PHOTO:© WSL/Quirarte

幻のマーヴェリックスイベントが映像コンテストで開催「2020 Mavericks Surf Awards」

2017/2018シーズン、2018/2019シーズンに2013年以来の開催が予定されていたカリフォルニアのマーヴェリックスでのWSLビッグウェーブイベント。
男女賞金格差問題で開催が一時座礁し、再承認されたものの条件が揃わず、一度も開催されないまま2019/2020シーズンはツアーからも消えていたが、2020年のコロナ禍に「Mavericks Surf Awards」という形で映像形式のコンテストが行われることになった。

リアルコンテストから映像コンテストへ

「Mavericks Surf Awards」の発起人は地元の起業家であり、サーファーでもあるクリス・キュベリエ氏。
彼によってイベントの組織委員会が立ち上げられた。

そもそも、マーヴェリックスの波はコンテスト向きではなく、クリスは「マーヴェリックスは信じられないほど繊細で難しい波なんだ。サーフレポートは数秒で変わるし、丘の上の海軍の前哨基地はコンテストを実行できない特別な日があるしね」と話している。

一日か最低でも二日で全てのヒートを終わらせなければいけないBWTイベントの開催日を選ぶのは非常に困難で、逆に今回の映像形式のフォーマットの方がその他のビッグウェーブイベントも含めて現代的なのでは?という意見もある。

フォーマット

「Mavericks Surf Awards」のルールはシンプル。
2020年12月1日〜2021年4月15日の間、サーファーでもフォトグラファーでも誰でも映像を提出できる。

4月に締め切られた後、マーヴェリックスのローカルサーファーで構成されるジャッジによって以下の5つのカテゴリーに分かれて受賞映像を決定する。

「Ride of The Year」
・「Biggest Wave」
・「Best Barrel」
・「Performer of the Year Male」
・「Performer of the Year Female」

賞金は10,000ドル。

ジャッジはマーヴェリックスのハードロコで現在63歳のジェフ・クラークがヘッドジャッジを務め、ダリル・”フリー”・ヴィロストコ、クリス・バーティシュ、マヤ・ガベイラ、グラント・ウォッシュバーン、他数名がジャッジする。


「ジャッジが求めているのはマーヴェリックスのサーフィンを簡単に見せてくれるサーファー。私はいつもマーヴェリックスを6フィートの波のように考えているんだ。今まで誰もやったことのないようなラインを描くためのキャンバスなのさ。マーヴェリックスでの成功は地球上で最もパワフルな波に乗ること。それがマーヴェリックスでの真のマスターの証なんだ」
ジェフ・クラーク

「Mavericks Surf Awards」とBWTイベントとの違いはリアルコンテストと映像形式だけではなく、ワイプアウトに対する厳しいルールが設けられること。

ジェフ曰く、ワイプアウトは自分も他人も危険だし、ウォーターパトロールに頼ってしまうと判断が甘くなる。
よってBWTではポイントに大きく左右されないワイプアウトに対する評価を厳しくするそうだ。

このワイプアウトに厳しいフォーマットによりマーヴェリックスに訪れる全てのサーファーに開放的になる一方、プロ意識を高め、純粋な形でサーフィンに深いこだわりを持ったサーファーが頂点に立てるような仕組みになるだろうとジェフは話している。

12月初旬、マーヴェリックスには早くも20ftオーバーのウネリが入る予報が出ており、マウイ島のイアン・ウォルシュが現地入り。
すでに公式サイトもオープンしている。

「Mavericks Surf Awards」公式サイト
https://www.maverickssurfawards.com/

(空海)

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