(ショートボード女子を制した中塩佳那)

2022年JPSA開幕戦『さわかみ一宮プロ』を制したのは?

ショートボードは全5戦、ロングボードは全4戦が用意されている2022年のJPSA開幕戦『さわかみ一宮プロ』が東京五輪の会場、千葉・釣ケ崎海岸、通称「志田下」で開催された。

ショートボードとロングボードが併催されるのは、開幕戦と宮崎での最終戦のみ。
今回の志田下では最初にショートボード、一日のインターバルを開けてロングボードが開催された。

ショートボードは西優司&中塩佳那が優勝

(JPSA2度目の優勝を決めた西優司)

ショートボードが開催された4月4日〜6日は低気圧からのウネリで十分過ぎるサイズがあったものの、初日と2日目は風が悪く、天候も悪く、難しいコンディション。
最終日はオフショアに変わり、天候も回復。基本的にハードながら、期間中では最も良いコンディションだった。

(西優司)
(岩見天獅)

男子ベスト4入りを果たしたのはローカルの岩見天獅。西三兄弟の三男、西優司。
2019年のJPSAグランドチャンピオン、河谷佐助。昨年の鴨川での最終戦で優勝した伊東李安琉。

SFで河谷佐助を抑えた岩見天獅と伊東李安琉とのクロスゲームを制した西優司がファイナルで対決。
序盤から左側のピークに狙いを定めてスコアを伸ばしていった西優司が岩見天獅をトータル11.53 vs 6.83と引き離して優勝。
2017年の伊豆戦以来、2度目のJPSA優勝を成し遂げた。

(中塩佳那)
(宮坂麻衣子)

女子のベスト4は4月から早稲田大学スポーツ科学部の大学生となる中塩佳那。
先日のQSで優勝したばかりの脇田紗良、怪我から復帰したばかりの宮坂麻衣子、浦山哲也のコーチの元で実力を伸ばしている高校生プロの川瀬心那。

SFで川瀬心那を圧倒した中塩佳那と脇田紗良とのクロスゲームを制した宮坂麻衣子がファイナルへ。
序盤からクロスゲームでヒートは進行、途中リーシュが切れた中塩佳那でしたが、ラストチャンスを活かせなかった宮坂麻衣子から逃げ切り、JPSA初優勝を決めた。

ショートボードの第2戦『新島プロ』は8月25日〜27日に新島・羽伏浦海岸で開催予定。

JPSAショートボード第1戦『さわかみ一宮プロ』結果

男子
1位 西優司
2位 岩見天獅
3位 河谷佐助、伊東李安琉

女子
1位 中塩佳那
2位 宮坂麻衣子
3位 川瀬心那、脇田紗良

クラシック回帰のロングボードを制したのは?

(浜瀬海)

4月8日〜9日に開催されたロングボードはサイズダウンしてコシ〜ハラサイズのロングボード向けのコンディションに恵まれていた。

今回発表されたJPSAのジャックライテリアによるとデヴォン・ハワードがロングボードのツアーディレクターに就任した2019年からWSLがクラシック回帰の流れになっていることを受けてノーズライドなどのクラシックな演技が重視されるとのこと。

(浜瀬海)

JPSAではまだ軽いEPSなどを使用してモダンマニューバーを中心としている選手が目立っているが、開幕戦で勝ち上がってきた大半の選手はクラシックスタイル。
男子はハングテンやリバースなどクラシックスタイルを貫いている浜瀬海が若い井上鷹を抑えて優勝。
井上鷹は’鷹流’でトリッキーだが、4位になった秋本祥坪もクラシックスタイルの選手として有名だ。

(井上鷹)
(櫻井凰太)

鴨川のプロトライアルで勝ち上がった小熊海ノ介、櫻井凰太、鳳二の双子の兄弟もクラシックスタイルの新潮流であり、注目しておきたい選手。
小熊海ノ介はアマチュア時代にすでにNALUの表紙に2度も掲載されているスタイルマスターである。
なお、2019年からスポット参戦の浜瀬海は今シーズン全戦出場する予定とコメントを残している。

(田岡なつみ)

女子も優勝を争った田岡なつみ、吉川広夏はクラシックスタイル。
何年も続くこの二強は今年も変わらず、ファイナルでは井上楓、市川梨花を完璧に抑えて二人だけの争いとなり、後半にレフトの波で7.25を出した田岡なつみが優勝した。

ロングボード第2戦『さわかみ千倉プロ』は千葉の千倉を舞台に5月18日〜19日(予備日20日)に開催予定。
田岡なつみはオーストラリア・マンリービーチで開催されるWLTに出場するため、千倉は欠場する。

(田岡なつみ)
(吉川広夏)

JPSAロングボード第1戦 『さわかみ一宮プロ』結果

男子
1位 浜瀬海
2位 井上鷹
3位 堀井晢
4位 秋本祥坪

女子
1位 田岡なつみ
2位 吉川広夏
3位 井上楓
4位 市川梨花

JPSA公式サイト:http://www.jpsa.com/

(空海)

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