PHOTO: © Rip Curl

「Rip Curl」がニュージーランドのアウトドア会社「Kathmandu」に3億5,000万ドルで買収される

「Billabong」「Hurley」「Quiksilver」「Volcom」「Vans」…。
近年続いているサーフブランドの買収話。

最後の砦とも言われていた「Rip Curl」がニュージーランドのアウトドアブランド、「Kathmandu(カトマンドゥ、もしくはカトマンズ)に3億5,000万ドルで買収というニュースが入ってきた。

「Rip Curl」は1969年にオーストラリア・ビクトリア州のトーキーでウェットスーツメーカーとして設立され、実に50年の歴史を誇る老舗。
昨年引退したミック・ファニングを始め、古くはダミアン・ハードマン、トム・カレン。
現在ではガブリエル・メディナ、タイラー・ライトというワールドチャンピオンをサポートしている。

波をモチーフとしたロゴはサーフブランドの王道であり、世界中の未知なる波を探す「The Search」シリーズはこのブランドのハードコアな部分を象徴している。

今回の買収は他ブランド同様、資本傘下に入るだけで「Rip Curl」自体がなくなるわけではなく、前向きな買収。
2004年に大手アパレルメーカー、VFコーポレーションに買収されてV時回復した「Vans」のように本業のコアな部分を伸ばす方向性を示している。

「Kathmandu」は日本でも人気があるノースフェイス、パタゴニア、コロンビアよりも価格が安いのが特徴。
世界的にはマイナーだが、本国ニュージーランドのシェア率は高い。

「Kathmandu」サイドは今回の買収が新しい経路、ブランドの世界展開の加速に繋がるだろうと話している。
両ブランド共に品質、革新性、環境問題に重点を置くなど共通点もある。

「Rip Curl」の最も成功したコンテンツである「The Search」シリーズは、1992年から始まり、ツアー引退後のトム・カレンが主役を務めた『Searching for Tom Curren』は世界中にインパクトを与えた。

その後、ミック・ファニング、ガブリエル・メディナ、タイラー・ライトというワールドチャンピオンを誕生させたことでブランドのイメージが固まり、近年では世界で最もユニークなメイソン・ホーをファミリーの一員として手に入れ、新しい展開を模索している。

参考記事
Rip Curl Just Sold For $350 Million To New Zealand Based Outdoor Retailer

(黒本人志)

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