(5日目を終えて同率首位のブラジルチーム) Photo: ISA/Pablo Franco

五十嵐カノアが…。R3に突入した『2024 ISA World Surfing Games』5日目

現地時間2月28日、大会5日目を迎えた『2024 ISA World Surfing Games』はメインラウンド、リパチャージラウンド共にR3に突入。
舞台のプエルトリコ、ラストリアル&エルピコは前日と同じ公式2-3ftレンジのFun Waveながら20分ヒートにはシビアな波数の少なさで、強豪が次々と敗退。

タヒナ・ヒンクル(BRA)、キャロライン・マークス(USA)、メンズではモーガン・シビリック(AUS)、カイ・オドリオゾラ(ESP)のハイスコアを出して注目され、ジョン・ジョン・フローレンス(USA)、プエルトリコのブライアン・トース(PUR)がフィリッペ・トレド(BRA)を含めたスーパーヒートを突破。
2021WSGの金メダリスト、ジョアン・ドゥルー(FRA)がグーフィーフッター同士のバトルに勝利した。

リパチャージラウンドも含めて全ての選手が残っているのはペルー、フランス、ブラジル、オーストラリア、スペイン、ドイツの6チームのみ。

日本は金メダルに最も近いと言われていたカノアがリパチャージラウンドの最初に敗者となり、国別でも7位に転落している。
また、エリン・ブルックス(CAN)、ペイジ・ハレブ(NZ)、クトゥ・アグース(IDN)、サンティアゴ・ムニーツ(ARG)などパリ五輪出場候補もこの日イベントからを消した。

CT選手揃いのブラジルチームでタヒナ・ヒンクルが活躍

(タヒナ・ヒンクル)
Photo: ISA/ Naslo Bustamante

多くのCT選手が揃った今イベント。
中でもブラジル、オーストラリア、アメリカはCT選手が大半になっている。

ブラジルチームは特にメンズがガブリエル、フィリッペ 、ヤゴと最強。
ウィメンズもタティアナ、ルアーナとCT選手が揃っているが、唯一CT入りしていない20歳のタヒナ・ヒンクルも国内チャンピオンの威厳を保ち、R3では最高となるトータル14.34で圧勝した。

「6.67でヒートを始めることができたのが良かったわ。ブラジルチームと一緒にプエルトリコにいることがとても幸せ。次のラウンドに進むことができて本当に嬉しい。全力を尽くすわ。こんな大きなチームと一緒にいることは私にとって非常に重要。世界で最高のサーファーである彼らと一緒にいることは最高よ。あのヒートには満足しているわ。ただサーフィンをしたい。全力で戦うわ。優勝に向かってチームブラジル!」

(ガブリエル・メディナ)
Photo: ISA/Pablo Franco
(ヤゴ・ドラ)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(タティアナ・ウェストン・ウェブ)
Photo: ISA/Pablo Franco
(ルアーナ・シルヴァ)
Photo: ISA/Pablo Franco
(フィリッペ・トレド)
Photo: ISA/Pablo Franco

五十嵐カノアが…。

(松田詩野)
Photo: ISA/Sean Evans

日本代表「波乗りジャパン」は唯一メインラウンドに残っていた稲葉玲王がマルコ・ミグノー(FRA)、コディー・ヤング(CAN)に抑えられ、CT選手のフレデリコ・モライス(PRT)と共にリパチャージ行きになった。

リパチャージラウンドR3ではコナー・オレアリー、都筑有夢路、松田詩野がトップ通過、前田マヒナが2位通過を果たした一方、五十嵐カノアがドイツ、チリ、イタリア代表に抑えられてまさかの4位敗退となった。

JJFとブライアン・トースがフィリッペを倒す

(バックハンドのエアーリバースをメイクしたJJF)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

WSGでは開催国の選手がCT選手を凌ぐ活躍をすることが少なくない。

今年は38歳のベテラン、ブライアン・トースが活躍しており、R3では最初に6.17を出してフィリッペ ・トレド(BRA)と東京五輪出場のマニュエル・セルマン(CHI)を抑えていた。このヒートはバックハンドのエアーリバースをメイクしたジョン・ジョン・フローレンス(USA)が7.17を出してトップ通過を果たし、ブライアンがトータルではジョン・ジョンに迫るスコアで2位となり、R4進出を決めた。

「地元の応援を見るのは本当に素晴らしいことだよ。世界中を旅していると、地元のサーファーをみんなが応援している場面に出会うことがある。同じイベントで目の当たりにすると凄い楽しいんだ。サーファーをプッシュするエネルギーを見るのは、サーフィンにとってエキサイティングなことさ。でも、その地元のサーファーと戦うのは難しい。‘何が起こった?彼は10ポイントでも出したのか?’ってなるからね。トシー(ブライアン・トース)と一緒にサーフィンするのは好きだよ。彼はレジェンドさ。同じヒートでサーフィンすることができて楽しかった」

(ブライアン・トースとJJF)
Photo: ISA/Pablo Franco
(ブライアン・トース)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(自国で大金星のトシー)
Photo: ISA/Pablo Franco
(報道陣やファンに囲まれるブライアン・トース)
Photo: ISA/Pablo Franco
(パリ五輪出場も現実的になってきた)
Photo: ISA/Pablo Franco

その他、メインラウンドを勝ち進んでいる主な選手はガブリエル・メディナ(BRA)、バロン・マミヤ(USA)、カウリ・ヴァースト(FRA)、ジャック・ロビンソン(AUS)、イーサン・ユーイング(AUS)、井田理央(IDN)、ヤゴ・ドラ(BRA)など。
ウィメンズではモリー・ピックラム(AUS)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、テレッサ・ボンバロ(PRT)、ブリッサ・ヘネシー(CRI)、ジョアン・ディファイ(FRA)など。
東京五輪の金メダリスト、カリッサ・ムーア(USA)はリパチャージ行きを強いられている。

(和井田理央)
Photo: ISA/Pablo Jimenez
(イーサン・ユーイング)
Photo: ISA/Pablo Jimenez

コンテスト6日目の2月29日は朝7時30分(日本時間同日20時30分)スタート。
ラストリアル、エルピコの2ポイントを使い、メンズ、ウィメンズ共にメインラウンドR4。
メンズ、ウィメンズ共にリパチャージR4、R5が進行予定。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

Photo: ISA/Pablo Franco

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