(笑顔でインタビューに答えるケリー)PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

CT第5戦『Margaret River Pro』メンズ開幕!五十嵐カノアが…

メンズは22位まで、ウィメンズは10位までが後半戦に進み、残りの選手はCS落ちになるミッドシーズンカット前の最後のイベントとなるCT第5戦『Margaret River Pro』は2日続けて進行。
現地時間4月21日、メンズが開幕して公式3-5ftレンジのメインブレイクでOpening Roundの12ヒートが終了した。

QS時代を合わせる3度もマーガレットリバー戦を制しているジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が9ポイントを出し、トータルでも17.93と2位以下をコンビネーションに追い込む圧勝。
その他、ケリー・スレーター(USA)がカレントリーダーのジョアオ・チアンカ(BRA)を倒して1位通過。
コナー・オレアリー(AUS)も7ポイントを2本まとめて幸先良いスタートを切り、ミッドシーズンカットをクリアして後半戦進出を確定させた一方、今シーズン不調の五十嵐カノア(JPN)が3度目のElimination Round行きに…。
ベルズで最下位になったルーキーの和井田理央(IND)も2戦続けてElimination Round行きとなり、カノアと同ヒートになる。

(カノアはシーズン3度目のElimination Roundへ)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

ジョン・ジョンの圧巻のパフォーマンス

(スピード、パワー、フロー全てが揃ったジョン・ジョン)
PHOTO:© WSL/Cait Mier

この日の主人公となったジョン・ジョンは9回目のマーガレットリバー戦出場で41回のエクセレントスコアを記録。
フルレールによるスピードとパワーは圧巻の一言。
2017年、2019年に優勝した時も神がかったサーフィンで非の打ち所がない勝利だった。

「あのヒートでは、自分がやりたいようにサーフィンをしただけ。波に合わせてターンをしたまでさ。ベルズでの結果から自信を持っていて、今シーズン、軌道に乗っていると感じている。自信を持って、自分のサーフボードが快適に感じれば、後はサーフィンをするだけだよ。ウェスタンオーストラリアは世界の中でも大好きな場所の一つ。この場所とは素晴らしいつながりを持っているんだ」

(笑顔でファンサービスをするジョン・ジョン)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

ケリーがトップを倒す

(追い込まれ、マーガレットリバーにアジャストしてきたケリー)
PHOTO:© WSL/Cait Mier

昨年のパイプラインでの優勝が最後のピークと思えるように51歳のケリーは現在26位とカットラインの下で彷徨っている。
年齢的にもここでカットされればCSを戦うことは100%近くありえないので、そのまま引退という流れになるだろう。
但し、11度もワールドタイトルを獲得しているケリーは粘り強く、Opening Roundではカレントリーダーのジョアオ・チアンカ(BRA)を抑えて1位通過を決めている。

(どこにいってもファンに囲まれるケリー)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

「あのヒートは気持ち良かったね。新しいボードに乗ったので、今までのサーフィンよりもずっと良く感じたよ。ツアーの多くの人々にとって重要な1週間になる。それはカットの対象になっている自分も含めてね。自分は常に最高の選手と競い合ったり、パフォーマンスを上げるための重大な理由がある場合に最高のサーフィンをするんだ。だから、今週のチャレンジに対して本当にやる気がある。もっと良い波が来ることを願っているよ」とケリーはこの境地を楽しんでいるようにインタビューに答えている。

その他、カットライン付近の選手ではジークことエゼキエル・ラウ(HAW)、ジャクソン・ベーカー(AUS)、リアム・オブライエン(AUS)、コロへ・アンディーノ(USA)、バロン・マミヤ(HAW)などがラウンドアップを果たしている。

ギャビーとイタロの復活なるか?

(ギャビー復活なるか?)
PHOTO:© WSL/Aaron Hughes

ブラジリアンのトップ3と呼ばれているフィリッペ・トレド(BRA)、ガブリエル・メディナ(BRA),イタロ・フェレイラ(BRA)だが、サンセットビーチで優勝してランキング3位にいるフィリッペ以外の2名は今シーズン不調で、ブラジリアンとしての主役の座は若手のジョアオに奪われている。

Opening Roundでは共に1位通過を果たし、Round of 32進出。しかし、両者共にRound of 16が壁となっているため、まだ予断を許さない。

8.33と7.67をまとめたガブリエルは「今日は楽しい波だね。2本の良い波に乗れて良かった。次世代のサーファーが成長して競技水準を高めていることはツアーにとって良いことさ。明日の予報は素晴らしい。みんな調子を出しているので、イベントがどうなるか楽しみにしているよ」とコメントを残している。

なお、ワイルドカードとリプレイスメントで参加しているジェイコブ・ウィルコック、リーフ・ヘーゼルウッズ、ジャーヴィス・アール、ジャック・トーマスの4名のオージーは全てElimination Round行き。
リーフはカノアとリオと対戦する。

ネクストコールは現地時間4月22日の7時15分(日本時間の同日8時15分)で20分後にスタート予定。
南西ウネリがピークを迎える予報。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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