(五十嵐カノア) PHOTO: ISA / Sean Evans

『2022 ISA World Surfing Games』6日目 日本は暫定5位を維持

9月24日の最終日まで残り二日。

『2022 ISA World Surfing Games』は現地時間9月22日に大会6日目を迎え、メインラウンドはメンズR5、ウィメンズR4。
敗者復活戦のリパチャージはメンズがR6〜R8、ウィメンズがR5〜R6まで進行。

246名のアスリートが28名まで絞られてきた。

この日のハンティントンビーチは南南西ウネリが弱まる傾向のムネ前後。
イベントを通して吹いている西よりのオンショアが前日よりも強まらなかったものの、波数が少なく、僅かなミスが致命傷となり、チャンスさえも掴めないままイベントから姿を消してしまった選手も…。

6名の日本代表も残り2名。
国別では暫定5位を維持している。

日本代表は五十嵐カノアと村上舜が残る

(ここまで全て1位通過の五十嵐カノア)
PHOTO: ISA / Sean Evans

日本代表とはいえ、ハンティントンビーチで多くの時間を費やして今回参加している誰よりも知識がある五十嵐カノア。
R1から全て1位通過の記録をR5でも更新。

ポルトガル代表のギリェルメ・フォンセカ、アルゼンチン代表のサンティアゴ・ムニーツ、ブラジル代表のジャドソン・アンドレを相手に8.20を含む13.87で圧勝。
8ポイントを出したのはカノアのみだ。

次のR6ではアメリカ代表のナット・ヤング、オーストラリア代表のジャクソン・ベイカーと戦う。

(都筑有夢路はリパチャージR6で敗退)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

ウィメンズのメインラウンドで唯一残っていた都筑有夢路はR4H4でフランス代表のヴァヒネ・フィエロ、アメリカ代表のキラ・ピンカートン、ポルトガル代表のヨランダ・ホプキンスと対戦した。

このヒートはキラ、ヨランダの二人のペースとなり、5ポイント止まりだった都筑有夢路は3位でリパチャージR6行きに…。
そのままリパチャージR6の最終ヒートに挑んだ都筑有夢路だったが、3位敗退。
今大会を17位で終えた。

(上山キアヌ久里朱)
Photo: ISA / Ben Reed
(村上舜)
Photo: ISA / Ben Reed

リパチャージラウンドではメンズR6で上山キアヌ久里朱がインドネシア代表の和井田理央などと対戦して3位敗退。
今大会を25位で終えた。

村上舜はR6を2位で通過、R7、R8はアメリカ代表のグリフィン・コラピント、ブラジル代表のサミュエル・プーポ、オーストラリア代表のリアム・オブライエンなど強豪揃いのヒートが重なったものの、見事に1位通過で勝ち進んでいる

次のR9はブラジル代表のミゲル・プーポ、インドネシア代表のクトゥ・アグースとのカードだ。

(松田詩野はリパチャージR5で敗退)
PHOTO: ISA / Sean Evans
(松田詩野)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

松田詩野はR5でオーストラリ代表のインディア・ロビンソンなどとのカードで4位敗退。
今大会を29位で終えた。

日本代表の動向などは以下。

・NSA公式サイト
https://www.nsa-surf.org/
・NSA公式Facebook
https://www.facebook.com/nsasurf/
・NAMINORI JAPAN公式Instagram
@naminori_japan
https://www.instagram.com/naminori_japan/

多くのオリンピアンが勝ち進む

(ダニエラ・ローザス)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez

東京五輪でサーフィンが初めて競技として採用され、次の2024年パリ五輪でも継続。
2028年ロス五輪では遂に正式競技として昇格することが決定しており、五輪の選手選考イベントとなるWSGは確実に以前とは趣向が変わっている。

オリンピアンとしての誇りをかけた戦いも佳境を迎え、日本の五十嵐カノアを始め、アメリカ代表のコロへ・アンディーノ、ペルー代表のルーカ・メシナス。
ウィメンズはオーストラリア代表のサリー・フィッツギボンズ、ペルー代表のダニエラ・ローザス、ポルトガル代表のテレサ・ボンバロ、フランス代表のポーリン・アドゥ。
リパチャージ組ではインドネシア代表の和井田理央と28名の内、8名のオリンピアンが残っている。

(チームに迎えられるダニエラ)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez

「私の最大の目標は2024年のパリ大会に出場することよ。ISAの大会は大好き。ペルーの代表として出場することもね。出場権を手に入れることだけに集中しているわ」

まだ20歳のペルー代表のダニエラ・ローザスはこのようにコメント。
実は次のR5のカードはダニエラ、サリー、テレサ、ポルトガル代表のヨランダ・ホプキンスと2021年WSGのファイナリストが揃うことになった。
その時は4位だったダニエラ、2位以内に入ってR6進出を決めたいところだろう。

アメリカが単独トップ

(暫定1位のアメリカ代表)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

開催国として、優勝国が与えられる1枠を確実に得るためにどの国よりも本気の選手を揃えてきたアメリカ。
その1枠になんとしてもケリー・スレーターを入れたいという思惑があるという噂も。

リパチャージラウンドでグリフィン・コラピントが敗退したのは痛かったが、コロへの他、ナット・ヤング、ブリエラ・ブライアン、キラ・ピンカートンとメインラウンドに4名の選手が残っており、国別で単独トップに立ち、確実に目標に近づいている。

一方、2021年のWSGで国別金メダルを獲得したフランス代表はウィメンズのポーリン・アドゥ、ヴァヒネ・フィエロ、テッサ・ティッセンが全て残っている一方、メンズが全て敗れてしまい、国別で金メダルを獲得することは難しくなっている。

(アメリカ代表のキラ・ピンカートン)
PHOTO: ISA / Sean Evans
(アメリカ代表のガブリエラ・ブライアン) PHOTO: ISA / Pablo Jimenez
(ナット・ヤング)
Photo: ISA / Ben Reed
(メインラウンドを勝ち進むコロへ)
Photo: ISA / Ben Reed
(この日のハイエストを出したペルー代表のルーカ・メシナス)
PHOTO: ISA / Sean Evans

国別では暫定7位と表彰台は難しいものの、個人ではダニエラ・ローザスの他、メンズではベルー代表のルーカ・メシナスの活躍が目立っている。

R5ではオーストラリア代表のジャクソン・ベイカー、イタリア代表のレオナルド・フィオラヴァンティ、ブラジル代表のサミュエル・プーポと強豪揃いのカードで9.57を含むトータル17.17とこの日のベストスコアで余裕のラウンドアップを決めている。

WSGでは銀メダルと銅メダルを獲得した経験があるルーカ。
もちろん、今度は金メダルを獲得したいと強く思っているそうだ。

「もし、このファイナルに進出したら今度は1位になれるように100%出し切るよ。1位じゃなければ、4位でもなんでも良い気持ちでね。前と同じ結果にはしたくない。何か違うものが欲しい。絶対に金メダルが欲しいんだ」

(リパチャージを勝ち進む和井田理央)
Photo: ISA / Ben Reed
(インドネシア代表のクトゥ・アグースも勝ち上がる)
Photo: ISA / Ben Reed
(クトゥの勝利に海へ飛び込む和井田理央)
Photo: ISA / Ben Reed
(イタリア代表)
PHOTO: ISA / Pablo Franco
(カナダ代表のエリン・ブロックスはリパチャージR6で敗退)
PHOTO: ISA / Sean Evans
(エリン・ブロックス)
PHOTO: ISA / Pablo Franco
(カナダ代表のサノア・オリン)
PHOTO: ISA / Pablo Jimenez
(フランス代表のヴァヒネ・フィエロ)
PHOTO: ISA / Pablo Franco
(コスタリカ代表)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

スケジュール

(フランス代表のヴァヒネ・フィエロとフェルナンド会長)
PHOTO: ISA / Pablo Franco

最終日まで残り2日。

大会7日目は日本時間9月23日の23:30からヒート開始予定。

メインラウンドのメンズR6、ウィメンズR5。
その後、リパチャージラウンドのメンズR9、ウィメンズのR7。
リパチャージラウンドのメンズR10、ウィメンズのR8が進行予定。

休憩の後、久々に国別対抗のアロハカップが開催される。
日本も出場予定。

メインラウンドのメンズR6には五十嵐カノアが登場。
アメリカ代表のナット・ヤング、オーストラリア代表のジャクソン・ベイカーとのカード。

リパチャージラウンドのメンズR9には村上舜が登場。
ブラジル代表のミゲル・プーポ、インドネシア代表のクトゥ・アグースとのカード。

ここから先は全てファイナルのような戦いとなることが予想される。

公式サイトでライブ中継が配信される。

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)

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