JEFFREYS BAY, EASTERN CAPE, SOUTH AFRICA - JULY 15: Lineup during the Corona Open J-Bay on July 15, 2022 at Jeffreys Bay, Eastern Cape, South Africa. (Photo by Alan van Gysen/World Surf League)

レールワーク本格派に生まれ変わったイーサン・ユーイング

F+(エフプラス)

Jベイ終了、イーサン・ユーイングCT初優勝、女子はタチアナ・ウエストン-ウェブ。
まぁ、途中怪しいコンディションもあったけど、けっこうサイズのあるいいJベイだったと思う。
残すところタヒチ1試合なので、ファイナルファイブの展開としては、男女ともに実質ラストスポット争いということになるんだろうと思う。
メンズの場合、QF中に痛めたイタロの腰がどうなんだろう、というのは大きな要素だと思うけど、タヒチで普通に9番とか行けたとなると、現在5位のグリフィン・コラピントと、6位のカノア五十嵐の5位争い一騎打ちみたいな様相で、どちらかひとつ上のラウンドに行ったほう、同じラウンドで負けならグリフィン、みたいな争いだと思う。
まぁ、カットラインは4万点越えあたりな感じだ。

(五十嵐カノア)
Photo by Beatriz Ryder/World Surf League

グリフィンとカノアの戦いはかなり熱い。どちらもファイナルズが行われるロウワートラッスルズはホーム、特にグリフィンはサンクレメンテなので、まさにおひざ元での戦いになるので、どうしたって5位以内をこのまま確保したいところだろう。
最終戦の会場がタヒチというある意味特殊な場所ではあるので、いろいろ考えられるけど、コンディションにもよるだろうし、タヒチの場合ワイルドカードがけっこう面倒な存在と言える。とはいってもそこと当たりそうな上位2名はもうファイナルファイブ確定だし、そう簡単にひっくり返る点差ではないけど、タヒチでジャック・ロビンソンが連続ファイナルというのは十分に考えられるシナリオでもあるので、そうなるとフィリッペとひっくり返りそうなので、その辺は見ものかね。

(イーサン・ユーイング)
Photo by Beatriz Ryder/World Surf League

イーサン・ユーイング、よかったかなと思う。
イーサンはジュニア時代から注目されていた選手で、2016年18歳にしてQS2位でクオリファイを果たすも、2017年のCTでは34位と思うようにいかず、翌年からQSに回る。コロナの影響もあって本格的なツアー復帰となるのは昨年。そして今シーズンは何かひとつ吹っ切れたような感じで、サーフィンスタイルも本格中の本格な感じに変わった。今シーズンのレールワークの向上は、あの細くて華奢な、最初にクオリファイしたときのイーサンとは別人だ。いつか大きな結果につながるとは思っていたが、それがJベイだった。この試合のファイナリスト2名、イーサンとジャックロボ、今シーズン今までとまるで違うふたり。

優勝したのはイーサンだけど、今回攻めてたなぁ、と思うのはジャックロボとイタロ。インサイドのダブルアップでの当ててる場所が本当にやばかった。そりゃ腰も痛めるって。
でもねぇ、何よりすごかったのはセミファイナル2ヒートのケリーの解説。言ってることがいちいち我が意を得たりで、そうなんだよねぇ、そこなんだよねぇ、と膝を打ちすぎて痛い(笑)。
このフォーマット、始まると波が上がり始めの日、ピークの日、落ちていく日の3日で男女ともに終わるので、本当にワンスウェルで1試合行けちゃうわけで、もうこれはここ10年来のWSL的悲願達成なので、人数の変化はあるかもしれないけど、この先この感じになっていくのかもしれない。まぁ、女子のほうはオープニングラウンド1位通過でクオーターファイナル、5位確定なので、なんかちょっとそこはどうかと思うけどね。だからと言って人数増やしてもう1ラウンド挟むと3日では終われないし、個人的にはこのあっさり感は嫌いじゃないかも。

F+編集長つのだゆき

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