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渡邉壱孔がQS初優勝!『Sumatran Surfariis Hamamatsu Open』

5月21日〜25日に静岡県中田島海岸、通称「凧場ポイント」で『Sumatran Surfariis Hamamatsu Open』が開催された。
今イベントは浜松エリア初のWSL公認大会で、QS2,000とLQS1,000が併催。

HAMAMATSU OPEN ORGANIZATIONの元、スポーツ・音楽・アート・防災など多様なカルチャーが交差する大型複合イベント「濤祭2025(なみまつり)」のメインコンテンツとして実施され、多くの観客が集まった。

期間中は波の変化が大きかったが、基本的に難しいコンディションでの戦いとなり、最終日は通過した低気圧や前線の影響で頭オーバーまでサイズアップ。
西風も強く、ハードコンディションだった。

メンズ QS2,000

(渡邉壱孔)
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QSは2026年のCSをかけての2025/2026のアジアリージョナルの開幕戦。

24歳の中堅、西優司と18歳のアップカマー渡邉壱孔がファイナリストに選ばれ、1本目で7.17を出した西優司が主導権を握っていた。
後半、渡邉壱孔がフロントサイドで7.67を返すと終了間際にバックサイドで7.60を重ね、トータル15.27で圧勝。
西優司はバックアップスコアを伸ばすことができなかった。

昨シーズンから本格的にQSをフォローしている渡邉壱孔は早くもQS初優勝を決め、アジアリージョナルのトップに立っている。

「WSLで初優勝できてすごくうれしいです。その一言に尽きます。(7.67と7.60の2本は)決まってくれと、波に祈るような気持ちでした」

1位 渡邉壱孔
2位 西優司
3位 加藤翔平、足立海世

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ウィメンズ QS2,000

(中塩佳那)
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ウィメンズサイドは中塩佳那と野中美波がファイナルを戦い、序盤に中塩佳那が6.67をスコア。
その後は両者共に荒れたコンディションに苦戦、スコアを伸ばせず、中塩佳那が逃げ切り優勝を決めた。

昨シーズンはランキング4位でクオリファイは逃したが、CSにはワイルドカードでの出場が決まった中塩佳那。
今シーズンのQSも幸先良いスタートを切った。

「タフな大会でした。波の小さい時からファイナルの大きい波まですごく難しいコンディションでしたが、ファイナルは1本目からグッドスコア(6.67)を出して、試合を優位に進められたので、次のチャレンジャーシリーズに向けて良い大会になりました」

1位 中塩佳那
2位 野中美波
3位 脇田紗良、松野杏莉

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メンズ LQS1,000

(井上鷹)
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ロングボードのLQS1,000は2024/2025のアジアリージョナルの最終戦となり、2025年のLT出場権をかけての戦いになった。

4人ヒートのファイナルに残ったのは、井上鷹、塚本将也、秋本祥平、アジアリージョナルのランキングを日本と分け合っているフィリピン勢はジョマリー・エブエザのみファイナルに進んだ。

ファイナルは6ポイントを2本まとめたジョマリーがリードしていたが、5ポイントを2本揃えていた井上鷹が終了間際に8.33とファイナルのハイエストを出して逆転優勝。
ランキングも5位から一気にトップに立ち、2025年LT出場を決めた。

なお、アジアリージョナルではフィリピンのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェルが2024年のランキングからリクオリファイしている。
浜瀬海は今年は海外のイベントに出場しない意向で、LQS自体に出場していない。

「WSLに参戦して9年くらいなのですが、ショートボードも含めて、優勝は一度もありませんでした。やっと優勝でき、(7月から始まるワールドロングボードツアーに)クオリファイもされたと思うのでうれしいです」

1位 井上鷹
2位 ジョマリー・エブエザ(PHL)
3位 塚本将也
4位 秋本祥平

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ウィメンズ LQS1,000

(田岡なつみ)
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ウィメンズサイドは、すでに田岡なつみが2024年のランキングからリクオリファイ。
井上楓はシーズンワイルドカードの枠を獲得している。

ファイナルはその二人とランキングトップの吉川広夏、 井上桜の4人ヒート。
井上姉妹が波選びに苦戦する中、1本目で5.50を出した吉川広夏と4.33を出した田岡なつみの一騎打ちとなり、5.00のバックアップをスコアした吉川広夏がニード6.17に追い込む。
終了間際、田岡なつみがフロントサイドでノーズライドを決めて6.50を出して逆転に成功。

「(ファイナルは)ゲットが辛くて体力勝負だと思っていました。インサイドの選択肢もあったけど、ファイナルはしっかりアウトからエクセレントを出す気持ちでした。最後の最後に諦めないで1本きてくれたので、波に感謝したいです」

ランキング的には吉川広夏と田岡なつみのトップタイで、吉川広夏がLTクオリファイに内定している。

1位 田岡なつみ
2位 吉川広夏
3位 井上桜、井上楓

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『Sumatran Surfariis Hamamatsu Open』公式サイト
https://hamamatsu-open.surfingjapan-int.com/

(黒本人志)

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