(Congratulations!) PHOTO: © WSL/Keoki Saguibo

2023年ロングボード・ワールドチャンピオンが決定!『Original Sprout Malibu Longboard Championships』

CTのプレーオフのようなシステムがLTでも採用された2023年。
舞台はロングボードの聖地、カリフォルニアのマリブ。
濃霧で出鼻をくじかれたものの、現地時間10月9日に『Original Sprout Malibu Longboard Championships』が無事終了した。

公式2-3ftレンジのスモールながらパーフェクトなライト、まさにマリブらしい波でワールドタイトルが確定した。

タイトルを争ったトップ8

LTは5名のCTよりも枠が広く、トップ8でタイトルを争うフォーマット。
ランキング上位が有利なシードは同じで、出場した選手は以下。
CT同様、最後のタイトルマッチは2ヒート先行で勝利となる。

カニエラ・スチュワート(HAW)
カイ・サラス(HAW)
テイラー・ジェンセン(USA)
デクラン・ワイトン(AUS)
ベン・スキナー(GBR)
エドゥアルド・デルペーロ(FRA) 
ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
トニー・シルヴァニ(USA)

ウィメンズ
ケリス・カレオパア(HAW)
ソレイユ・エリコ(USA)
ソフィア・コーヘーン(HAW)
ホノルア・ブロムフィルド(HAW)
アリス・レモーン(FRA)
クロエ・カルモン(BRA)
レイチェル・ティリー(USA)
メイソン・シューマー(USA)

ソレイユ・エリコが地元で3x達成

(ソレイユ・エリコ)
PHOTO: © WSL/Keoki Saguibo

ウィメンズは1位と2位のシード、ケリス・カレオパア(HAW)、ソレイユ・エリコ(USA)がタイトルマッチを争い、ソレイユが2ヒート連続で勝利して3度目のワールドタイトルを獲得した。

「信じられないわ。ここは私のホームで、ソウルもある。みんなのサポートに感謝しているわ。特に私の家族は最高なのよ。本当に長い一日、長い週末だった。霧がみんなを混乱させたのは予測不能だったけど、精神的に強くあり続け、目標を達成するために信念を持ち続けた。本当に嬉しいわ」

(ケリス・カレオパア)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

2018年に台湾で最初のワールドタイトルを獲得したソレイユ。
2度目のタイトルは昨年で、会場も同じマリブだった。
マリブの波は比較的素直でLTに参加している選手ならすぐに順応可能だが、少なからずローカルナレッジが活かされ、地元の応援も彼女の支えになったことは確かだろう。

「多くの努力が必要だった。本当に努力したわ。タイトル獲得にはそれが必要なのよ。時には努力しても、それが報われないこともあるけど、今回は実現したわ。母と父に感謝したい。そして、CJ ネルソンに感謝したい。彼が私をサポートして一緒に旅をしてくれたことに本当に感謝しているわ」

(3x達成のソレイユ)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

カイ・サラスが42歳にして念願のワールドタイトルを獲得

(カイ・サラス) PHOTO: © WSL/Keoki Saguibo

メンズサイドもは1位と2位のシード、カニエラ・スチュワート(HAW)、カイ・サラス(HAW)がタイトルマッチを争い、2-1でカイが勝利して初のワールドタイトルを獲得。
20年近い長いキャリアを持つカイは自ら削るサーフボードで毎年のようにタイトル争いをしてきたが、42歳にして念願のトロフィーを手に入れたのだ。

「長かったね。遂に手に入れたよ。20年以上もトライしてきたんだ。ハワイのワールドチャンピオンのリストに名前を加えることは夢の実現でもある。とても誇りに思っているよ。いつも大会の時に協力してくれ、支えてくれた妻と子供たちに感謝したい。今年は多くの大会に一緒に来てくれたんだ。ありがとう」

(カニエラ・スチュワート)
PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

2-1の内容は最初のヒートがカニエラ。カイは9.57をスコアしたものの、バックアップスコアが足りなかった。2ヒート目はカイが取り、最後のヒートはスロースタート、後半に8ポイントの攻防でバックアップが上回ったカイが勝利した。

シェイパーでもあるカイは対戦相手のカニエラもサポートしており、彼らは師弟関係にある。
勝利後のビーチ凱旋でもカニエラは師匠のタイトル獲得を心から喜び、片方の肩を担いでいた。

「隣にいるのは故郷のパートナーさ。この男は誰よりも僕をインスパイアしてくれるんだ。彼が史上最高のロングボーダーになると信じているよ。そして、彼を支えていくつもりさ。彼に勝ったのは、夢見た以上のことなんだ」

ハワイアンがメンズのLTタイトルを獲得するのは、2010年のデュエン・デソト以来、10年以上ぶりになる。

(カニエラに担がれるカイ)
PHOTO: © WSL/Keoki Saguibo

2023年 ロングボードツアー最終ランキングトップ5
1位 カイ・サラス(HAW)
2位 カニエラ・スチュワート(HAW)
3位 ベン・スキナー(GBR)
4位 テイラー・ジェンセン(USA)
5位 トニー・シルヴァニ(USA)
…9位 井上鷹(JPN)

ウィメンズ
1位 ソレイユ・エリコ(USA)
2位 ケリス・カレオパア(HAW)
3位 ソフィア・コーヘーン(HAW)
4位 ホノルア・ブロムフィルド(HAW)
5位 メイソン・シューマー(USA)
…12位 田岡なつみ(JPN)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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