ウィメンズファイナリスト Photo: WSL / Bennett

松岡亜音が2位!『Siargao International Surfing Cup』終了!

今シーズンのQSアジアリージョナルはインドネシアで3戦行われ、クオリティの高い舞台が用意されていたが、今度はフィリピンのシャルガオ島にあるクラウド9でQS1,000『Siargao International Surfing Cup』が開催され、10月17日に終了した。

2022/2023年のQSアジアリージョナルの1戦で、2023年CS出場に関係してくる重要なイベントでもあり、日本人選手も多く参加していた。

松岡亜音が2位

(今シーズン最高位の2位に入った松岡亜音)
PHOTO: © WSL/Tom Bennett

メンズサイドでは安室丈、西優司、太田拓杜の3名がQF進出の5位。

ウィメンズサイドでは松岡亜音がファイナルに残り、ローカルのニルビー・ブランカダと対戦してQSでは今シーズン最高位の2位に入った。
松岡亜音は先に終了した『Minamiboso Pro Junior』の結果により、ジュニアランキングでトップとなり、2023年1月9日〜15日にカリフォルニアで開催される『WSL Junior Championships』のアジア代表に選ばれている。

QSではランキング3位を維持しており、2023年CS出場のポジションを固めている。

「ファイナルに進出できて本当に嬉しいです。ここは素晴らしい波、コンテストも超楽しかったです。でも、バックハンドのバレルライディングに磨きをかける必要があると感じましたね。その課題が明白になったことは自分にとって大きいし、今後は上達したいと思います」
松岡亜音

なお、ウィメンズでは都築虹帆、佐藤李がSF進出の3位。
馬庭彩がQF進出の5位と上位を占めていた。

(大会2日目に9ポイントバレルをメイクして注目されていた西優司)
PHOTO: © WSL/Tom Bennett

ローカルが制覇

(ジョン・マーク・トコン)
PHOTO: © WSL/Tom Bennett
(ニルビー・ブランカダ)PHOTO: © WSL/Tom Bennett

ファイナルデイのクラウド9は公式4-6ftレンジのグッドコンディション。
アジアリージョナルはインドネシアだけではなく、波の宝庫だということを世界中に示した一日だった。

メンズサイドではローカルのジョン・マーク・トコンがオニー・アンワー(IDN)を相手に8.00を含むトータル15.80で圧勝。
2015年の初制覇から2019年に2勝目、今回で3勝目とクラウド9で3xの快挙を達成。

ウィメンズサイドでもローカルのニルビー・ブランカダが優勝とローカルの強さが際立った一戦だった。

「ニルビーと共に優勝できたことを誇りに思うよ。これはシャルガオ島だけではなく、フィリピン全体のためになる。この数年、シャルガオ島は本当に厳しい状況だった。だから、みんながここに集まり、笑顔で応援してくれたことは本当に特別なんだ。国際大会が再開され、世界中から選手が集まったのも本当に嬉しいよ」
ジョン・マーク・トコン

パンデミックでのイベント中止だけではなく、2021年12月に直撃したスーパー台風「ライ」により、400人近い死者が出て50万人以上が避難生活を強いられたシャルガオ島。
ロックダウンの解除にむけて観光業の準備がなされていた時期だったこともあり、その絶望感は計り知れなかった。
約1年経った今、こうしてQSイベントが開催されたことは、とても大きな意味を持つのだ。

(優勝したジョン・マーク・トコ)
PHOTO: © WSL/Tom Bennett

ウィメンズで松岡亜音を倒したニルビーのバレルのスキルも凄まじかった。
全てのラウンドでハイエストヒートスコアを出して優勝。フィリピンの女性がWSLイベントで優勝するのは初めての快挙と歴史に残る活躍だった。

「今の気持ちを説明するこはできないわ。この1週間、ローカルコミュニティのみんなから沢山のポジティブなエネルギーをもらったの。だから、それを優勝という形で返すことができて、とても幸せ。国境が開かれ、サーファーがこの島に戻ってくることは、土地にとって本当に重要なの。このイベントはその指標となるし、優勝できたことは、特別なことよ」
ニルビー・ブランカダ

(フィリピン女性初の優勝を決めたニルビー・ブランカダ)
PHOTO: © WSL/Tom Bennett

QSアジアリージョナルの次のイベントは11月13日〜20日に台湾で開催される『Taiwan Open of Surfing』
パンデミックにより中止が続いていたため、2019年以来3年ぶりの開催。
メンズは3,000、ウィメンズは5,000とハイグレードで2023年CS出場に向けて非常に重要な一戦となる。

『Siargao International Surfing Cup』結果
1位 ジョン・マーク・トコン(PHL)
2位 オニー・アンワー(IDN)
3位 フィルマー・アリパヨ(PHL)、ロバート・マガルナ(PHL)
5位 キアン・マーティン(SWE)、安室丈(JPN)、西優司(JPN)、太田拓杜(JPN)

ウィメンズ
1位 ニルビー・ブランカダ(PHL)
2位 松岡亜音(JPN)
3位 都築虹帆(JPN)、佐藤李(JPN)
5位 ジギー・アロハ・マッケンジー(AUS)、馬庭彩(JPN)、マリア・グラシエラ/ミグラス(PHL)、ダイアン・ノガロ(PHL)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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