(QSで優勝した松岡亜音とモーガン・シビリック)PHOTO: © WSL/Tim Hain

QS5,000『Krui Pro』で松岡亜音が優勝!プロジュニアで中塩佳那が優勝!

2024年CS出場に関係する2023/2024年のアジアリージョナルとオーストラリア/オセアニアリージョナルのQSキックオフイベント、QS5,000『Krui Pro』が6月12日〜18日にインドネシアのスマトラ島南部のクルイで開催された。

現地時間6月18日のファイナルデイ、会場のウジュン・ボカー・ポイントは公式4-6ftレンジ。オンショアの影響が強まる傾向となり、難しいコンディションに変化する中、日本の松岡亜音が優勝。同時開催のプロジュニア『Krui Pro Junior』では3名の日本人がファイナルに残り、中塩佳那が優勝を決めた。
メンズでは大音凛太の3位、プロジュニアでは矢作紋乃丞の4位が最高位になった。

松岡亜音がQS初優勝

(松岡亜音)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno

先に行われたプロジュニアでもファイナルに残り、逆転されて2位になった松岡亜音は休む暇もなく、スペイン・バスク地方のジャネット・ゴンザレス・エッチャバッリとマンオンマンのファイナルを戦い、7.83を含むトータル13.40で優勝。
精神的にも肉体的にも追い込まれた状態で得たハイグレードでの勝利は彼女の強さを証明するものである。

「QS5,000は、私にとってとても大きなイベントであり、次のチャレンジャー・シリーズに進むためにとても重要なイベントです。優勝できて本当に嬉しく、興奮しています。精神的には”波に乗れないし、緊張している”という感じでした。大きなプレッシャーを感じ、疲れもありましたが、気持ちを切り替えて、良い波を探し続けました。最初の20分間、波に乗れなかったので、もしかしたら負けるかもしれないと思っていました。セットが入り、良いターンを3回して必要なスコアが出せたのはラッキーでした」

(松岡亜音)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno
(松岡亜音)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno

すでに2023年のCSに出場している松岡亜音は終了した2イベント共に33位。
7月には南アフリカ、カリフォルニアと連戦が控えているが、今回の優勝が自信に結びつくことは間違いないだろう。

中塩佳那がプロジュニアで優勝

(中塩佳那)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

プロジュニア『Krui Pro Junior』のウィメンズでは中塩佳那がラスト数分で松岡亜音を逆転。ファイナルのハイエストになる7.50と5.40を出してトータルでは僅か0.33ポイント差。両者共に強風のためにスコアが聞こえず、ビーチに戻ってから結果を知ったそうだ。

「ワールドジュニアで優勝を目指す私にとって、とても重要な大会だったので、このクルイで優勝できて本当に嬉しいです。亜音に勝つのはとても難しいことでした。彼女はとても良いサーファーなので、今はとても興奮しています」

(中塩佳那)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno
(中塩佳那)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

今回クルイで優勝した松岡亜音、中塩佳那はまだ10代で以前から切磋琢磨する仲。
日本のウィメンズサーフィンでトップの二人が世界の更に大きな舞台で良いニュースを届けてくれる日も近いだろう。

メンズはモーガン・シビリックとブロンソン・メイディ

(モーガン・シビリック)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno

QS5,000『Krui Pro』のメンズサイドはオージー勢、プロジュニアではインドネシア勢が強く、『Krui Pro』はCT返り咲きを目指すモーガン・シビリック、プロジュニアはブロンソン・メイディが優勝を決めた。

モーガンはカイアス・キングとの35分間のファイナルで8.00と6.83をスコア。5ポイント止まりだったカイアスを完璧に抑えてQSでは『Mandurah Pro』以来の優勝。
2022年のミッドシーズンカットでCS落ちしてから初の優勝に興奮してインタビューに答えていた。

「本当に難しかったよ。最初のセットの波は小さかったし、バンピーで乗る価値はないと思った。でも、それはセットの後に分かったことさ。自分のベストウェーブはカイアスが譲ってくれたんだ。最初はバンピーだったけど、最高のポケットが現れ、ショルダーも張ってきて完璧なアクションができたんだ。スコアは6か7くらいかなと考えていた。8と聞いた時は本当に嬉しかったね。今回の旅は最高だった。期待せずにここに来たからかもしれないけど、だからこそいい結果が出せたんじゃないかな。ただ楽しんで、仲間と過ごして、本当にいい波に乗りたかった。だから勝てて最高の気分だよ」

メンズQSで日本勢の最高位は、セミファイナルまで進んだ大音凛太の3位。
セミファイナルでモーガンに敗れはしたものの、3,042ptを獲得してアジアランキング1位を獲得した。

なお、プロジュニアを制したブロンソンはスンバワ島レイキーピークをホームとする選手で、すでにビッグスポンサーも付いている。
コンテストにフォーカスして間もないが、早くも結果を出すことに成功した。

ジュニアでは日本から唯一ファイナルまで進んだ矢作紋乃丞が惜しくも4位でフィニッシュ。

(ブロンソン・メイディ)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno
(ブロンソン・メイディ)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

QS5,000『Krui Pro』結果
1位 モーガン・シビリック(AUS)
2位 カイアス・キング(AUS)
3位 アリスター・レジナート(AUS)、大音凛太(JPN)
5位 田中大貴(JPN)、アクセル・クロッタ(AUS)、伊東李安琉(JPN)、マイク・クレイトン・ブラウン(AUS)

(QSメンズファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

ウィメンズ
1位 松岡亜音(JPN)
2位 ジャネット・ゴンザレス・エッチャバッリ
3位 ジアータ・レガーティ(ITA)、アネット・ゴンザレス・エッチャバリ
5位 都築虹帆(JPN)、サフィ・ヴェット(NZL)、キラ・ピーンカートン(AUS)、フィリッパ・アンダーソン(AUS)

(QSウィメンズファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

『Krui Pro Junior』結果
1位 ブロンソン・メイディ(IDN)
2位 ウェステン・ハースト(IDN)
3位 マデ・アリヤーナ(IDN)
4位 矢作紋乃丞(JPN)

(プロジュニアメンズファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

ウィメンズ
1位 中塩佳那(JPN)
2位 松岡亜音(JPN)
3位 川瀬心那(JPN)
4位 ジャスミン・スチューダー(IDN)

(プロジュニアウィメンズファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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