思い描くその先の展望は?

「理想的な結果としては、我々がリサイクル方法を判明したら、ウエットスーツ業界全体に情報をシェアしたいと考えている」とトムは口にしています。

トムとしてはサステイナビリティを盾に行っているプロジェクトではなく、サーファーがスマートな選択肢を選ぶことを願っていて、ウエットスーツ業界全体が変わるための道標になろうとしているのです。

このプロジェクトが成功し、イギリスだけで年間380トンあるウエットスーツゴミがなくなる未来を想像して見たら、ゾクッとするほど壮大なプロジェクトではないでしょうか。

World Surf Movies

公式サイト:Finisterre
参照記事:This UK Surf Company Is Searching for a Way to Make New Wetsuits from Old Ones
All Photos:Finisterre

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